“ジャスタウェイ”登場のトッキュウジャーの秘話も

-:読者からの質問が来ています。ファンとの距離が近いことで知られるオーナーでもありますので、お答えいただけないでしょうか。では「有馬記念を選んだ理由というのはなぜでしょうか。ドバイでもという考えはなかったのですか?」

大:ハイ。よろしくお願い致します。そもそも年内引退というのは決めていたので、ドバイに遠征してしまうと繁殖シーズンに引っ掛かりますから。幸いなことに、新種牡馬の目玉になりそうなので。

-:「トッキュウジャーの第37駅はどのような思いで書かれましたか?」

大:あれは、僕というよりスタッフ主動です。「こんな話がありますが、ジャスタウェイという名前はどうですか」という流れがありました。普通ならば敵側のキャラクターとして使いたくないでしょう?

-:でも、しっかりと緑と黒の模様もあしらわれていました。

大:ちゃんとやってくれました。ただ、ストーリーとしてはジャスを殺さないでくれと、そこはちゃんと話しましたね。

-:最初から完全に敵役だったのですか?

大:敵の名前はもう決まっていました。馬の怪人ということで。デザイン的に馬の感じになってないんで、じゃあ、敵の武器は馬にしたら?みたいなところで、気が付くとジャスタウェイになっていたと。

-:「トッキュウジャーの中で『ジャスタウェイがフライアウェイ』に込めた思いが伺いたい」という声もあります。

大:無事、終わってくれること、引退してくれることを願いました。

大和屋暁

-:「今まで走ったレースで、数々の思い出深いレースがあると思いますが、オーナーならではの視点も含めて、最も印象に残っているのはどのレースですか?」

大:……それは選べないですね。みんな凄いことですからね。勝ったレースも負けたレースもね。それこそ、競走馬になることだけでも素晴らしいことじゃないですか。結果は勝った方が良いとはいえ、どれとは選べないですよ。

-:「ジャスタウェイはオーナーから見てどんな性格の馬ですか?」

大:良い子です。真面目な良い子です。

-:やっぱり、ハーツクライの子が全体的に走ることには前向きというか、しっかり走れるタイプが多いようですが。

大:僕の個人的な印象で言うと、ハーツの仔は皆、良い末脚は持っているけどうまく先行できないで、直線突っ込んでくるけど差し切れない。みたいなのが多いような気がしますけど。

-:ただ、体がしっかり出来ていない分、伸びしろがありますよね。そういう面を考えても、ポテンシャルの高い種牡馬・産駒だと思います。

大:人気になってくれて何よりです。

-:「ジャスタウェイに続く馬名は、何か案はありますか?」

大:ぼちぼち考えていますが、まだ内緒です。今、買った馬はもう決まっていますが、来年また牝馬を買ったら、ニゴウ(2号)と付けようと思ったんです。「それは止めろ、それはない、馬がかわいそうだ」と友人から言われまして、それは止めます。馬がかわいそうなのでね。でも、どうせだったら名前は沢山の人に楽しんでもらえる、親しんでもらえる方がいいですね。

-:「ゴールドシップの存在があったからこそ、今のジャスタウェイもいるのではないでしょうか?」という意見です。そこはどう感じますか?

大:厩舎が引っ張ってくれたのは事実ですから、その面では引っ張られて強くなったというのは、絶対に多からず少なからずあると思います。強い馬がいれば厩舎にも勢いがつきますしね。

大和屋暁

ゴールドシップと併せた一週前追い切り 有馬記念は同世代のゴールドシップとの最後の闘いにもなる


有馬記念は所縁のあるレース

-:さあ、泣いても笑ってもこれが最後。コラムでもご自身の言葉で、意気込みを語ってくれるとのことですが、レースに向けての意気込みをお願いいたします。

大:最後のレースなので頑張ります。良い結果を信じています。須貝さん、福永さん、榎本君、皆最後だということを念頭に入れて、レースに臨んでくれると思います。須貝さん、榎本君がシッカリと仕上げてくれて、福永さんが上手く乗ってくれることを願っております。

-:でも、寂しくはなりますね。

大:そうは思いません。社台スタリオンで種牡馬になれるということはジャスにとっては最高の事ですから。

-:そういう役割になったら、また北海道に行く楽しみが出来ますね。馬主ライフとしても、新たな動きが出てきます。

大:そうですね。それは楽しみですね。

-:大和屋さんはJCと有馬記念とでは、どちらの方が思い入れはありますか?

大:思い入れですか?どちらの馬券が当たっているかと言うと、有馬記念の方が当たっていますよね。ダイユウサクとか、メジロパーマー、トウカイテイオー、穴っぽいところを。トウカイテイオーの時は開門ダッシュしました。前日から徹夜でね。

-:「持っているオーナー」が有馬記念に縁があるのは心強いですね。その強運をここで活かしてください!

大:ハイ。頑張ります。

大和屋暁