
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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さあ、グリーンエナジーと日本ダービーへ!不安材料を吹き飛ばすか
2026/5/29(金)
いよいよ今週は日本ダービー。グリーンエナジーとの一戦に向けた思いを率直に語る。外枠という条件や調整過程への不安を抱えながらも、「馬を信じて臨みたい」という気持ちは変わらない。特別な舞台に向け、どのようにレースを組み立てていくのか――戸崎圭太の現在地に迫る。
調整過程、外枠、課題が多い今年のダービー
——今週の日本ダービー(G1)はグリーンエナジーと挑まれることになりました。今日発表の枠順では8枠16番となってしまいました。コース替わり当週に行われるレースということもあり、内枠が有利になりやすいですが、こちらはどうでしょうか。
戸崎:内ならより内の方が良かったなとは以前から言っているので。この枠で戦うといいますか、組み立てていくしかないなと思っています。外枠とはいえ、より外の方にいったなという思いはありますけどね。
——色々な方が気になっているであろうと思いますので、あえて伺いますが、先週は追い切りができなかったという事実もあります。そこは非常に気になるところではありますか。
戸崎:気になりますよね。当該週の追い切りも騎乗については声をかけられたのですが、僕の方から「スタッフの方でお願いします」という回答にしました。
理由としても、皐月賞の時といいますか、いい時のいいイメージを持っているので、そのイメージで臨みたいというのもありました。そこが一番大きかったですかね。あとは当該週に乗って、馬のスイッチが入っても嫌だな、という意識もありましたので、そこは厩舎にお願いしました。
——自分は追い切り映像を見られていないのですが、最終追い切りはやれたようですね。ダービーの条件で課題となる点はありますか。
戸崎:課題といいますか、考えればありますよ。当日のテンション、道中の折り合い、あまり外を回りたくないこと、壁を作りたいなど、色々出てきますね。しかし、そんな中で結果を残してきていますし、まだ伸びしろのある馬だと思います。
——ただ、皐月賞はあくまでダービーへ向けて形を壊さないような競馬を意識されたということですよね。
戸崎:そこ「だけ」をすごく求めていたわけではないのですが、皐月賞を捨てレースかのように捉えられてしまうと違いますけれど、先々へ繋がってほしいレースではありますね。あくまで勝負を度外視した訳ではなく、リズムは崩したくなかったなという意識はあります。
——普通であれば目先のレースの結果にこだわってしまうところがあるかと思いますので、そこは皐月賞を勝ってきた経験があるからこそ、持てる意識でもあるのかなと僕は思います。今年の皐月賞は相当馬場が速かったと思うのですが、感じられる部分はありますか。
戸崎:とても速かったと思います。前につけていないと勝負にならないな、という感触もありました。枠順や脚質の差は大いにあったと思います。
——その中で、本来であれば4、5着くらいにきてほしい、と思われるかもしれませんが、見所はあったのではないかなと僕は思うのですが、どうでしょうか。
戸崎:そうですね。道中の折り合いはすごく良かったですし、改めてこの馬の良さを引き出すためにはというのも感じたレースではあったので、それを踏まえて今回も組み立てていきたいなと思っています。
正直、皐月賞はポジションを取らないといけないというのは分かっていたところなのですが、そこを現状、自在にできるかというと難しい馬だなとは思っているので、リズム重視という感じになりましたね。
——東京コースでは頭数もペースも全く違います。それでも速い上がりを使って勝っています。コースが替わる点についてはいかがでしょうか。
戸崎:いい方に捉えています。また、そんなケースはなさそうですが、多少の雨馬場でもこなせそうですし、速い馬場にも対応できると思います。
——結果的に外枠となりました。折り合い面に配慮をしながらこれまで騎乗をされてきましたが、ここで先行策ということはありますか。
戸崎:折り合いの懸念があることも事実ですが、体の緩さがあるからこそ、スピードの乗りがもう一つというタイプでもあります。出そうと思えば出せるでしょうけど、スイッチが入りかねないですからね。現状ではそう変わらないのかなとは思いますね。
——戸崎さんにとってはダービーといえば惜しい結果が続いていましたし、2年前は1番人気で2着となりました。今年は皐月賞の着順からも1番人気ということはないのかなという感じがしますが、心境の違いはありますか?
戸崎:心境の変化というか、その時と今との違いですかね。あとはやはり1番人気ではないというのは、気持ちは違いますかね。馬も順調さを欠いたというのは現実的にあることですので、不安であっても仕方がないですし、もう馬を信じて開き直ってというか、そんな感じで臨みたいとは思っています。
——どんな状態で挑めるか、心配な今年の日本ダービーではありますが、改めてレースへ向けての思いをお願いします。
戸崎:やっぱり勝ちたいレースを聞かれればダービーだと答えます。あとは馬を信じて望みたいですね。
——ダービーはこれまで12度の挑戦で3度の2着ですね。
戸崎:今年はデビューから乗せてもらってきた馬と挑めますから、その感謝も感じつつ、結果を残したいですね。
——その他のレースをいくつか挙げると、エバーシャンティは2戦連続で騎乗されます。
戸崎:スタートが遅いと聞いていたわりに、道中でのリカバリーが聞きましたね。長期休養からの3戦目で上積みに期待したいです。
——フィドルファドルは戦前の追い切りに乗って、レースでも挑まれました。
戸崎:厩舎サイドの話も伺った上で乗りましたが、いいポジションで運べましたね。エンジンの掛かりは遅いところがありましたが、終いはしっかりしていましたね。
——日曜のセリエンクーニゲンはどうですか。
戸崎:折り合いだったりを色々工夫しているようですが、前走も折り合いを重視して乗りました。まだ力むところがあったものの、内容は良くなっていましたね。
——フォースミラクルは中山で騎乗されましたね。
戸崎:当時は1200mが忙しいという先入観があったものの、思ったより対応できましたね。実績のある東京ですし、うまく立ち回って欲しいです。
課題を克服したナルカミだったが……
——先週のレースの振り返りをお願いできればと思います。オークス(G1)はロングトールサリーと挑まれました。
戸崎:結果論ですが、スタートも良かったので、前に行って良さが出るタイプでしょうから、余計なことを考えずに思い切って乗っても良かったかなと思います。少し返し馬の方は行きっぷりが良かったのですが、レースは操縦性が良かったですし、比較的乗りやすかったかなと思います。
——ダカラフェスティヴは着順こそ振るわなかったですが、牡馬相手でもありましたね。
戸崎:前走よりも体調は良かったです。前半の行きっぷりというか、ついていけないのはこの馬特有の面かなと思っています。最後は脚を使えているので、枠順だったり、メンバーだったりが恵まれれば、という感じですかね。この相手で牡馬同士となると、少々分が悪い面もありそうです。
——グーテンベルクはここ最近、物足りない内容が続いていましたが、3着と好走しました。
戸崎:1400mにしてレースは組み立てやすかったなと思います。テンションの方も我慢してくれていて、スタートから道中、リズムも良かったですし、最後も伸びてくれているので良かったなと思います。
——今1400mで良かったというお話でしたが、今回のレースぶりを見ていると、1600mであったら差し切っていたのかなと少なからず思うところもあったのですが、そんなことはないですか。
戸崎:そこは道中のリズム次第かなと思います。
——ポルトフェリスは長期休養明けでしたが、好走しました。
戸崎:休みが長かったので半信半疑なところはありましたが、それを感じさせない良い雰囲気で、成長も感じましたし、いい馬だなと感じましたね。勝機は近いと思います。
——ヘリテージブルームで勝利されましたね。
戸崎:スタートはもう一息だったのですが、2列目で競馬することができました。東京コースということもあって道中で忙しさも感じなかったので、最後は脚も溜まっていていい伸び脚だったと思います。基本的には1400mが主体となりそうです。
——クレアノアは1番人気でしたが、こちらはどうだったでしょうか。
戸崎:そうですね。スタートを出てからの感じと直線の伸びと少し同じような感じです。もう一つ沈んでくれると、もっと勝てるイメージがつくかなという感じですかね。
——そして先週は、この馬のために京都まで乗りに行かれたと思いますが、平安S(G3)のナルカミは8着という結果でした。
戸崎:心配していた返し馬はスムーズにいけたので、その辺りは色々と工夫した、(陣営が)してくれた甲斐があったなと思います。今回はハナにこだわっていきましたが、リズムも良かったですし、これなら走ってほしいなという感じだったのですが……。
3、4コーナーの勝負どころから手応えというか、少し体の使い方も物足りなくなってきて、勝った時の感じではないなという雰囲気でした。気性なのか、体の中身というか、成長なのか……というところですかね。
——前回のダイオライト記念の後におっしゃられていましたし、田中博康調教師もコメントされていたノドの面は、また異なる敗因という感じなのですか。
戸崎:いや、今回は全く気にならなかったです。
——そうですか。シャドウメテオですが、最後はすごい脚で突っ込んできていましたが、こちらはどうだったでしょうか。
戸崎:前半は本当についていけない感じで、手応えも怪しい感じだったのですが、最後ギアを入れてからはいい伸び脚でした。オルフェーヴルらしいといいますか、この馬の武器になったのかなとは思うのですが。
——やはりこういうタイプの馬ですね。多少なりとも雨の影響のある馬場なのかなという感じはしましたが、土曜日の京都の芝馬場はいかがだったのですか。
戸崎:思ったよりも乾いていたかなと思います。それでも頑張ってくれたように、能力を示してくれました。時計がかかって荒れた方がいいとは思うので。
——ですよね。それでもこれだけの脚を使っているというのは、今後に向けてはいいレースぶりであったという感じですかね。次週は安田記念(G1)でレーベンスティール、2週後の宝塚記念(G1)ではダノンデサイルに騎乗されますね。今週もありがとうございました。
戸崎:ありがとうございました!
プロフィール

戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングという快挙を達成した。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。2025年5月よりYoutubeチャンネル「戸崎圭太のベリベリチャンネル」を開設。





