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平林雅芳の目
2008/10/28(火)
日曜京都11R
菊花賞(G1)
芝3000m
勝ちタイム1.58.4
勝ち馬オウケンブルースリ(牡5、栗東・音無厩舎)
■ロングスパートでオウケンブルースリ大輪の菊。
朝からまとわりつくような小雨の途絶えない京都競馬場だったが、菊花賞出走の馬達がパドックへ現れた時にはおさまってくれた。
しかし大勢のファンがスタンド内に居続けてくれているせいか、心もちいつもより人の出が少なめ。
パドックを見下ろす2階のカメラマン席横のスペースからも十分馬を観られる。
1頭ずつジックリと周回している出走馬を見回しての最初の感想が、スマートギアとオウケンブルースリがやや入れ込み加減だったということ。
そして非常に良く見えるのが、⑬のゼッケンをつけたシゲルフセルト。
そうそう、それと1枠に2頭収まっている橋口勢、同じようなメンコに見える。
臼田さんと金子オーナーの勝負服模様での覆面だが、これが良く似ているように見えるし、非常にいい感じだ・・・。 気になって仕方ない・・・。
スマートギアは、周回を重ねるうちに苛立ちも少しマシになってきたが、オウケンブルースリは相変わらずうるさい仕草である。
しかし、後ろで観ていた仲間連れのファンが『オウケンブルースリのこのパドックは観なかった事にする』と決め付けた。
うーん、けだし名言である。
シゲルフセルトがよく見えるのも《観なかった事にしょう》と、私もそれにならってパドックを後にして馬場入りを見れる場所に移動した。
大歓声の中でゲートが開いた。
予測どおりポンと一番前に出たのはアグネススターチ。
最初の坂をスーッと先頭で下っていく。
しかし2番手グループの内にいたノットアローンが、スルスルと前へと出て行きアグネススターチの外へと並ぶ。
直線に入ると、内外へと離れてお互いが折り合うようにしながら前へ行く。
5番手ぐらいにナムラクレセントが進んで、スタンド前を行く。
1回目のゴール板を通過の時には、一番人気のオウケンブルースリは中団よりちょっと後方。
その直ぐ後に、マークするようにスマートギアが続くのが見える。
2コーナーを過ぎて向こう正面に入ると、再び先頭にはアグネススターチがいる。
ノットアローンは内目の3、4番手に控えだす。
3番手の絶好位を得たスマイルジャックも、今日は掛らずにいい流れである。
3角を過ぎて2度目の坂の下りにかかるあたりで、後方の外目にいたオウケンブルースリがゴーサインを出したようで、上がっていく感じが見えた。
その後のスマイルジャックも動き出すが、オウケンブルースリの動きが速い。
4角を7番手ぐらいで、そんなに差がない外目となったオウケンブルースリが前へと進めていく。
最内の後ろ目でフローテーションが詰まり気味になって、4角を一番最後に廻ってしまう。
横一線気味になった直線入り口だが、敢然と先頭に踊り出たオウケンブルースリの脚色がいい。
内で先頭気味から粘るナムラクレセント。
馬群の中から白い帽子が中を割って出てくる。
その外目に、スマイルジャックもエンジンが遅まきながらもかかった感じで、前へと進めてくる。
後1Fを過ぎて、もうオウケンブルースリの前には誰もいないし、追いつけそうな脚色の馬もいない。
わずかに白い帽子の勢いが、その次ぐらいにいいだけ。
よくよくみるとフローテーションの派手な馬体だ。
外のスマートギアと勢いが違って、前を行くオウケンブルースリを追うのはこの馬だけといった勢いである。
ゴール前で内田博Jが、外へと左手をあげて勝利のポーズをとったのが見えた。
フローテーションが2着、3着には内目のナムラクレセントが入ったようだ。
スマートギアは一旦伸びかけた脚色が、ゴール前では目立たなかった。
思っていたより伸びなかったようだ。
5着はと観ると、マイネルチャールズのようであった。
一番人気のオウケンブルースリが、3角過ぎからの長~いスパートを見せて敢然と出て行った勝利。
完勝といえる内容であった。
トライアル神戸新聞杯で春の実績馬に肉薄した競馬内容。
あの自信が、“負けるはずがない”という馬との相互信頼をつくり、完全なる競馬で勝ちをもぎとった、そんな感じの勝利であった。
2着には藤岡佑J騎乗のフローテーション。
引き上げてくる時に、思わず独り言だろうが『思いっきり下手乗った~!』という声が聞こえた。
パトロールビデオで確認すると、内目をロスなく進んでいたのに、3角からの下りで前を行く2頭が接触、そのアオりで下げるはめになり、進路を最後は外へと取ったのだが、一瞬タイムロスが出て最後尾まで下がった事実。
あそこから馬場の真ん中へと出して追い上げてきた中では一番の脚だし、惜しい競馬内容だった。
今回の1、2着馬とも、坂路で自厩舎の馬同士で併せ馬を行っていた。
ところがパートナーの方が断然いい動きをして、アオられたり遅れたりとの動きだった2頭。
長丁場の競馬で、ケイコで凄くいい動きをしても結びつく方がおかしいのかも知れない。
『皐月賞は速い馬が勝つ』に『ダービーは運のいい馬が勝つ』。そして『菊花賞は強い馬が勝つ』と先人達は言ってきた。
オウケンブルースリはそれを証明したわけであり、神戸新聞杯での印象がそのままだった結果。
見事に大輪の菊を咲かせたのは、内田博Jに音無師であった。
菊花賞(G1)
芝3000m
勝ちタイム1.58.4
勝ち馬オウケンブルースリ(牡5、栗東・音無厩舎)
■ロングスパートでオウケンブルースリ大輪の菊。
朝からまとわりつくような小雨の途絶えない京都競馬場だったが、菊花賞出走の馬達がパドックへ現れた時にはおさまってくれた。
しかし大勢のファンがスタンド内に居続けてくれているせいか、心もちいつもより人の出が少なめ。
パドックを見下ろす2階のカメラマン席横のスペースからも十分馬を観られる。
1頭ずつジックリと周回している出走馬を見回しての最初の感想が、スマートギアとオウケンブルースリがやや入れ込み加減だったということ。
そして非常に良く見えるのが、⑬のゼッケンをつけたシゲルフセルト。
そうそう、それと1枠に2頭収まっている橋口勢、同じようなメンコに見える。
臼田さんと金子オーナーの勝負服模様での覆面だが、これが良く似ているように見えるし、非常にいい感じだ・・・。 気になって仕方ない・・・。
スマートギアは、周回を重ねるうちに苛立ちも少しマシになってきたが、オウケンブルースリは相変わらずうるさい仕草である。
しかし、後ろで観ていた仲間連れのファンが『オウケンブルースリのこのパドックは観なかった事にする』と決め付けた。
うーん、けだし名言である。
シゲルフセルトがよく見えるのも《観なかった事にしょう》と、私もそれにならってパドックを後にして馬場入りを見れる場所に移動した。
大歓声の中でゲートが開いた。
予測どおりポンと一番前に出たのはアグネススターチ。
最初の坂をスーッと先頭で下っていく。
しかし2番手グループの内にいたノットアローンが、スルスルと前へと出て行きアグネススターチの外へと並ぶ。
直線に入ると、内外へと離れてお互いが折り合うようにしながら前へ行く。
5番手ぐらいにナムラクレセントが進んで、スタンド前を行く。
1回目のゴール板を通過の時には、一番人気のオウケンブルースリは中団よりちょっと後方。
その直ぐ後に、マークするようにスマートギアが続くのが見える。
2コーナーを過ぎて向こう正面に入ると、再び先頭にはアグネススターチがいる。
ノットアローンは内目の3、4番手に控えだす。
3番手の絶好位を得たスマイルジャックも、今日は掛らずにいい流れである。
3角を過ぎて2度目の坂の下りにかかるあたりで、後方の外目にいたオウケンブルースリがゴーサインを出したようで、上がっていく感じが見えた。
その後のスマイルジャックも動き出すが、オウケンブルースリの動きが速い。
4角を7番手ぐらいで、そんなに差がない外目となったオウケンブルースリが前へと進めていく。
最内の後ろ目でフローテーションが詰まり気味になって、4角を一番最後に廻ってしまう。
横一線気味になった直線入り口だが、敢然と先頭に踊り出たオウケンブルースリの脚色がいい。
内で先頭気味から粘るナムラクレセント。
馬群の中から白い帽子が中を割って出てくる。
その外目に、スマイルジャックもエンジンが遅まきながらもかかった感じで、前へと進めてくる。
後1Fを過ぎて、もうオウケンブルースリの前には誰もいないし、追いつけそうな脚色の馬もいない。
わずかに白い帽子の勢いが、その次ぐらいにいいだけ。
よくよくみるとフローテーションの派手な馬体だ。
外のスマートギアと勢いが違って、前を行くオウケンブルースリを追うのはこの馬だけといった勢いである。
ゴール前で内田博Jが、外へと左手をあげて勝利のポーズをとったのが見えた。
フローテーションが2着、3着には内目のナムラクレセントが入ったようだ。
スマートギアは一旦伸びかけた脚色が、ゴール前では目立たなかった。
思っていたより伸びなかったようだ。
5着はと観ると、マイネルチャールズのようであった。
一番人気のオウケンブルースリが、3角過ぎからの長~いスパートを見せて敢然と出て行った勝利。
完勝といえる内容であった。
トライアル神戸新聞杯で春の実績馬に肉薄した競馬内容。
あの自信が、“負けるはずがない”という馬との相互信頼をつくり、完全なる競馬で勝ちをもぎとった、そんな感じの勝利であった。
2着には藤岡佑J騎乗のフローテーション。
引き上げてくる時に、思わず独り言だろうが『思いっきり下手乗った~!』という声が聞こえた。
パトロールビデオで確認すると、内目をロスなく進んでいたのに、3角からの下りで前を行く2頭が接触、そのアオりで下げるはめになり、進路を最後は外へと取ったのだが、一瞬タイムロスが出て最後尾まで下がった事実。
あそこから馬場の真ん中へと出して追い上げてきた中では一番の脚だし、惜しい競馬内容だった。
今回の1、2着馬とも、坂路で自厩舎の馬同士で併せ馬を行っていた。
ところがパートナーの方が断然いい動きをして、アオられたり遅れたりとの動きだった2頭。
長丁場の競馬で、ケイコで凄くいい動きをしても結びつく方がおかしいのかも知れない。
『皐月賞は速い馬が勝つ』に『ダービーは運のいい馬が勝つ』。そして『菊花賞は強い馬が勝つ』と先人達は言ってきた。
オウケンブルースリはそれを証明したわけであり、神戸新聞杯での印象がそのままだった結果。
見事に大輪の菊を咲かせたのは、内田博Jに音無師であった。
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