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怪物フランケルが11連勝…和田栄司コラム
2012/6/20(水)
19日、最も華やかな競馬の舞台、英ロイヤルアスコット開催がスタートした。
初日の第1レースはロイヤルパレードの行なわれたスタンド前の直線1マイルで行われる恒例のG1クイーンアンS、10戦10勝のフランケルを含む11頭立て。フランケルの単勝倍率は10ポンド買ったら1ポンド儲かるという圧倒的な1番人気である。この日も、ペースメーカーに僚馬ブレットトレインを使い、鞍上はレギュラーライダーのトム・クウィリー騎手が座った。
ペースメーカーのブレットトレインが先行、2番手はニアサイドからゴドルフィンのヘルメット、そのファーサイド寄りからバリードイルのエクセレブレーション、フランケルはその間で4番手だがペースメーカーの2馬身差で前々からの組み立てである。残り3ハロン、フランケルは割って前に上がり、残り2ハロンでエクセレブレーションと一緒に抜け出した。更に残り1.5ハロンから手綱を扱くと、あっという間にエクセレブレーションを突き放し、11馬身の圧勝でゴールラインを駆け抜けた。グッドトゥソフトの馬場、タイムは1分37秒85、全く素晴らしい内容である。
ガリレオ産駒の4歳の牡馬フランケルは欧州年度代表馬。ロッキンジSで後ろから行って5馬身差2着のエクセレブレーションは、今回はフランケルの前で競馬をすることを実行した。しかし、今季2戦目のフランケルは化け物だった。これで7つ目のG1制覇、目下G1・6連勝、通算成績は11戦11勝となった。
管理するサー・ヘンリー・セシル調教師は「私は驚かない。こんな馬もいるということを実証して見せた。本当に偉大な馬で、正確にやってのけるんだから。彼はまだまだ成長しているし、マイル&クォーターの距離も合っているように思える。次のレースは、エクリプス、サセックスS、ジャドモントなど考えられるが、彼が私にどこを使うか教えてくれることになりそうだ」と話した。
初日の第2レースはグローバルスプリントシリーズの第4戦、3歳以上による直線の5ハロン戦、G1キングズスタンドS、22頭立て。ファーサイドグループの前々から1ハロン残して抜け出した香港のリトルブリッジが、追って伸びたベイテッドブレスに4分の3馬身差を付けて優勝した。勝ちタイムは59秒69、2着ベイテッドブレスから1馬身差3着に一昨年のG1ナンソープS勝馬で今季は3戦2着が続いているソールパワーが入った。
レギュラーライダーのザック・パートン騎手で勝ったリトルブリッジは、ニュージーランド産、ファルタート産駒の5歳セン馬で、香港ではローカルG2を2勝しているが、9st4lb(59キロ)の負担重量を克服、良く伸びた。これで通算成績は20戦10勝。
沈集成調教師は「とても嬉しい。ザックもチームも本当に良い仕事をしてくれた。私は英国が好きなので、半年前からここに来ることを計画した。来年ここに戻ってくるか・・・?この後は、土曜日のダイアモンドジュビリーS、7月のジュライカップも考えられるが、9月には日本で走らせる計画がある」と話した。秋のセントウルSやスプリンターズSにやって来る計画、今から楽しみである。
初日のトリプルG1、最後は3歳牡馬による右廻りのオールドマイルコースを使用して行われるG1セントジェームズパレスS、16頭立て。15番枠からスタートしたキーラン・ファロン騎乗のモーストインプルーヴドが、前々5番手から順位を上げ、残り4ハロンで2番手に上がり直線先頭、ハーミヴァルのゴール前での強襲を4分の3抑えてG1初優勝を飾った。勝ち時計は1分40秒14。
アイルランド産、ロウマン産駒の3歳の牡馬、モーストインプルーヴドは2歳のG1デューハーストSの3着馬、今季初戦となった16日前のG1ジョッケクルブ賞(仏ダービー)は中団から伸びを欠いて14着と大敗していた。これで通算成績は5戦2勝、2着1回、3着1回となった。このレース、人気の中心となった愛2000ギニーなどG1・2勝のパワーは後方で伸びを欠き12着、1/2着は共に4番人気だった。
ロイヤルアスコット開催、今日2日目から最終23日の土曜日までは、毎日G1レースが1レースづつ組まれる。
海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。
初日の第1レースはロイヤルパレードの行なわれたスタンド前の直線1マイルで行われる恒例のG1クイーンアンS、10戦10勝のフランケルを含む11頭立て。フランケルの単勝倍率は10ポンド買ったら1ポンド儲かるという圧倒的な1番人気である。この日も、ペースメーカーに僚馬ブレットトレインを使い、鞍上はレギュラーライダーのトム・クウィリー騎手が座った。
ペースメーカーのブレットトレインが先行、2番手はニアサイドからゴドルフィンのヘルメット、そのファーサイド寄りからバリードイルのエクセレブレーション、フランケルはその間で4番手だがペースメーカーの2馬身差で前々からの組み立てである。残り3ハロン、フランケルは割って前に上がり、残り2ハロンでエクセレブレーションと一緒に抜け出した。更に残り1.5ハロンから手綱を扱くと、あっという間にエクセレブレーションを突き放し、11馬身の圧勝でゴールラインを駆け抜けた。グッドトゥソフトの馬場、タイムは1分37秒85、全く素晴らしい内容である。
ガリレオ産駒の4歳の牡馬フランケルは欧州年度代表馬。ロッキンジSで後ろから行って5馬身差2着のエクセレブレーションは、今回はフランケルの前で競馬をすることを実行した。しかし、今季2戦目のフランケルは化け物だった。これで7つ目のG1制覇、目下G1・6連勝、通算成績は11戦11勝となった。
管理するサー・ヘンリー・セシル調教師は「私は驚かない。こんな馬もいるということを実証して見せた。本当に偉大な馬で、正確にやってのけるんだから。彼はまだまだ成長しているし、マイル&クォーターの距離も合っているように思える。次のレースは、エクリプス、サセックスS、ジャドモントなど考えられるが、彼が私にどこを使うか教えてくれることになりそうだ」と話した。
初日の第2レースはグローバルスプリントシリーズの第4戦、3歳以上による直線の5ハロン戦、G1キングズスタンドS、22頭立て。ファーサイドグループの前々から1ハロン残して抜け出した香港のリトルブリッジが、追って伸びたベイテッドブレスに4分の3馬身差を付けて優勝した。勝ちタイムは59秒69、2着ベイテッドブレスから1馬身差3着に一昨年のG1ナンソープS勝馬で今季は3戦2着が続いているソールパワーが入った。
レギュラーライダーのザック・パートン騎手で勝ったリトルブリッジは、ニュージーランド産、ファルタート産駒の5歳セン馬で、香港ではローカルG2を2勝しているが、9st4lb(59キロ)の負担重量を克服、良く伸びた。これで通算成績は20戦10勝。
沈集成調教師は「とても嬉しい。ザックもチームも本当に良い仕事をしてくれた。私は英国が好きなので、半年前からここに来ることを計画した。来年ここに戻ってくるか・・・?この後は、土曜日のダイアモンドジュビリーS、7月のジュライカップも考えられるが、9月には日本で走らせる計画がある」と話した。秋のセントウルSやスプリンターズSにやって来る計画、今から楽しみである。
初日のトリプルG1、最後は3歳牡馬による右廻りのオールドマイルコースを使用して行われるG1セントジェームズパレスS、16頭立て。15番枠からスタートしたキーラン・ファロン騎乗のモーストインプルーヴドが、前々5番手から順位を上げ、残り4ハロンで2番手に上がり直線先頭、ハーミヴァルのゴール前での強襲を4分の3抑えてG1初優勝を飾った。勝ち時計は1分40秒14。
アイルランド産、ロウマン産駒の3歳の牡馬、モーストインプルーヴドは2歳のG1デューハーストSの3着馬、今季初戦となった16日前のG1ジョッケクルブ賞(仏ダービー)は中団から伸びを欠いて14着と大敗していた。これで通算成績は5戦2勝、2着1回、3着1回となった。このレース、人気の中心となった愛2000ギニーなどG1・2勝のパワーは後方で伸びを欠き12着、1/2着は共に4番人気だった。
ロイヤルアスコット開催、今日2日目から最終23日の土曜日までは、毎日G1レースが1レースづつ組まれる。
海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。
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