<シルクレーシング編>

現在日本で最も強い馬は?という質問に対して、真っ先に名前が挙がる馬は昨年の3冠牝馬であり、今年のドバイターフを快勝したアーモンドアイだろう。最強牝馬が所属するのはシルクレーシング。活躍は国内外を問わず、国内でもグローリーヴェイズが天皇賞(春)で、プリモシーンがヴィクトリアマイルで2着に食い込むなど、春のG1戦線で存在感を示している。数多く所属する2歳馬の中から、特にこの先伸びしろを期待されている3頭を、担当者に明かしてもらった。

ローブティサージュの2017 (牝、栗東・須貝尚厩舎)

ローブティサージュの2017

【クラブ担当者のコメント】母のローブティサージュは阪神JFを勝利するなど、シルクゆかりの血統です。この馬が母の初仔となりますが、オーラがありますよ。気性次第ではありますけれど、母のようにクラシック戦線乗れる素材です。

フィロンルージュの2017 (牡、美浦・新開厩舎)

フィロンルージュの2017

【クラブ担当者のコメント】父は米2冠馬。母の半兄にダート王・ヴァーミリアンがいる良血馬です。この血統らしい前向きな走りを見せています。しっかりハミを取って走れていますし、短いところで出世しそうです。この一族の牡馬は安定して走る馬が多く、安心感ある1頭ですね。

ピラミマの2017 (牝、美浦・藤沢和厩舎)

ピラミマの2017

【クラブ担当者のコメント】半兄に大阪杯を勝ったスワーヴリチャードがいる良血馬です。母の子はこれまでデビューした6頭全て勝ち上がるなど、ポテンシャルは高いですよ。少し奥手なところはあるものの素質はピカイチですから、成長を促しながらもクラシックに間に合わせたい馬です。

<G1サラブレッドクラブ編>

ダート王ルヴァンスレーヴにマイルで頂点に立ったペルシアンナイト、女王ジュールポレールなど、毎年のようにG1ウィナーを送り出すG1レーシング。現3歳世代からもシンザン記念を勝ったヴァルディゼールなど、楽しみな素材が目白押し。POG期間内はもちろん、それ以降も楽しめる馬が多いクラブから、今年も注目馬の一部を紹介していただこう。

リンドブラッド (牡、栗東・藤原英昭厩舎)

リンドブラッド

【クラブ担当者のコメント】全兄は重賞2勝のアルバートドック。育成時から動きの良さが目立ち、厩舎長の評価も高かった一頭です。一つ一つの課題を丁寧にクリアできました。体つきもメリハリがあって本当に逞しいですね。5月9日に入厩と順調ですし、クラシック路線に乗って、ぜひ王道を突き進んでほしいです。

ラティチュード (牡、栗東・中内田厩舎)

チェリーペトルズの2017

【クラブ担当者のコメント】5月11日に栗東トレセンへ入厩済みです。開業5年ほどですでにトップステーブルの座を確立している中内田厩舎所属で期待度も高まります。母は短距離を得意とした馬力のあるタイプで、本馬もその血をよく継いでいます。育成段階でもチップの蹴り上げが目立っていました。早期の始動から短距離戦線で丈夫に走る、いかにもPOG向きな馬だと思いますよ。

ゴールデンアーク (牡、栗東・須貝尚厩舎)

ゴールデンムーンの2017

【クラブ担当者のコメント】エピファネイア産駒は馬産地での評価が高く、本馬に対する期待も高まります。元々機敏な動きに定評がありましたが、手先に軽さが増したことで、一段とキレに磨きがかかった印象です。社台Fで1F14-13秒まで進んでおり、早めの移動も見えています。距離はマイルあたりでしょうか。

クロスセル (牝、美浦・和田郎厩舎)

クロスセル

【クラブ担当者のコメント】全兄は4勝を挙げたレジェンドセラー。牝馬らしからぬ立派な馬体です。とにかく順調に、トントン拍子でここまで進めてきました。4月27日には美浦入厩済みで、夏の新潟あたりのデビューになりそうです。体力があることや、馬体、血統から考えると、ゆったりとした距離が合いそうですね。

G1レーシングの素質馬たちは6月から募集を開始する。今入会すれば、1次募集から参加できる特別会員になれるとのこと。まだ募集に間に合うので、編集部スタッフも入会を検討しているところだ。詳しくは、G1サラブレッドクラブのホームページを確認してほしい 。

<ニューワールドレーシング編>

歴史は浅いが勢いは負けない、それがニューワールドレーシングだ。ハナズゴールでオーストラリアのG1・オールエイジドSを制したタバートオーナーを中心に、日高に根付くクラブとして発足した。早速今年のフィリーズレビューをノーワンが優勝するなど、すでに実績を挙げ始めた今注目のクラブは今年、ハナズゴールの初仔やアメリカ産の期待馬など、まさにワールドワイドな募集馬たちを擁し、クラシックでの大暴れを狙う。

ミモザゴール (牝、美浦・加藤士厩舎)

ミモザゴール

【クラブ担当者のコメント】母は豪G1・オールエイジドSを勝った名牝ハナズゴールです。本馬は初仔ながら馬格はあります。母譲りの気の強さを随所に見せていますよ。6月の東京でデビュー予定です。

ミモザゴール

ハナズゴールの初仔・ミモザゴール

Pressurizingの2017 (牝、栗東・藤岡健厩舎)

Pressurizingの2017

【クラブ担当者のコメント】父はモズスーパーフレアなど数々の快速馬を送り出すアメリカの名種牡馬Speightstownで、母の父ヘンリーザナヴィゲーターは欧州マイルチャンピオンという血統。字面通りスピードがあり、クラブとしても期待はかなり高いです。夏デビューが目標です。

 Pressurizingの2017

クラブ側も期待するPressurizingの2017

プレイガールの2017 (牡、栗東・友道厩舎)

プレイガールの2017

【クラブ担当者のコメント】今年フィリーズレビューを勝ったノーワンの半弟です。気の強さ、身体のスケールがノーワンに似ています。牡馬だけに、身体はノーワンより逞しく、大きいところを狙えるのではないかと思っていんです。秋デビューを予定しています。

プレイガールの2017

ノーワンの半弟・プレイガールの2017