怪物の娘もやっぱり怪物か!!持ったままでミスエルテが楽勝

ミスエルテ

16年9/24(土)4回阪神5日目5R 2歳新馬・牝(芝外1600m)

  • ミスエルテ
  • (牝2、栗東・池江厩舎)
  • 父:Frankel
  • 母:ミスエーニョ
  • 母父:Pulpit

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単勝オッズ1.3倍と圧倒的な人気のミスエルテ。父フランケルに母もG1馬という血統的な背景。稽古でも圧巻の動きを見せていたミルエルテ。あとは実戦でその能力をちゃんと発揮できるかだけ。
好位の馬の中で折り合っての道中。4角入口では、前もスッキリと開く。オーロラビジョンで後続を確認する川田J。手綱はそのままミスエルテのクビから離れることもなく、手綱を持ったままでのゴールだった。着差は2馬身ながら、その差は無限に近いもの。14戦無敗の父に似た馬になるのであろう・・か。

JRAの《馬名の意味》でミスエルテを調べる。《私の幸運》とある。インターネットでも調べる。何でミスエルテで《私の幸運》に行き着くのか、西洋の諺とかでつながるのだろうか。《怪物の娘》でも調べてみるが、意味の判らないものばかり。一見、平凡なネーミングかと思っていたが、奥がありそうな名前だけは感じた。
レースを生で見て、パトロールビデオを何度も見上げていた。川田Jの所作をも。彼もルメールJの騎乗とよく似ていて、肩ムチを好むジョッキーである。手綱を持つ左手にステッキがあるが、それがこぶしを小さく動かして肩先を触る。これで馬は促される様である。大きくは動かさないが、スイッチを入れる、そんな感じかと思う。その効果や乗り方を、河内師に良く質問する。名手は、そのシーンをちゃんと見ているのに驚くと共に、ちゃんと素人に判りやすく教えてくれる。

レースは、このミスエルテとディープインパクト産駒のジュンテオドーラの2頭を中心に見ていた。 スタート直後はほぼ同じ位置にいたのが、ルメールJ騎乗のジュンテオドーラは馬を気にするのか下がってしまって、ブービーの位置となる。川田Jのミスエルテは馬込みの中でも折り合って、前から6頭目ぐらいで最初の1ハロンを通過していく。当然にスローな流れである。ナムラマリアが逃げたが、前半3Fが37.2とゆったりである。だがジュンテオドーラはもう追っつけだしている。次の1ハロンが13秒台の流れで、前から後ろまでひと塊とほぼなって、4コーナーへと接近していく。4コーナーで前を行くデルマコイウタの外めに出そうとしているミスエルテ。前を行くマッシヴエレガンスが外へと流れて、進路が自然と出来る。ここらも道が勝手にできていく感じである。

難なく外へ出せたミスエルテ。そこへ行くまでに肩ムチで促していた訳で、どんどんと加速していく。鞍上の川田Jがオーロラビジョンをハッキリと見たのが、ラスト200mを過ぎてから。トップスピードに入った様子である。最後の2Fが11.1~11.5であるから、その瞬発力は半端ない。逃げたナムラマリアを交わしたデルマコイウタが2番手にあがり、ジュンテオドーラとほぼ同じ位置の最内にいたティアドーロが、馬群の中から出てきて3着まで脚を伸ばした。

このミスエルテの稽古を2週にわたり見るチャンスがあった。先週はCWで3頭併せで古馬を鋭く交わして行った、今週は、ポリトラックだがあっという間に併せた相手を離してしまっていた。そしてこの実戦での走りっぷりである。搭載エンジンの違いがある様だ。後はこのままちゃんと進んで、大きな舞台へと行って欲しい素材でもある。

今年の夏は牡馬で悪くない馬をけっこう見てきたが、秋初っ端に牝馬でもいい馬が出てきた様である。これは楽しみだ・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。