プロキオンは冬の星座。だが何故か創成期から4月開催で、6月に替わりメイショウバトラーが勝った2006年から7月へと移った。元々は阪神開催だったのが、10年前から中京開催となった。

ま、歴史はともかくも今年もけっこうなメンバー構成だ。南部杯勝ちのサンライズノヴァが59キロだが、10勝馬サクセスエナジーが57キロと斤量面でやや軽くなる。

コーラルSでそのサクセスエナジーを負かしたレッドルゼルだが、前走の天保山Sではスタートでアオリ後ろからの競馬。前を行くサヴィを半馬身捕らえ切れなかった。だが一度7着敗退があるだけで超堅実なレッドルゼル。今回も1番人気は間違いなさそうだ。

ラプタスも行けた方が断然にいい馬。サクセスエナジーとの枠順が問題となろう。武豊騎手騎乗のヤマニンアンプリメスマートダンディーも一発を秘めた馬。流れ次第ではおおいに出番があるかも知れない。ダート競馬に初参戦のエアスピネル。初物、買いか否かだ。


【CBC賞の回顧】

20年7/5(日)4回阪神2日目11R 第56回 CBC賞(芝1200m)
  • ラブカンプー
  • (牝5、栗東・森田厩舎)
  • 父:ショウナンカンプ
  • 母:ラブハート
  • 母父:マイネルラヴ

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梅雨時でもあり、晴れる日が少ない。土曜はかなりの雨量であった。天気予報を暇さえあれば観ていた。日曜もかなり降るはずだったが、日差しも出て思いのほか乾きが早くなった。函館の巴賞。福島のラジオNIKKEI賞。そして阪神でのCBC賞も全てが逃げ切りとなった。ラブカンプーが逃げると読めた人は凄いし、馬券も的中させることが出来たはず。

まずスタートが好発。ポンと出たなりで一度たりとも並ばれずでの勝利。このクラスでの2馬身近い差は圧勝と言っていい。ゴール前ではラブカンプーとアンヴァルが後続を決定的な差で走り抜けた格好だった。

ハンデ頭で1番人気のクリノガウディーは12着。斤量が応えたというよりも、まるっきり伸びそうもない気配だった。パドックとか観ていても、何か硬そうな歩様を感じた。逆に2番人気のタイセイアベニールは、筋肉がもりもりで絶好の体調と見えた。だが位置が思ったよりも後ろめ、前には馬群。外を廻る選択肢もなく、内めのまま直線へ。直線半ばで選択を内に切り替えてかなりの脚を使ったが、レッドアンシェルにハナ差届かずの4着。3連複で24万と荒れに荒れたCBC賞となった。

2年前、3歳時のラブカンプーはアイビス・サマーダッシュで2着を初め北九州記念3着、セントウルSとG1・スプリンターズSでファインニードルの2着連続と、勝ち星こそなかったが短、距離路線での将来は明るかった。だが年が明けた2019年の9戦、そして今年の5戦目は、ダートへと矛先を向けたが惨敗。そこまで二桁着順ばかり。前走の新潟、韋駄天Sで久しぶりに7着、コンマ6秒差の競馬が出来て上昇気配だったのだろう。

森田師のコメントを後で読むと、『揉まれない競馬が出来れば』とあった。まさしくその通りの展開となった。51キロの軽量で、見事に外連味のない逃げを打った斎藤騎手も大金星。重賞制覇は同期でも一番となった。

長いトンネルから抜けたラブカンプー。この夏の注目の1頭となった。