【朝日杯FS】ウィリアムズ騎手「来年のダービーも…」

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デビューから2戦2勝、持ち時計こそ目立たなかったが、瞬発力溢れる走りが評価されて1番人気に支持されたアルフレード(牡2、美浦・手塚厩舎)。
過去10年の朝日杯で2勝、2着1回、3着1回という相性のいい3番枠からレースを進めると、最内の好位をキープ。直線も開いたスペースから一気に抜け出すと、後続を寄せ付けずに2歳チャンピオンに輝いた。

「3番枠を引けてラッキーに思った。ぜひアドバンテージを生かしたかったね。ポジションにこだわったわけではないが、好位をスムーズに進めた。向正面で逃げ馬が左にもたれていて、インはスペースが開いて走りやすかった。追い出してからの反応も想像どおり」とはテン乗りながら結果を残したオーストラリアのC・ウィリアムズ騎手

この日は負傷により戦線離脱中も、アルフレードの最終追い切りの手綱をとった松岡騎手も競馬場で関係者との親交を温めていたが、ウィリアムズ騎手もアルフレードのデビュー戦に騎乗していた松岡騎手へのリサーチを怠らなかったよう。

「2戦2勝の底知れない馬よりオファーを請け、乗れるのを楽しみにしていた。VTRを見ても、すばらしい勝ち方をしていたし、追い切りに跨った松岡騎手からも状態は絶好だと聞き、自身を深めていたよ」

これで無傷の3連勝。現2歳世代では唯一の3戦全勝。そして、レコードでのG1勝ちとなれば、翌年への期待も膨らむ。
ファンや関係者の温かい声援に迎えられながら、引き上げてきたウィリアムズ騎手は、パートナーの可能性を口にした。

「精神的にはまだ子供っぽいけど、どんなレースもできる。距離が延びても問題ないだろうし、来春のダービーだって勝てそうな能力を感じたよ。また大きな舞台で、この馬に跨りたい」

【手塚貴久調教師のコメント】
「うれしいのひと言。調教師になって13年、やってGⅠに勝て、感慨深いものがありますね。
決してスタートがいい馬ではないのに、ジョッキーがうまく出してくれました。もう少し後ろから行くのかと思っていましたが、結果的には絶妙。勝負どころでの手応えも十分あり、前が開いたら抜けてくるだろうと思って見ていましたよ。1、2戦でもすばらしい瞬発力を示していましたからね。
初めてみた当歳の暮れ当時でも、骨量が豊か。想像通りの大型に育ちました。入厩してからも内臓が強く、とても健康的。ソエも出ず、調整は順調そのものでした。新馬を勝ち、きんもくせい特別を連勝し、次の目標には迷いましたが、その後に放牧を挟んで戻ってきてからの走りを見れば、大きなところにチャレンジすべきだと意を強くしたんです。大型でも器用さがあり、このコースも克服できると。
まだ完成されていませんし、これから夢が広がります。距離に関してはやってみないとわかりませんが、2000mまでは大丈夫でしょうし、スタミナ強化を図っていけば、それ以上も対応できるかもしれません。皐月賞、ダービーに向かい、できれば無敗で歩ませたいですね」