今週も土曜が雨模様。火曜までしっかりと降った後だけに日曜は渋い馬場となるのかだ。

無敗馬が4頭も。ディープインパクト産駒が2頭。3歳王者のコントレイル、リステッド競走勝利のレクセランス。関西馬2頭に朝日杯勝利のサリオス。また桜花賞と同じく3戦目での勝利なるかクリスタルブラック。新種牡馬キズナと構図もよく似ている。

この他にも駒揃い。3連勝のサトノフラッグ、ルメールが騎乗だ。そのルメールで共同通信杯制覇の外国産馬ダーリントンホール。屋根にミルコを迎える。そうそう、サリオスにはレーンが戻って騎乗だ。

伏兵陣も役者揃いだ。ヴェルトライゼンデは父ドリームジャーニーの主戦だった池添騎手。共同通信杯で負けたマイラプソディもいる。

だが頭ひとつもふたつも抜けているのはコントレイル。この2週の稽古を観ると走りたくてウズウズしている。機動力に長けている馬である。この馬中心の今年の皐月賞だろう。後は空模様であろうか。


デアリングタクト
【桜花賞の回顧】

20年4/12(日)2回阪神6日目11R 第80回 桜花賞(G1)(芝1600m)
  • デアリングタクト
  • (牝3、栗東・杉山厩舎)
  • 父:エピファネイア
  • 母:デアリングバード
  • 母父:キングカメハメハ

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朝のレースで降りだしてなかったが雨が、時を追う毎に画面でも判るほどになってきた。桜花賞のひとつ前から重馬場発表へ。逃げた馬がそのまま先頭で駆け抜けたのでそう悪くはないと。だがそこから僅か40分ぐらいの間に雨脚が強まった。

内枠のスマイルカナが逃げ宣言。外枠のレシステンシアが被せるようには前へ入ってこないだろうと。3F34.9だからそう速い入りではない。だがその後の3Fも34.8と緩くないペース。ひとつ前の1200の勝ち時計が1.09.9。それ以上の6F通過は速過ぎた。

悪化した馬場状態で脚を取られて加速ができてない馬が多かった。中団の絶好位のクラヴァシュドールがズルズルと下る(実際に馬が下がる訳はなく、廻りが前へと進んでいるのに自身が置かれて後ろへとなる)。スマイルカナの外へ半馬身で追走していたレシステンシア。直線へ入る前に肩ムチをひとつ入れた。普通ならここからは仕掛けない。馬場を考慮して行くぞの合図なのだろう。

スマイルカナは、直線で少し外目へと出してきた。そのスマイルカナはいつでも交わせそうなレシステンシア。内、外と広がる後続馬。後ろを続いたマルターズディオサはもうひとつ伸びあぐねる。

その外をスーッと伸びていくデアリングタクト。松山騎手はステッキを何度も入れ前へ。レシステンシア先頭だが、デアリングタクトの脚色がいい。内ラチをクラヴァシュドールがもう一度顔を出すが、前へはまだまだ遠い。サンクテュエール、ミヤマザクラの伸びもジワジワ。デアリングタクトがレシステンシアに1馬身半の差をつけ、松山騎手のガッツポーズと駆け抜けた。

昼前まで1番人気支持のデアリングタクト。人気を譲ったレシステンシアを負かした順当な結果。だがタフな馬場での戦いは最後の1F13.8が物語る。ハギノトップレディ以来の3戦目で勝利。それも無敗の桜花賞馬。エピファネイア産駒のG1初勝利。勝つべくして勝った、そんな末恐ろしい馬なのかも。