【NHKマイルC】1週前 折り合いがカギとなる西浦厩舎2頭

4月29、30日、NHKマイルC(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、ニュージーランドT3着のアルマワイオリ(牡3、栗東・西浦厩舎)は、30日に幸英明騎手(レースでは勝浦正樹騎手が騎乗予定)が騎乗して3歳オープンのスキースクールと坂路で併せ馬。2馬身ほど先行したパートナーに並びかけ、鞍上が一杯に追うとスッと2馬身突き放してゴール。4F54.8-40.3-25.8-12.5秒をマークした。

本番では同じ西浦厩舎のフミノムーンに騎乗する予定の幸騎手は「レースではテンションが高くなるところがありますが、調教では凄く乗りやすかったですよ。後ろから追いかける形でやって、終いまで一杯にやりました。背中も良くパワーがありますね」とライバルにエール。
追い切りを見届けた西浦勝一調教師は「前に馬を置いて我慢を利かせる内容でいい動き」と合格点を与える一方で、「この前は向正面でハミを噛んで掛かっていた。状態はいいのでレースにいって折り合いがつくかどうかだね」と気性面での課題をあげた。

重賞タイトルこそないが、朝日杯FS、アーリントンC2着、前走のニュージーランドT3着など実力は世代トップクラス。G1の大舞台で重賞初制覇となるか注目だ。


前走、マーガレットS1着のフミノムーン(牡3、栗東・西浦厩舎)は29日、国分優作騎手(レースでは幸騎手が騎乗予定)を背に坂路へ。単走でビッシリと一杯に追われて4F52.7-38.8-25.8-13.4秒をマーク。全体に時計が掛かるタフな馬場で自己ベストを0秒5更新する好時計。中間もいい状態をキープしている。

指揮官は「今週もしっかりやった。前走の内容ならG1でも楽しみが持てそうだが、距離はやってみないと分からないな」と距離への不安を口にし、主戦の幸騎手も「デビュー戦では距離が延びても大丈夫な印象でしたが、最近の内容だとやはり折り合いが鍵になりますね」と距離延長に慎重な姿勢を見せている。とはいえ、デビュー戦はマイルで快勝。2000mの黄菊賞でも0秒5差に踏ん張っており、全くこなせない距離ではない。

「ファルコンSは内有利の馬場の中、外から追い込んできたように力は持っていますから。右、左(回り)は特に問題ありませんし、力を出し切らせてやればやれる力はあると思います」と鞍上は静かに闘志を燃やしている。