目の覚める末脚でルージュバック復活V!鞍上の圭太も思わずガッツポーズ

●6月12日(日) 3回東京4日目11R 第33回エプソムC(G3)(芝1800m)

ルージュバックの1年半ぶりの勝利は、まさに完勝だった。スタートを五分に出て、道中は先行集団を見る絶好の位置で追走。直線は馬場の良い大外に持ち出して、内で逃げ粘るマイネルミラノを残り100mで並ぶ間も無く交わし、最後は手綱を抑えるほどの余裕を持ってゴール。鞍上の戸崎圭太騎手も思わずガッツポーズが出る、圧巻の内容で復活の勝利を飾った。
「大外だったのでスタートだけは遅れないように気をつけました。しっかりと決まったし、位置も良いところをとれたので、とりあえず安心という感じでした。道中も中団くらいのちょうどいいところで我慢させることができました。直線は本当に良い脚で伸びて、勝つことができました」と鞍上はレース内容を振り返る。

昨年は無敗できさらぎ賞を制し、桜花賞前にはクラシックNO.1候補に挙げられたが、桜花賞、オークスともに一番人気に支持されながらそれぞれ9着、2着と敗れ、あと一歩のところでタイトルを手にすることができなかった。その背中にはいつも主戦騎手の圭太がいた。悔しさを何度も味わった。それだけに、今日のレースは負けられない一戦だった。

そんな思いを抱いて挑んだ圭太騎手は、「この馬に騎乗して、何回もチャンスを貰いながら、ずっと申し訳ないレースを続けていたので今日は勝てて本当に嬉しいです。距離は自在に対応できるので、秋のG1戦線でも全く問題はないと思います。能力は高いですし、秋はこの馬と大きなところを勝ちたいですね。
ようやく強い競馬を皆さんに見せることができました。これからも良い競馬を見せてくれると思いますので、これからもルージュバックを応援してあげてください。よろしくお願いします」と笑顔でコメント。

次元の違う末脚で牡馬相手に重賞を制した今なら、秋にはG1という更に大きな舞台での活躍にも期待がかかる。カクテルに由来する自らの名前そのままに、勝利の美酒に酔いしれるのは、他ならぬこの馬なのかもしれない。