小粒でもピリリと辛い アドマイヤリードが差し切る!!

アドマイヤリード

15年7/11日(土)3回中京3日目5R 2歳新馬(芝1600m)

アドマイヤリード
(牝2、栗東・松田厩舎)
父:ステイゴールド
母:ベルアリュール2
母父:Numerous

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馬を見ていて、3頭の仕上がり具合がいいと判る。シルバーステートオーバーカム。そして400キロを切る数字ながら、アドマイヤリードはそう感じさせない。この3頭の競馬になるだろうと思う。
超スローの流れで、上がり勝負。シルバーステートが2番手で、3番手のオーバーカム。アドマイヤリードは6番手の内で脚を貯める。直線でオーバーカムのギアが上がらない。シルーバーステートとの差が詰まらない。アドマイヤリードはその後ろから、内にもたれながらも、シルバーステートをアタマ差し切ってしまう桁違いの切れを見せた。


パドックと馬場入り、そして返し馬と出来るだけ見る様にしているが、パドックではそうでもなかったのに、シルバーステートは馬場入りしてすぐに馬っ気を出す。そこらが若駒。集中力がないのだろう。だが返し馬では、何事もなかったかの様に素軽い動きだった。
真っ先にゲートを切ったのはオーバーカム。しかし内を見ながらジワっとして前に馬を置く。すっと前につけるシルバーステート。内からエスペランサリュウが先導を務める。ゆったりした感じで流れる。13秒台のラップが4ハロン続く遅い流れだ。

4角を廻る時には、前の7頭が一塊となる。早くも先頭に並びかけるシルバーステート。外へ並びだすオーバーカム。先に追いだしたのはオーバーカム。しかしシルバーステートも内へもたれるのか、首を外へ向けた感じながらもオーバーカムを抜かせない。ラスト200を過ぎて、シルバーステートもいよいよ追いだす。
内からステッキを入れる。オーバーカムとの差が開きだす。と、そこへアドマイヤリードがグイグイと加速して追いこんできた。

最後の3ハロンが11.8~11.1~11.4である。ほとんどが、シルバーステートの刻んだラップと言ってもいいだろう。しかし最後の最後でアドマイヤリードに頭差交わされたが、相手を褒めるべしであろうか。
そのアドマイヤリードの使った脚は凄い。それも最後の方は内へもたれて手綱で防ぐ川田Jのアクションであった。398キロながらそんな風には見えずに、けっこうしっかりした造りに見える馬体だ。評判の牡馬を負かす勝負根性である。
負けたシルバーステートにしろオーバーカムにしろ、次走はおそらくこの2頭はどこへ行っても勝ち負けしてくれると思えるもの。だからこそ、桁違いの切れを見せたアドマイヤリードは注目の馬としておきたい。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。