まるでハンデ戦かと思えるほどに過去10年の成績のなかで51キロの馬の好走がみられる。3歳牝馬は51キロで出られる。2着が2回、そろそろ勝ち馬が出る頃合いか。牡馬も牝馬も4度ずつの勝利。

外枠が絶対有利だろうとこれも過去10年を見るが当然に外枠の成績は群を抜く。だが枠では2枠が4度も連に絡んでいる。連覇はこの10年でベルカントだけ。一昨年の勝者、ライオンボスの昨年は2着だった。昔から新潟芝1000直とダートの1000は外から外へを買えばだいたい当たると先輩から聞いたもの。今年も枠順が出てから考えたいぐらいだ。

それだけ外ラチ沿いはグリーンベルト。やはり内から真ん中は馬群が通る確率が高い。息も入らないぐらいに一気に駆け抜ける1000芝は内目より外枠が断然は当然だ。あとは枠順を待とう。

【中京記念の回顧】

21年7月18日(日)小倉11R 中京記念(G3、芝1800m)
  • アンドラステ
  • (牝5、栗東・中内田厩舎)
  • 父:オルフェーヴル
  • 母:ヴァリディオル
  • 母父:Dynaformer


4コーナーに入ろうかの時だった。逃げ切りを狙うディアンドル、それを追いかけるロータスランド。その2頭の少し後ろの内のアンドラステだがいちばん手応えがいい。

内ラチ沿いをカーブに入ってくる。直線を向いて真正面から見える映像になった時にはいちばん前に居た。少しずつ外へと出して行く鞍上。内が荒れてきているのだろう。大外から追い込んできたカテドラルの方へと近づいた。それでもまだ手綱をシャクるだけ。追いだしたのはゴール少し前で左ステッキを2発入れた。

最内を突いたクラヴェルが最速の脚を使うも3着。大外のカテドラルとはクビ差だった。ロータスランドはミスニューヨークにも抜かれて電光掲示板ギリギリの5着。逃げたディアンドルは8着と伸びを欠いた。

勝ったアンドラステは2着とは1馬身にも満たないが、堂々たる勝利。結果を観てビックリ。何と、この馬が1番人気に支持されていた。競馬ファンは実にシビアでちゃんと勝つ馬を見抜いている。中内田厩舎と川田Jの黄金コンビでの重賞勝ちだ。

1800芝はこの3週間で11鞍あったが勝ち時計は4番めぐらいの平凡なもの。後800からのペースアップで11秒台を4回刻んだ。そこを楽々と付いていったアンドラステ。さすがに重賞で常に善戦をしてきた馬である。

ルメールが乗った京成杯オータムHだけが随一の電光掲示板を外しただけの堅実な馬。過去の重賞の敗戦時の弁を読み返すと、もっと着順をあげられていた感じさえもある。重賞6度めで勝利のアンドラステをちゃんと見逃さない競馬ファンの眼である。。

パトロールビデオを見て、勝ち馬、アンドラステの川田Jの騎乗ぶりは当然に見事だが、2着の福永Jの3コーナーあたりから外へ出していく戦法。逆に最初から内にこだわる騎乗を見せた横山典J。そこらも見どころ十分の中京記念であった。終わってみれば1番人気の勝利。そしてベテランジョッキーの騎乗ぶりにも満喫であった。