『不老不死の黄金色の神酒』。ネクタルが新馬勝ち!!

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土曜京都4R
3歳新馬
ダ1800m
勝ちタイム1.57.6

ネクタル(牡3、父ゴールドアリュール・栗東、岡田厩舎)

いつも言う事だが、長い距離こそ内々を進めた馬が有利である。まして新馬戦。このレースの1,2,3着はともにラチ沿いを進めていた馬ばかり。特に岩田Jは朝から1R・2Rともに内ラチから離れないレースを心掛けている。ここらも最後の踏ん張り、伸びに違いが出るはずである。最後の1ハロンを気持ち良く伸びていくネクタル。最後の1ハロン11.8は当然の数字であろう。

スタンド前からのスタート。決してスタートが速くはなかったプレミアムクラウンだったが、最初のコーナーへ入る前にはもう先手を取るぐらいの気構え。外から関東馬のウメジマダイオーも来ていたが、コーナーワークで先手を取って行く。後はもうペースダウンをして14秒台に落としていく。
その遅い流れを嫌って、向こう正面ではランプーン藤岡祐Jが先手を奪うぐらいの気持ちで上がった。しかし、内からもう一度プレミアムクラウンが行く。3番手ぐらいの内目を1番人気のオウケンイチケギが追走。ネクタルはその少し後だが、やはり内目をキープしていく。
3コーナーを過ぎて、前はプレミクラウンが体半分ほどリードしていく。3番手は手応え良くオウケンイチゲキが続く。もう前は3ハロンを過ぎていく。まだピッチは上がっていないのだが、追走に苦しむ馬が多い。しかしオウケンイチゲキ、ネクタルは持ったまま内ラチ沿いを進んでいた。

4コーナーのカーヴを廻る時にオウケンイチゲキが外へ進路を取ったがために、ネクタルの前がパカっと開く。そこですかさず岩田Jが間を詰めて行く。前ではランプーンを振り切ったプレミアクラウンがもうひと伸びを図る。
プレミアムラウンをオウケンイチゲキが外から追い、内からネクタルが追う。残り1ハロンあたりで、ネクタルがプレミアクラウンと内ラチの間をこじ開ける様に入って行く。岩田Jの大きなアクションにうながされて、ネクタルが前に出て1馬身少しのリードをとって新馬勝ちとなった。オウケンイチゲキは思ったほどに伸びきれずで3馬身半差の3着であった。

ネクタルは、鞍上の意のままのレースぶりで、追われていい反応を見せての勝利。2着プレミアクラウンは、レースを造っての負け。だが勝ち馬を褒めるべしで、すぐにでも勝機がくるだろうと思えるものだった・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。