【フェブラリーS】セイクリムズン「適度に時計の掛かる馬場になれば…」

トピックス

凛々しい毛ヅヤが印象的なセイクリムズン

-:前走の根岸Sは吉田隼人騎手との初コンビでしたが、思ったほど先行できず追い込んで6着でした。

担当の佐合弘基調教助手(以下、佐):レースが終わって検量室前でジョッキーも『もうちょっと前に行けば良かった』と悔やんでいましたから、一回乗ってもらって、どんな馬かわかってくれたと思います。レース後もすぐに息が入っていましたから根岸Sは全然本気で走らずに終わった感じです。

-:それでも最後はジリジリ伸びて6着まで来たんだから乗り方一つで変わる余地もあるんじゃないですか。

佐:まぁ、道中は中団追走でしたけど4コーナー回ってほとんど一番後ろになっていましたらね(笑)。今度は相手も強くなるし、距離も伸びるし、上手く乗ってもらってどこまでやれるのか見てみたいですけど。

-:セイクリムズンにとって1600mという距離はどうなんでしょう。

佐:1200mでは少し短いと思うので1400m~1600mなら十分力を出せると思いますよ。1600mが長いとは思いません。

-:フェブラリーSには去年も出走していますが、あの時は2番人気に推されたものの14着と大敗してしまいました。

佐:去年の敗因は距離や状態ではなく“イレ込み”につきます。GⅠになると装鞍所から人が多くイレ込みやすい馬にとってはキツイ環境なんです。おまけにパドックには馬主さんたちが中に入りますからね。それにイライラしてしまったのが敗因です。

-:じゃあ今年のフェブラリーSは去年の二の舞にならないような策を考えているんですね。

佐:装鞍所からパドックにかけて、どのGⅠでも人は多いですから対策とかはないです。馬に我慢してもらうしかない。でも、直前の追い切りや輸送に気を使ってセイクリムズンが、なるべく落ち着けるような仕上げを心がけるつもりでいます。

-:レース間隔も詰まっていますし、それほど速い時計で絞る必要もないということですね。

佐:追い切りの時計は、それほど気にしていません。それより輸送しても馬が落ち着いてレースを迎えられるように精神面を考えています。

-:馬の体型を見ると去年よりもたくましくなったように見えます。

佐:数字的には10キロくらい肉が付いた感じなんですけど、僕は去年よりも良い体だと思っています。張りもありますし、見た目にも力強さがでたんじゃないかと思います。

-:本番でも520キロ前後での出走になると思って良いですか。

佐:そうなるでしょうね。輸送して減る時と全然減らない時がありますから難しいですけど(笑)。基本的に輸送して飼葉を食べなくなる馬じゃないんで、前走くらいの体重で出れると思います。

-:昔は内で揉まれると良くない時がありましたが今はもう大丈夫ですか。

佐:そういう時期もありましたけど去年の霜月Sや根岸Sは1枠で勝っていますから、今は気にしなくても大丈夫です。それよりも位置取りが後ろ過ぎると最後に切れ負けするので、ある程度付いて行かないと良さが出ないタイプです。切れ味よりスタミナを生かす方がセイクリムズンには合っているんです。

-:今回は人気も落とすでしょうから穴党にはうれしい馬ですね。

佐:とにかく相手が強烈ですから(笑)。セイクリムズンの競馬をしてどこまでやれるか・・・ですね。ジョッキーも二回目なので前走のようなことはないと思ってます。

-:府中の1600mならスタミナが生きるんじゃないですか。

佐:あとは馬場が晴れていて、少し時計のかかるようになれば一番いいんですけど。レコードが出るような高速馬場よりも適度に時計のかかったときに勝っていますから。

-:最後に、セイクリムズンで一発狙っているファンにメッセージをお願いします。

佐:去年のフェブラリーSではセイクリムズンの良さを出せませんでした。あれが能力で負けたのではないと思っていますのでレース当日まで慎重に仕上げていきます。エンジンのかかりが遅く切れ味勝負では分が悪い面もありますが、強い先行馬の揃ったフェブラリーSなら上がりのかかるセイクリムズン向きのレースになるかもしれません。どこまで来れるかわかりませんけど応援してくれたらうれしいです。