良血開花!フェデラリストはドバイ参戦も

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12年2月26日(日)、2回中山2日目11Rで第86回 中山記念(GⅡ)(芝1800m)が行なわれ、蛯名 正義騎手騎乗の3番人気・フェデラリスト(牡5、美浦・田中剛厩舎)が優勝。中山金杯に続いての重賞連勝、そして、4連勝を飾った。

オープン入り直後、前走の中山金杯を制し、重賞初勝利を挙げていたフェデラリスト。しかし、今回はドバイ遠征を控えるトゥザグローリー、安田記念を制したリアルインパクトら、GI常連組が出揃い、一気にメンバーが強化。試金石の一戦とみられていた。
レースでは序盤から自らのリズムを守るように、2番手集団の中団を待機。逃げたシルポートが後続を突き放す中、直線入り口でも5番手付近を追走していたが、最内のスペースを突いて、直線で一気にスパートをかけると、矢のような伸び脚。伸びあぐねる他馬を尻目に唯一、馬群から抜け出した。

「流石にあの流れを押し切るとは思っていなかったし、ゴーサインを出した時の感触で差し切れるとわかりました。金杯の時より状態が良くなっているのは感じていましたけれど、この相手にどうかなと思うところがありましたよ。それに馬場も心配していたので、この馬場をこなしたのは大きいですね」とは蛯名騎手。

トリッキーな展開や馬場状態もあったかもしれないが、実績上位の人気馬達に大差先着。着順以上に充実度を感じさせるレース振りは、GI2勝のダンスパートナーを母に持つ良血開花の息吹を感じさせるもの。ここ一連の成績は華々しいものだが、3歳時は骨折や脚部不安に苛まれ、一時は地方競馬に身を置いたほど。平坦ならぬ道を乗り越えてのサクセスストーリーは更に膨らむ。

「レースで反応するときは反応して、抜く時は抜けるし、どうにでも対応できますね。中山が得意と言われるけれど、他であまり走った経験がないだけで、どこでもいい走りが出来ると思います。これから、どこのレースにでも乗りにいきますよ」。と鞍上。そして、レース後に陣営から明言された次走はドバイ遠征。選出されるにはレーティングの問題等があるが、壮大なプランが発表された。

「ドバイには騎手を辞めて、技術調教師の時代に、ブエナビスタやレッドディザイアがドバイWCに出た年に行ったことがあります。その頃は『自分の馬でこんなところに行ければいいなあ』と思ったものですが、早くもこんなプランを考えられる馬に出会えるとは思いませんでした。社台レースホースの関係者の方々、毎朝、寒い牧場で頑張っている牧場スタッフのおかげで、こうして良い結果が残せることに感謝しています」と管理する田中剛調教師。

陣営はドバイは勿論のこと、更に5月に行われるシンガポール航空国際カップも視野に入れることを明言。西高東低が叫ばれる競馬界の中で、関東から出てきた新星が、世界の大舞台で更に輝きを増そうとしている。

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