【朝日杯FS】タガノエスプレッソ 若武者との新コンビに期待!

17日、朝日杯FS(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。デイリー杯2歳Sを制したタガノエスプレッソ(牡2、栗東・五十嵐厩舎)は、CWコースで古馬準オープンのカネトシマーシャルをパートナーに併せ馬を行い、6F83.5-67.6-52.8-39.2-12.4秒をマーク。追いかけた分、先着を許す格好にはなったが、ビッシリとハードに負荷をかけられて時計、動きとも合格点の内容。手綱をとった菱田裕二騎手もG1での初重賞制覇という期待に大きく胸を弾ませている。

まだ重賞を勝ったことがないデビュー3年目の若武者に大きなチャンスが巡ってきた。前走、未勝利を勝ったばかりのタガノエスプレッソをG2勝ちへ導いた岩田康誠騎手がいちょうSを勝ったクラリティスカイに騎乗するため、空白となった鞍上に指名されたのだ。もっとも、重賞を勝ったことがないといっても、今年は同じオーナーのタガノグランパでダービーと菊花賞をともに4着。だからこそ実現したコンビでもあり、ここまで63勝を挙げ、関西リーディング7位につける成長株。その瞬間がここでやってきても何らおかしくはない。

中間は乗れる限り付きっ切りで背に跨がり、普段乗ることがない競馬開催日にも騎乗。少ない時間の中で「凄く真面目な馬ですし、乗り手の指示を待ってくれる馬なので、とても素直で乗り易い馬です」と確かな手応えを掴んでいる。

中山から阪神に舞台を移して最初のレース。初重賞初G1制覇の偉業で新たな歴史を刻むことが出来るか注目したい。

タガノエスプレッソ



12月21日(日)に行われる朝日杯FS(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
タガノエスプレッソに騎乗した菱田裕二騎手の一問一答は以下の通り。

●日を追う毎に強まる絆「とても素直で乗り易い」

-:このG1という舞台で、非常に楽しみな馬が回ってきましたね。

菱田裕二騎手:そうですね。このチャンスを頂けたのはオーナー、調教師のおかげなので、恩返しできるように頑張りたいです。

-:今回が初騎乗となるのですが、この間、非常に、出来る限り馬とコンタクトを取っているように思うのですが、そのあたりを聞かせてください。

菱:平日も出来るだけ乗らせてもらえるように、調教に乗ってきましたし、この子の特徴を少しでも掴めるようにここまで乗ってきたので、それをレースで発揮できたらいいかなと思います。

-:競馬開催日にも乗って、というのも聞きました。

菱:自厩舎の調教に乗るために、いつも土日は帰って来ているのですが、時間が合ったので乗せてもらえることになって。少しでも乗ったほうがレースでいい力を発揮できると思うので、乗せてもらうようにしました。

-:実際、乗る前も、レースなどを見ていると思うのですが、乗る前の印象としてはどんな馬のイメージがありましたか?

菱:未勝利を勝った時と、前回、重賞を勝った時は競馬が全く違う内容なので、僕も乗ってないですし、なんとも言えないのですが、ある意味、自在性もあると思うので、凄く楽しみです。

-:実際に跨ってみて、言う事を聞くというか、コントロールが利く馬だとは感じられたのですか?

菱:乗ってみると意外と精神的に繊細なところがある馬だな、と感じたので、馬が気持ちよく走れるように誘導できたらいいかなと思います。

-:今、感じられることは少ないと思いますが、そんな中でこの馬の良さと言うか、特徴というのを、こんなふうに感じている、というのがあれば教えて下さい。

菱:凄く真面目な馬ですし、乗り手の指示を待ってくれる馬なので、とても素直で乗り易い馬です。

-:コントロールが利く、素直なところが今のところ一番のセールスポイントに感じると?

菱:そうですね。あと、気持ちのオン・オフのスイッチが結構はっきりしているので、自分がヤル気を出す気持ちになってくれたら、一生懸命走ってくれると思うので、そこを上手く引き出したいなと思います。

●「今までの経験をうまく出せたらいいなと思います」

-:朝日杯は阪神マイルという舞台に変わりましたが、力のある馬が結果を出すコースであります。そのあたりはどうですか?

菱:阪神のマイルに、特に強い特徴などはあまり感じたことは無いんですけど、この子も乗り易いですし、勝っているコースなので、今までの経験をうまく出せたらいいなと思います。

-:五十嵐調教師からは何かアドバイスなど言われましたか?

菱:今のところは特に何も指示は出てないです。

-:今日の追い切りに跨ってみて、感触があったと思いますが、指示、それから手応えのほうを教えて下さい。

菱:1週前の追い切りに比べて折り合いも付きましたし、最後も、先行している馬が動く馬だったので、少し遅れてしまったのですが、この馬なりには凄く良い動きをしてくれてたと思います。

-:五十嵐調教師は「勝てとは言わないが、中途半端な乗り方だけはするな」と仰っていたと聞きましたが、そういうお話はありましたか?

菱:そうですね。先週も一頭、新馬を乗せてもらいまして、ちょっと中途半端な形で負けてしまったので、そういうことが無いように頑張りたいです。

-:そして。G1レース、非常に菱田騎手も惜しい競馬が、勝利まであと一歩のところも続いているように感じるのですが、今回はチャンスですね。

菱:ここまでもG1でずっとタガノのオーナーさんにも有力馬に乗せてもらっていますし、今回も十分チャンスがあるので頑張りたいです。

-:ファンの方々も非常に楽しみにしています。メッセージをお願いします。

菱:僕自身、重賞を勝ったことが無いので、初重賞がG1になるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。