筋肉の質感はしなやかで、柔軟性を感じさせる。胴周りにもまとまりがあって、溜めてこそ良さが出る瞬発力タイプ。前肢、クビは短めで、短距離志向が強い。本質的にはマイル以下の距離が合っている印象。早期から活躍しているが、キ甲周辺や全体のバランスを見る限り、まだ成長の余地はありそう。肌ツヤは良好で、大敗後でも体調は悪くない。後肢の下腿部にも血管が浮き上がっており、筋肉の張りは上々。

写真越しに皮膚の薄さが伝わってくる、好馬体の持ち主。全体のバランスに対して、胴はやや長め。ストライドの大きさを活かす競馬がこの馬の良さを引き出す。体幹が成長途上な分、出遅れがちな面はあるものの、エンジンが掛かってからの末脚は光るモノがある。飛節は折りの深い「曲飛」タイプでバネ感を秘める一方、関節は柔らかくキックした際には綺麗に伸びる。1週前の時点で肋骨がわずかに感じ取れる、理想的なボディコンディション。太め感無く仕上がった。

前後にまとまりがある「長躯短背」のフォルム。背中は少し短く映るが、前脚には十分な長さがあって跳びも大きい。トモは横幅が広く、キングマンボ系である父ホッコータルマエの特徴が発現している印象。父、母父ともに腹袋は大きいが、本馬は程よく発達していて、シルエットに重苦しさは皆無。スピード勝負にもある程度対応できそうだ。体つきにはまだ幼い面が残っているものの、後躯の半腱半膜様筋には明瞭なスジが浮いて、筋肉の張り具合は申し分ない。

530キロを超える大型馬だが、立ち姿は重苦しい印象がなく、全体に引き締まっている印象。緩やかにカーブした後肢の飛節と、腰高に映るフォルムは父ヘニーヒューズ譲り。バネ感と回転力に優れており、やや前重心でスピードの乗りもいい。今回は1ハロンの距離延長がカギといえるが、自分のリズムで運べるようなら。1週前としては太め感なく仕上がっていて、筋肉の輪郭も浮いて見える。更なる良化の余地を残しつつも、力を出せる状態に整っている印象。

かなりクビの太い馬で、肩周りから胸前、前駆の発達が目立つ。まだ前駆が勝っている印象で、トモには若干の甘さがあるものの、高い素質を秘めている。胴は長めだが前脚は短く、重心が前傾している。短距離志向が強く、スプリント戦でこそ持ち前のパワー・スピードが活きてくるイメージ。1600mへの距離延長は課題といえそうだ。肌ツヤは光沢があって良く見せている。腹周りもこの馬なりに引き締まっており、仕上がり良好。