【4回阪神】レヴィンインパクト…小平奈由木の注目新馬レポート

レヴィンインパクト
(牡2、栗東・池江寿厩舎)
父:ディープインパクト
母:ニキーヤ
母父:Nureyev

稀代のスーパーホースであり、スタリオン入りしてからも日本競馬を牽引するディープインパクトの産駒。史上最速のスピードで勝ち鞍を量産している。昨年は自己最高となる232勝をマークし、3年連続のリーディングサイアーに輝いた。現3歳ではショウナンアデラ(阪神JF)、ダノンプラチナ(朝日杯FS)、ミッキークイーン(オークス)がG1のタイトルを奪取している。この世代も早速、ブランボヌール(函館2歳S)が重賞ウイナーに。来春のクラシックへも大挙して臨むこととなろう。

母ニキーヤ(その父ヌレイエフ、仏3勝)は偉大な繁殖であり、同馬の兄姉にゴールドアリュール(フェブラリーSなどG1を4勝)、ラバヤデール(3勝、ソロルの母)、オリエントチャーム(4勝、マーメイドSを3着)、ニルヴァーナ(6勝)、ゴールスキー(武蔵野S、マイルCSを3着)らがいるエリートだ。G1サラブレッドクラブにラインナップ。総額1億円で募集された。

追分ファーム・リリーバレーでの乗り込みはスムーズに進行。5月28日にはトレセン近くの吉澤ステーブルWESTへ移ってペースアップされ、7月22日、栗東に入厩した。31日のゲート試験をスピード合格。いったん放牧を挟んで心身を整え、8月28日に帰厩する。力がこもった追い切りを順調にこなし、短期間で出走態勢が整った。先週のウッドコースでは降雨で重くなった馬場のなかでも上々の伸び。この母系らしいパワーが伝わってくる一方、父の軽さも兼ね備えている印象を受ける。

9月20日(日)、阪神の芝1800mでデビュー勝ちを狙う。岩田康誠騎手に依頼している。




小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。