【皐月賞】グランデッツァ「幸せを噛みしめながら」

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11日(水)、栗東トレセンで行われたグランデッツァ(牡3、栗東・平田厩舎)を管理する平田修調教師皐月賞(G1)共同会見は以下の通り。

-:この皐月賞、重賞2勝と実績ナンバーワンで臨まれるわけですけれど、今どのような心境ですか。

平田修調教師:牡馬のクラシック戦線に有力馬をこの段階で送り込めるということに緊張感というか幸せを感じています。

-:順調さを欠いた時もあったようですが、とにかく前走のスプリングSは外から強い競馬でした。

平:あれだけの強い競馬を見せてくれたので、順調にさえ行ってくれればやはり能力の高い馬だなと。

-:前々走(ラジオNIIKEI杯)が3着からの巻き返しでしたが、どのようにご覧になられていました。

平:ラジオNIKKEI杯は後から考えれば明らかな敗因がありました。スプリングSの前は至極順調に来ていたので、それであれば能力は示してくれると思っていました。

-:では、前々走の筋肉痛の影響というのはもう全くないと。

平:全くないと言ってもいいでしょう。はい。

-:初めての中山、輸送もあり重い馬場もありましたが、全てをクリアしたという印象ですが。

平:そうですね。雨も降って馬場がかなり荒れていて、課題も多い一戦でしたが、すべて克服してくれたので、あの結果に関しては本当に満足しています。

-:中山の重い馬場に関しても問題ないように感じました。

平:もともと跳びが大きい馬で柔らかいつなぎをしているので、そんなに道悪は上手い感じではないのですが、それでもあの競馬を見る限りでは全然苦にしていないという気はしますね。

-:今回が2度目の2000m。1ハロン延長するわけですが、そのあたりはいかがでしょう。

平:ラジオNIKKEIの時は3着でしたが、それは距離がどうのということではなかったと思っているので、折り合いもつきますし、あと1ハロン延びてそれが問題視されるものではないと思っています。

-:再び関東圏での競馬、前回も輸送でそんなに体が減らなかったことは収穫だとおっしゃっていましたが。

平:前走時は普段の栗東にいるときよりも10キロくらい体が軽かったのですが、中山に着いてから2キロ増えていましたからね。なので輸送に関しては全く問題ないと思っています。今回は帰ってきてすぐに戻って、今は500キロをちょっと切るくらいの体です。前走より増えて出ることになると思います。

-:成長分と見てよろしいですか。

平:成長分というか、充実している分だと思っていただければ良いかと。

-:追い切りですがまずは先週、CWで素晴らしい動きでした。

平:ちょっとお腹まわりに余裕があったので、あまり速い時計を出さずに長めにやりたいなと思っていたので、注文どおりの調教ができていい動きでした。

-:そして先ほどの調教ですが、坂路でいいタイム(4F54秒2-12秒6)が出たと思うのですが。

平:先週そこそこやっているので、サッと馬なりでいいよとミルコにやってもらったのですが、申し分のない動きでした。

-:ミルコ騎手もなにかおっしゃっていましたか?

平:「イイネ、イイネ」と言っていましたね。

-:それを聞いて安心と。

平:前回乗ってもらった時はちょっと重いようなこと、反応が鈍いようなことを言っていたので、今回はそのようなこともなく。やっぱり乗った者の意見というのは気になるものなので。

-:スプリングSを勝ちました時も、ほとんどムチを入れなかったとミルコ騎手がおっしゃっていましたが、今回はさらにいい、上積みが見込めると。

平:普通に考えて休み明け2戦目ですべて経験していることばかりなので、上積みは見込んでいいのではないかと思っています。

-:もう平田調教師の自信というのが伝わってきますが。

平:あの馬の能力というのが、この世代で屈指というのは分かっているので、あとはどうやってそれを活かしたらいいかということに専念すれば良いので、そこそこやれるという自信はあります。

-:どんなところが一番良いところなのでしょうか?

平:基本的に能力は高いし、注文がつかないというところが大きいと思います。

-:位置取りは前め前めで競馬することが多いのですが、中山2戦目、やはりそのようなイメージなのでしょうか。

平:有力馬が何頭かいますので、その中では前のほうにいる競馬になるのではないかと思っていますが。前走のような競馬で全く問題がないと思います。

-:このG1といいますと、平田調教師にとってはまさに悲願。もう手の届くところまで来ていますけれど。オークス(07年2着)の悔しさもあると思いますが、どんな思いか聞かせてください。

平:オークスの時は開業2年目で、彗星のように現れた3番手評価くらいの牝馬がウオッカやダイワスカーレットの回避で1番人気になって『なんてついてるんやろう』という感覚で、ほとんど舞い上がった状態で臨みましたね。それでも、あの時はツキもなく権利を獲るのにも物凄く苦労した記憶があるのですが、今回は早々に重賞を勝ってくれて、途中アクシデントがあったものの順当に来れたので、あの時のことを思えば余裕を持って臨めてるとは思いますけれど。

-:この5年、長かったですか?

平:長かったですね。

-:平田調教師の初G1制覇、それからグランデッツァの素晴らしい活躍を期待しているファンがたくさんいます。メッセージをよろしくお願いします。

平:これだけの能力を秘めた馬を預からせていただいて、皐月賞の前にこういうインタビューを受けられるという幸せを噛み締めながら、日々努めています。グランデッツァの能力がどれだけのものかというのを皆様の前で披露できればと思っていますので、応援よろしくお願いします。