【有馬記念】池江調教師「三冠以上に厳しいレースに」

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21日(水)、栗東トレセンで行われたオルフェーヴル(牡3、栗東・池江厩舎)を管理する池江泰寿調教師の有馬記念共同会見は以下の通り。

-:オルフェーヴルの有馬記念へ向けての追い切りですが、どうのような指示をされて、どんな動きだったのでしょうか?

池:いつも通り、池添騎手に跨ってもらって、2頭での併せ馬でした。

-:時計的には51.7-12.3秒でした。

池:時計はマズマズ速い時計で、動きも良かったです。

-:出来としては「文句なし」と観てよろしいでしょうか?

池:文句なしというか、課題とかも色々ありますからね、とりあえずは合格点と思います。

-:今、「課題」と仰られましたが、どんなポイントになりますか?

池:先週よりは負荷を掛けたかったのですが、先週とタイムが同じでラスト1Fは先週よりも遅くなってしまっていました。それでも合格点と言えますが、「欲を言えば」の話ですね。まだ、先のある馬ですし、これ以上苛めてもよくないですからね。マズマズじゃないかと思います。

-:デキそのものは菊花賞の時と比べてどうでしょうか?

池:同じくらいだと思いますね。

-:ジョッキーは「菊花賞の時よりも良くなっていますよ」と仰っていました。

池:多少の感覚のズレはあるかもしれません。良くなっていますよ。あれ以上、良くする必要もないと思いますね。

-:前走の菊花賞は終わってみれば、強い内容でした。

池:そうですね。タイムも良かったですし、ジョッキーを振り落す余裕もありました。こちらが思っている以上の内容でしたね。

-:スタートして、ちょっと掛かったところはありますが、スタンド前では折り合っていましたね。

池:そこは池添騎手が巧くハミを譲ったり、引っ張ったり、溜めたりしているうちに、幾らか落ち着きましたね。その後は安心してみる事は出来ましたね。

-:春から観てきて、走る度に強くなっている印象があります。

池:遅生まれでしたので、まだまだ肉体的にも成長しておりますし、精神的にもどんどん良くなっているところ。走る技術もこれから良くなってくると思います。

-:先生のイメージ以上の上昇度合いでしょうか?

池:この秋2戦に関しては、僕らが思っている以上に上昇している印象です。それでも、競走馬を3歳で完成させるのは難しい事ですし、オルフェーヴルは遅生まれですから。現状は欲を出さずにこれくらいでいいと思います。

-:今度は相手も変わってくると思います。

池:今年は古馬の層が厚いので、かなり厳しいレースになりそうだと思っています。

-:ただし、三冠を獲ったこの馬なら、五分かそれ以上のお気持ちはありますか?

池:いや~、それはないですね(笑)。斤量も2キロの恩恵を受けているので、それを活かせられれたらとは思っています。

-:作戦面はジョッキーとお話はされましたか?

池:まだ、話し合ってはいないですけれど、レースに関してはジョッキーに任せていますので、僕はオルフェーヴルをレースに向けて、ベストコンディションに持っていくだけですね。

-:中山コースについてはどうみられていますか?

池:菊花賞前も「京都コースが…」とみられていましたね(笑)。淀の3000mを上手に走ってくれた馬なので、中山コースも上手く走ってくれると思います。コーナーが早く来た方が、ハミも抜けやすいですからね。オルフェーヴル自身はこなせるコースだと思いますが、紛れがあるコースなので、そこは気にはしています。

-:お兄さんのドリームジャーニーは上手に走りましたね。

池:そうですね。お兄さんは上手でしたし、展開も向きました。なかなか思うように行かないのが競馬ですから。

-:池添ジョッキーにコースの事を伺ったら、「三冠馬なんですよ?」と言われてしまいました(笑)。

池:それは凄い自信を持っていますね…(笑)。僕もそれくらい自信を持って送り出せればと思います。

-:枠の内外はどちらがいいですか?

池:それは内目の方ですね。

-:馬場が荒れても、問題はないでしょうね?

池:ま~、どうでしょうね。出来れば、ファンの皆さんに来てもらえる好天で良馬場の方がいいと思います。

-:沢山の方が三冠馬を応援してくれると思います。

池:今回は三冠以上に厳しいレースになると思いますが、三冠の時もそうですが、厳しい高い壁を乗り越えてきたオルフェーヴルです。なんとかこの高い壁を乗り越えてくれないかと思います。