【2歳馬情報】兄姉にG1馬3頭がいる良血馬が中京競馬場でデビュー!

函館開催が終わり、今週からは札幌競馬がスタートする。早くも夏競馬は折り返し地点が近づいてきた。今週もG1馬の妹など良血馬がスタンバイ。厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が注目馬を紹介していく。

◆7月22日


●福島芝1800m

アレグロブリランテ(牡、ディープブリランテ×センティナリー、美浦・上原佑厩舎)
半兄グランスピード(3勝)。1週前調教(以降も調教は、主に1週前のもの)は、ウッド6F83秒8-11秒4。今の美浦ウッドは時計が出にくいので、終い11秒4は評価できる。鞍上は戸崎騎手。

キットハナガサク(牝、キズナ×メジロスプレンダー、美浦・武井厩舎)
半兄ダノンスプレンダー(6勝)、おじサトノノブレス(重賞4勝、菊花賞2着)。内目を回ったこともあり、ウッド6F81秒3-11秒9と上々の時計が出ている。馬主は、先日のセレクトセールで億超えの馬を複数落札し、話題を集めたTNレーシング。2歳世代も注目だ。

●福島芝1200m(牝馬限定)

セントメモリーズ(牝、エピファネイア×ネオフレグランス、美浦・斎藤誠厩舎)
母は3勝。近親アーネストリー(宝塚記念勝ち馬)。ウッド6Fは82秒7-12秒1と、全体時計は水準レベルをクリアしている。関東リーディングトップの斎藤誠厩舎だが、2歳世代は3頭デビューして未勝利。ここで初勝利といきたい。鞍上は石川騎手。

●中京芝1600m

エヴァンスウィート(牝、スワーヴリチャード×ハルーワスウィート、栗東・友道厩舎)
半兄シュヴァルグラン(ジャパンC勝ち馬)、半姉ヴィブロス(ドバイターフ、秋華賞勝ち馬)、ヴィルシーナ(ヴィクトリアマイル2勝)。芝コースで6F80秒台、1F11秒前半の好時計。2週前もCW6F82秒台の好時計が出ている。

「この血統は牝馬に出ると素軽いタイプが多い。本馬も華奢ながら芝向きのスピードと瞬発力があり、いかにも良馬場で切れそうなタイプ」と記者の話。G1馬3頭の兄姉から晩成のイメージもあるが、この調教内容なら初戦も楽しみだ。鞍上は坂井騎手。

ドゥーカスコーリ(牝、ダイワメジャー×ダイワダッチェス、栗東・石坂厩舎)
母はフェアリーS3着。坂路53秒8-12秒5。2週前には坂路52秒8-12秒3の好時計が出ており、デビュー戦から動けそうだ。鞍上は川田騎手

ルクスノア(牝、オルフェーヴル×サトノアリシア、栗東・平田厩舎)
母は3勝、コスモス賞1着。調教は坂路53秒3-11秒9。坂路で1F12秒を切ったことは価値が高く、大きく前進だ。

マックスセレナーデ(牝、ドゥラメンテ×シェイクズセレナーデ、栗東・橋口厩舎)
半兄ノットゥルノ(交流G1ジャパンダートダービー勝ち馬)、半姉ショウナンバビアナ(4勝)。6F80秒4-12秒0の好時計。6月29日には坂路で51秒4をマークしており、仕上がりは他馬以上に進んでいる。鞍上は松山騎手。

●札幌ダート1700m

アセレラシオン(牡、ドレフォン×クレアドール、栗東・浜田厩舎)
おばスリープレスナイト(スプリンターズS勝ち馬)、近親エフフォーリア(G1を3勝)、アドマイヤムーン(G1を3勝)、ヒシアマゾン(GⅠ2勝)。時計の出にくい函館ウッドで5F67秒台、1F12秒台半ばなら新馬としては上等だ。鞍上は鮫島克駿騎手。

フルハートビート(牡、ドレフォン×ビートフォーセルフ、美浦・黒岩厩舎)
おばダノンファンタジー(阪神JF勝ち馬)。調教は美浦のウッドで6F83秒6-12秒0と全体時計は悪くない。この後、札幌へ移動する。鞍上は浜中騎手。

ラファールドール(牡、ニューイヤーズデイ×ティックルゴールド、美浦・田島厩舎)
母は3勝。おばアンジュデジール(交流G1JBCレディスクラシック勝ち馬)、おじアルドーレ(6勝)。調教は函館ウッド5F70秒台、終いは12秒台が出ている。鞍上は横山武史騎手。

◆7月23日


●福島芝2000m

インビジブルセルフ(牡、エピファネイア×アウェイク、栗東・池江厩舎)
母はフローラS3着。おじゴスホークケン(朝日杯FS勝ち馬)。セレクトセール2億7500万円(税込)。CW6F82秒7-11秒8。2週前もCW6F82秒5-11秒3の好時計をマークしている。「スラッと見せる中距離向きのシルエット。稽古は長めから負荷をかけられており、乗り込み十分。素質ありで新馬戦は通過点か」と記者の話。POGでも人気になった良血馬で、初戦はもちろん先々まで夢が広がるレースを期待したい。鞍上は戸崎騎手。

リリエンフェルト(牝、ルーラーシップ×リリカルホワイト、美浦・相沢厩舎)
母は3勝。おばアイスフォーリス(オークス3着)。内目を回ったこともあり、ウッド6F82秒5-12秒0と速い時計。動きも良好のようだ。母は新馬勝ちしており、仔も初戦から結果を求めたい。鞍上は石川騎手。

フランクエフェクト(牡、Frankel×カーミングエフェクト、美浦・木村厩舎)
祖母イモリエントは北米G1を4勝。調教はCW6F82秒4-11秒9で、古馬オープンのオーソリティと併入に持ち込んでいる。鞍上は北村宏騎手。

フォローウィンド(牡、ドレフォン×ロッカフラベイビー、美浦・鹿戸厩舎)
母は4勝。調教はウッド6F84秒4-12秒2。あまり速い時計を出さない厩舎なので、これで十分だろう。

アーマルコライト(牡、ジャスタウェイ×ムーングロウ、栗東・寺島厩舎)
半兄モルトライゼ(京王杯2歳S勝ち馬)CW6F85秒7-11秒4。全体は遅いものの、1F11秒4で上がれれば合格点だ。鞍上は石橋騎手。

●中京芝2000m

マテンロウゴールド(牡、レイデオロ×ルールブリタニア、栗東・中内田厩舎)
半兄エピファニー(4勝)、おばミッキークイーン(オークス、秋華賞勝ち馬)。調教はCW6F83秒8-12秒5。中内田厩舎の2歳世代は、この馬がデビュー一番手となるので要注目だ。

ソウルアンドジャズ(牡、ブリックスアンドモルタル×ナスノシベリウス、美浦・武井厩舎)
半兄ハーツコンチェルト(日本ダービー3着)、半姉ナスノシンフォニー(3勝)、アイリッシュムーン(3勝)。ウッド6F80秒5-11秒9は、内目を回ったとはいえ、古馬を含めて水曜日の一番時計だ。

「父が変わって兄ほど距離は保たなそうで、将来的にはマイラーか。仕掛けての反応が良く、稽古通りなら初戦から期待できる」と記者の話。兄のハーツコンチェルトは9月の中京芝2000mの新馬戦でブッチギリの圧勝。同じコースで、弟も輝きたい。鞍上は松山騎手。

ペンナヴェローチェ(牡、キズナ×エンパイアブレイク、栗東・須貝厩舎)
母は2勝。祖母トレンドハンター(フラワーC勝ち馬、桜花賞3着)。坂路53秒5-12秒1。2週前のCWでも1F11秒2と終いの時計が目立っている。

エマロア(牝、ロードカナロア×エマノン、栗東・平田厩舎)
母は4勝。おじスワーヴリチャード(ジャパンC、大阪杯勝ち馬)。調教は坂路54秒0-11秒9。終い1F12秒を切ったことは高く評価できる。 鞍上は和田竜騎手

●札幌芝1800m

カズアブディーン(牡、オルフェーヴル×ユードントラヴミー、栗東・杉山晴厩舎)
おばアレグレット(フランスG1勝ち馬)。セレクトセール1億2100万円(税込)。函館芝コースで5F64秒台。2週前は函館ウッドコースで、古馬準オープンに先着している。鞍上はルメール騎手。

テーオーハイエク(牡、ジャスタウェイ×アイランドファッション、栗東・宮厩舎)
半兄サトノソルタス、半姉パシフィックギャル(ともに重賞2着2回)。2週前までは坂路がメインだったが、1週前はCWで6F82秒5-11秒9。全体時計も速く、仕上がりは良好だ。

◆2歳馬新規入厩


フォティーゾ(牡、キズナ×スキア、美浦・宮田厩舎)
半兄ソールオリエンス(皐月賞勝ち馬、日本ダービー2着)

ベトルス(牡、ハーツクライ×エスキモーキセス、栗東・友道厩舎)
母は北米G1勝ち馬。曾祖母ゴールデンカラーズ(ケンタッキーダービー勝ち馬)

ディスペレンツァ(牡、ルーラーシップ×ルパンⅡ、栗東・吉岡厩舎)
半兄ファントムシーフ(共同通信杯勝ち馬、皐月賞3着)、半姉ルピナスリード(4勝)

ショウナンガチ(牡、ドゥラメンテ×エスケイプクローズ、栗東・須貝厩舎)
母はカナダ古馬牝馬チャンピオン。セレクトセール1億1550万円(税込)

アートワーク(牡、ドゥラメンテ×ミスドバウィ、栗東・斉藤崇厩舎)
半兄セッション(アーリントンC2着)、ソウテン(3勝)

フェロニエール(牝、ドゥラメンテ×ココシュニック、栗東・高野厩舎)
半兄ステファノス(富士S勝ち馬、GⅠ2着3回)、半姉フィニフティ(クイーンC2着)

ホウオウセイメイ(牡、レイデオロ×モルガナイト、栗東・音無厩舎)
母は4勝。半兄ブラックスピネル(東京新聞杯勝ち馬)、ベスビアナイト(4勝)、半姉インフィナイト(サウジアラビアRC2着)、モーヴサファイナ(5勝)。おじダンビュライト(重賞2勝、皐月賞3着)。セレクトセール1億9800万円