専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
暮れまで続きそうな『オジュウ旋風』!
2018/7/12(木)
どうも!美浦の古川です。
先週の当コラムでも取り上げた障害界のスター・オジュウチョウサン(牡7、美浦・和田郎厩舎)の平地挑戦は、思っていた通りの圧勝。これまで障害戦でコンビを組んできた石神深一騎手は「57キロの斤量も障害戦と比べれば軽いし、500万では力が違うはず」と言っていたし、私自身「勝てる」と申し上げていたが、勝負どころで先頭に立つと、あとは一方的に他馬を突き放した。厩舎は「武豊騎手も“重賞でもやれると思う”と言ってくれたし、オーナーさんも平地を使う意向なので、今後は様子を見ながらローテを考えたい」と言っており、オーナーも「暮れの有馬記念を本当に狙っていきます」と断言している。
その有馬記念(G1)はファン投票で選ばれるため、投票数が上位となれば条件馬でも出走は可能。その競馬ファンへの人気だが、障害馬だったとは思えないほど“オジュウチョウサン旋風”が吹き荒れている。レース当日の7月7日(土)は私も福島競馬場にいたが、土曜日とは思えない混み具合で、入場者は前年比138%の1万4000人だった。
また、オジュウチョウサンが出走した開成山特別の売上は前年比2倍となり、さらにオジュウチョウサンのグッズも売上が約500万円と売れに売れた。これならファン投票で選出される可能性は高く、年内の障害馬へのカムバックはないようだ。陣営は土が付かないようなレース選択が必要となり、有馬記念までの5ヶ月のレースぶりに注目したい。
さて、今週の土曜は久々にラジオ日本のパドック解説を担当。パドックで激走しそうな穴馬を見つけるので、読者の皆さんはどうぞお聴きあれ!
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。