【2回函館】グローリーミスト…小平奈由木の注目新馬レポート

グローリーミスト
(牡2、栗東・中竹厩舎)
父:ワークフォース
母:ミスティフォレスト
母父:ジャングルポケット

父はワークフォース。英ダービーはレコードタイムをマークし、7馬身差の楽勝。凱旋賞で発揮した勝負強さも見逃せない。キングズベストの後継であり、軽い芝への適性が見込めるうえ、重厚な母系も魅力。サンデーサイレンス系を中心に180頭もの繁殖を集めたファーストクロップにあたり、続々と大物が登場しても不思議はない。

母ミスティフォレスト(その父ジャングルポケット)は1勝のみに終わったが、その半弟にグランプリボス(朝日杯FS、NHKマイルC)がいる。現1勝のシンラバンショウは同馬の半姉。グリーンファーム愛馬会にて総額1800万円で募集された。
父譲りの雄大な馬格を誇りながらも、ノーザンファーム空港での育成はスピーディーに進行。丹念に15-15を消化し、5月29日には栗東へ移動した。6月12日、ゲート試験にパス。28日、函館競馬場に入ってからも、予定どおりに追い切りを消化できている。タイムは目立たないものの、フットワークが大きく、スタミナやパワーも十分。長めの距離で真価を発揮するだろう。

ジョッキーは調整中だが、7月12日(日)、函館の芝1800mでデビューする。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。