現役関係者コラム

高田潤のFEEL潤

前回の小鳩会訪問時(09年5月15日掲載「いま僕達が大人が出来ること‥。」を参照)より温めて来た企画が早くも実現!
今回の「FEEL 潤!!」は、小鳩会訪問の模様をスペシャルレポート版でお送りいたします。

小鳩会事務長・中山氏に聞く~
この小鳩会は、たくさんの方の温かい気持ちに支えてもらいながら運営させていただいておりますが、騎手の皆さんには大変お世話になっています。
今までも日本騎手クラブ関西支部として小鳩会の後援会に入っていただき、寄付金などを通じて私たちの活動をご支援していただいておりましたが、先日、高田騎手のブログにあったように、8名の騎手の方が寄付金で購入させていただいた遊具を見学がてらこちらにお越しいただいたんです。
騎手の方たちと直接お会いするのはそれが初めてでした。 その時も一緒に遊んでもらったり、抱っこをしてもらったりして子供たちはとても喜んでいました。
今回は高田騎手から直接「子供たちと一緒に花火をやって遊びたい」というお話をいただきました。
なにぶんこのような企画は初めての事ですし、火を使う事や近隣の方たちの事を考えると、少し心配もありました。
でもやっぱり子供たちの事を考えると「何とかやってあげたいな」と思いまして、お願いさせていただきました。
当日はたくさんの花火綿アメカキ氷を用意して来てくださるとお聞きしていたので、こちらもみんなで楽しく食事が出来るように、お祭りっぽい雰囲気にしようと用意をしました。
子供たちも「一緒に綿アメを作ったのが楽しかった」「カキ氷が美味しかった」って、凄く喜んでいました。






花火ももう何年分もやれたんじゃないかな、と思うくらい(笑)。 さすが騎手の方は豪快だなーっと思いました。






あとはやっぱり「抱っこしてもらったのが嬉しかった」「お兄ちゃんたち、面白くて優しかった」と、直接触れ合って遊べて楽しかったという声も多かったです。
子供たちは「騎手」がどのような方たちかまだほとんど知りませんので、皆さんがお帰りになられた後、大きい子たちに、高田騎手と酒井騎手が載っている雑誌を見せながら騎手のお仕事を説明したんです。
そうしたら、ませている女の子たちは「カッコいい!」なんて言っていましたよ(笑)。
「今度テレビを観て、みんなで応援しようね」と言ったら「何でテレビに出てる人が来はったん?」と聞く子もいました。
子供にしたら不思議なんでしょうね、テレビの中にいる人や本の中にいる人が目の前に来ることが。
「みんなを喜ばせようとして来てくれたんだよ」と言ったら「かしこくしていたら、また来てくれはる?」って。
別れ際に「みんな、良い子にするんやで!良い子にしてたらまた来るからねー!」と言われたのが印象的だったんでしょう。
気になっていたケガや火傷もありませんでしたし、近隣の方たちのご厚意もあって大きな問題もなく無事に開催出来てホッとしました。
また、高田騎手の実行力には感心させられました。このような企画を思いついても、実際にやるとなると凄く大変ですから。 準備にもお時間を割いていただいたり、とても感謝しております。
騎手の方たちもお忙しいと思いますが、子供たちも大変喜んでおりましたので、また今回のような触れ合いが出来る事を楽しみにしています。
お休みの日にわざわざ時間を作っていただき本当に有難うございました。 今後とも良いお付き合いをさせていただきたいと思います。
お体に気をつけて頑張ってください。

高田潤騎手に聞く~
ブログにも今回の企画構想を書いてきましたけど、ついに実現して小鳩会にお邪魔してきました。
前回みんなで行った時(09年5月15日掲載「いま僕達が大人が出来ること‥。」を参照)には、施設見学的な部分もあって子供と触れ合う時間も短かったので、今回はより身近に子供たちが喜んでいる姿を見たいなと思ったんです。
ただ、やっぱり実際に出来るのかどうかは分かりませんでした。花火は火を使うし、中には小さい子もいますからね。
でも職員の方たちに自分の考えを伝えたところ「そういう事なら是非やって欲しい」と言ってもらえて、実現出来ることになりました。
次に準備に移ったんですけど、僕が自分で発案して考えてこういう事をやるのは初めてだったから、どこまで上手く行くかという不安もありましたよ。 最初は花火だけやる予定だったんですけど「子供たちの人数も多いし、花火以外にも何か出来ないか」っていろいろ考えて、綿アメとカキ氷をやろう、と決めました。
この二つなら原料は水と砂糖だから、全員が安全に楽しめるじゃないですか。 カキ氷のシロップも1つじゃ寂しいから、イチゴとメロンとブルーハワイの3種類を用意して。
綿アメも「自分で作りたい」と言う子供たちと一緒に作ったりして、とても面白かったです。僕たちはプロじゃないから、見た目はイマイチでしたけど、手作りならではの楽しい思い出が出来たんじゃないかな、と思います。



今回も抱っこしたり、おんぶしたり、同時に4人くらい抱えたり肉体的にはハードでした(笑)。
今回は僕だけじゃなく、酒井学騎手にも声を掛けて一緒に手伝ってもらいました。通算100勝を達成したり北九州記念を勝ったりと話題の男です(笑)。
やっぱり一番仲が良いというのもありますし、僕のやろうとしている事に共感してくれましたから。 こういうイベントは嫌々やるんじゃ意味が無いですからね。



ブッチ(酒井騎手)はカキ氷を作っていたんですけど、やたら見栄えにこだわっていましたね。実際、キレイな形で出来るようになってきて「オレ、職業変えようかな~」とか言ってました(笑)。
帰ってきてから「みんな喜んでくれたし、やって良かったな」って話をしました。 ブッチの他にも、僕と同じ松田博資厩舎の大當調教助手も来て、いろいろと手伝ってくれました。
さすが三人の子供の父親だけあって、子供の相手は上手かったです(笑)。
月曜日で自分の休みが無くなる訳ですけど、みんな気持ちよく参加してくれて協力してくれました。



今回の企画を考えた理由のひとつに「子供たちに夢を持って欲しい」というのがあるんです。
僕が会った子供たちはいろいろな事情があって親と離れて暮しています。 職員の方から、子供たちが辛い思いや悲しい思いをする事があるというお話を聞いて、同世代の子たちと同じように過ごしてもらいたいな、と思って…。
本当、子供たちには何の罪もないですから。僕たちがやった事は微々たる事ですけど、実際に触れ合う事で子供たちに何か感じてもらって、良い形での影響を与えられたら嬉しいですね。
前回行った時から少し間もあったし、覚えていてくれてるかなあ?と不安だったんですけど「覚えているよー」と言ってくれて凄く嬉しかったです。 ああ、覚えていてくれたんだ、って。
僕自身、子供たちの笑顔を見たくて企画したものなんで、喜んでくれている姿を見て「良かったなあー」と思いました。
やっぱりこういう企画って、一回やって終わりじゃなくて、続けていく事に意味があると思うんです。 年に何回出来るかは分からないですけど、これからも続けていきたいと思います。
周りにも徐々に影響が広がってきているんですよ(笑)。
仕事が始まって自分の厩舎に行ったら、みんなこの企画の事を知っていますから「どうだった?」っていう感じで聞いてきてくれて、話が結構盛り上がったんです。
その時の話が口コミで広がったのか、周りの厩舎の人からも「そんなん、先に言ってくれたら俺も行くのに」って言ってもらったりして。 それを聞いた時は嬉しかったですよ。
こうやって僕の考えに共感してくれたり、同じ気持ちになってくれる人が増えていってくれたら、またいろんな活動が出来るでしょう。
同じような境遇にいる子供たちは日本中にたくさんいますし、一人でも多くの子供たちに夢と笑顔を届けたいですね。

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■この「FEEL潤!」は、現役JRA関係者が「馬券を離れても楽しんでもらえる情報を提供したい」というファンサービスを目的として原稿作成を行っているコンテンツです。予想に繋がるコメントは掲載されておりませんのでご了承ください。
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