【4回阪神】マカレア…小平奈由木の注目新馬レポート

マカレア
(牝2、栗東・高野厩舎)
父:ダイワメジャー
母:ワイオラ
母父:Sadler’s Wells

年々、存在感を高め、昨年もリーディングの5位に食い込んだダイワメジャーが父。サンデーサイレンスの後継ながら、2年連続してJRA賞・最優秀短距離馬に選出されたスピード色が強い遺伝子である。カレンブラックヒル(NHKマイルC)、コパノリチャード(高松宮記念)らを筆頭に、コンスタントに重賞ウイナーを輩出。特にこの世代の勝ち上がり率は優秀であり、大物の登場が待たれる。

母ワイオラ(その父サドラーズウェルズ)はアメリカ産。アイルランドで走り、未勝利に終わったが、曽祖母の産駒にカルチャーヴァルチャー(仏1000ギニーなどG1を3勝)らがいる名血であり、同馬の半兄に英G2・ノーフォークSや同・ジムクラックSを制したアプルーヴがいる。キャロットクラブにて総額2000万円で募集された。

小柄な馬体に配慮し、ノーザンファーム空港で大切にペースアップされたが、早くからキビキビと動けていた。NFしがらきを経由し、9月4日、栗東に到着。10日のゲート試験にスピード合格を果たした。坂路での追い切りに移行後も疲れなどうかがえず、しっかり脚を伸ばせている。仕上りが早い個性のうえ、前向きで真面目な性格だけに、初戦からフルに力を出せることだろう。

10月4日(日)、阪神の芝1400mにスタンバイ。菱田裕二騎手が手綱を取る。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。