クウィリーJに初勝利をプレゼント、ウインサーガ!

トピックス

日曜京都6R
3歳新馬
芝1600m
勝ちタイム1.38.4

ウインサーガ(セン3、父ゼンノロブロイ・栗東、池江厩舎)

【クウィリーJに初勝利をプレゼント、ウインサーガ!】

パドックで周回している馬を画面で見ているこちらには、どうも毛艶がもうひとつだと思えたウインサーガだった。しかし実戦ではなかなかの脚を使う。馬場の外目を1番人気スズカアーサーと並んでの追い合いでも上廻り、さらに前を行くジョヴァンニジーピークロスをも抜き去っての新馬勝ちを収めた。
フランケンの主戦として鳴り物入りで来た今回の日本での騎乗で、まだ勝ち星のなかったクウィリーJ。その手腕はやはり流石と思えたものでもあった・・。

日差しが戻った最終日の淀競馬場。ジーピークロスの鞍上が、熊沢Jが落馬負傷で国分恭Jに乗り替わり。そのジーピークロスがスッと先手となったが、内からフェイストウショウが出て行った。中館Jヴァンプランが2番手。ジーピークロスが3番手、スズカアーサーが内で続きミスラニカイ、ウインサーガと続く。

2ハロンを過ぎると流れはもう遅くなる。前のグループがジワっとした感じでの緩い流れのままで進めていく。3コーナーを過ぎてなおペースは速くならない。その間合いで外目を、ジョヴァンニの四位Jが順位をグンと上げて好位の4番手ぐらいに押し進める。その後ろではスマートアスターも上げてきている。

4コーナーに入る時にはもう前が5頭が横並びとなる。内からフェイストウショウ、ヴァンブラン、ジーピークロス、ジョヴァンニにスマートアスターである。コーナーリングのあまり上手くないのが外のスマートアスターで、やや外へ流れ気味で廻っていく。

その隊列も、直線に入ってきた時にはもう乱れる。馬場の真ん中をジーピークロスが伸び出す。その外のジョヴァンニも悪くない。その後ろをスズカアーサーとウインサーガが馬体を並べて前を追う。

残り1ハロンを切るあたりぐらいで、ウインサーガの伸びが顕著となる。スズカアーサーを振り切って前のジョヴァンニに迫っていく。クウィリーJの右ステッキが唸る。やや体を左に倒しながらの大きなアクションで馬をうながして、前へと出る。1馬身近く出たあたりでゴール。後ろでは猛追してきたキタサンエピソードがいい脚を使って迫っていた。

1番人気のスズカアーサーは、勝ち馬と同じ位置にいながら伸びあぐねての5着であった。

勝ったウインサーガは、ケイコでもまだ派手な時計とかを出さないタイプな様だ。毛艶とかもそう冴えない中での勝利。この第一歩で次のステージでどれだけのものを見せてくれるかであろう。



平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。