'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
4月22日時点1483勝
リーディング独走へ今週も福島で有力馬ズラリ!月曜は盛岡で騎乗
2017/7/14(金)
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「JDDでサンライズノヴァの課題、七夕賞でゼーヴィントの成長見えた」⇒⇒⇒
-:先週の競馬では、土日9勝の固め打ちとは凄かったですね……。ブラックバード(セ5、美浦・武市厩舎)は5番人気ながら快勝。これは少し驚かされました。
圭太:未勝利の時はテンションが高めでしたし、去勢したことで攻め馬もしっかり積めるようになったようですね。人気はファンの皆さんが決めるものだし、良い雰囲気でしたよ。身体も減っていましたし、コースも合っていたのでしょうね。良い条件が揃っていたと思います。
-:コパノマリーン(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)は逃げ切り。後続を上手く封じ込むような逃げだったと思いますし、あまり飛ばした逃げをされないイメージなので、戦略的に乗っていたのかなと。
圭太:いやいや、馬のリズムを重視しただけです。降級でしたし、多少強気に乗ってもいいと思っていたのでね。ペース云々ではなく、今回は馬の力です。
-:グランデウィーク(牡2、美浦・畠山吉厩舎)は4コーナーのロスがありましたが、ここでは能力が違いましたね。
圭太:ハミをとったりとらなかったりとまだ幼さはあるのですが、レースぶりを見てもらったら分かる通り、ここでは上でしたね。
-:ワンブレスアウェイ(牝4、美浦・古賀慎厩舎)は待望の復帰戦。牝馬ながらトップハンデでしたが、問題ありませんでした。
圭太:福島コースがどうかと思っていましたが、力で押し切ってくれました。今回の感じだと、距離は2000くらいまで大丈夫だと思います。ただ、4コーナーで踏んでいった時にトモが外に流れるような感触。そこは心配でした。
-:故障などはなかったですか?
圭太:聞いたところ、そういう心配はなかったようです。休み明けも問題なかったし、無事に今後もいってほしいですね。
『自信がある』……というのとは違うけれど、あまり自信がないタイプなので。最近、福島なんかは面白いなと思います。小回りだし、特徴のある競馬場なのでね。
-:さて、イベントのアンケートで寄せられた残す質問です。「仲のいいジョッキーは誰ですか?」という声が多かったですね。
圭太:「仲がいい」というのはちょっと違うかもしれません。田辺や石橋脩などですかね。ただ、プライベートでどこかにいったりとかは一切ないので。
-:飲みに行っても地方の人くらいですか?
圭太:まあ、地方もあまりないですかね(笑)。
-:そうですか(笑)。イベント前日の日は一日5勝の固め打ち。こういう日は当日から意識するものなのでしょうか?という質問です。
圭太:いやいや、それはないです。いつでも何勝でもしてやろう、と思っていますし、「流れ」は僕にはほぼないですね。一つ一つです。気にしないですし、一つずつ切り替えるようにはしています。
-:逆に言えば、一日一つも勝てない場合、引き上げてきて毎回「すみません」と頭を下げなくてはいけないという職業ですよね。現場で見ていると大変だなと思います。
圭太:でも、勝つことが僕らの仕事ですし、勝てなかったら「すみません」とまず言うしかないですよね。人それぞれかもしれませんが、ただ、勝てないと気は乗ってこないですよね。それを切り替えていかないと次のレースにも引きずってしまいますし。僕は一つ一つですね。
-:野球などならチームスポーツですが、個人の責任もありますが、競馬は難しいですよね。いろいろな人が関わるので。一番緊張するレースはどのレースですか?という質問です。
圭太:レースではないですね。人気をしていると特に緊張はします。
-:乗ってみたい海外のレースはありますか?という質問もいただきました。
圭太:乗れるものなら、どこでも、といった感じです。凱旋門賞なども乗ってみたいですし。
-:何かと予想の難しい新馬戦ですが、走る・走らないの見極めがつくものですか?という質問です。
圭太:新馬戦にかぎらず、馬が放っている雰囲気を感じて、信じるかどうか見極めたら良いんじゃないでしょうか?だから、パドック。新馬なら追い切りかなと思いますが、少なくとも脚のある馬なら追い切りでも動いているでしょうから。
-:自信のある競馬場、距離を教えてくださいとのことです。
圭太:「自信がある」……というのとは違うけれど、あまり自信がないタイプなので。最近、福島なんかは面白いなと思います。小回りだし、特徴のある競馬場なのでね。
-:ありがとうございます!イベントのアンケートで寄せられた質問もほぼ消化しました。今週は年間100勝にもそろそろ近づいてきましたし、福島もかなり暑い毎日が続くと思いますが、引き続き健闘を祈ります。
圭太:ありがとうございます。頑張ります。
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(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は7月21日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成し、NARとのダブル1000勝は史上4人目の快挙を挙げた。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。