今開催最終週で最高のメンバーとなった阪神芝1800m戦。良血馬が揃い、POGファン必見のレースだ。

9月29日(土)
◆阪神芝1800m

サトノルークス(牡、ディープインパクト×リッスン、栗東・池江厩舎)
全姉はタッチングスピーチ(ローズS)。セレクトセールでは、里見氏と名相馬師・岡田繁幸氏との壮絶な競り合いになり、2億9160万円(税込み)で里見氏が落札している。「馬格はあるので徐々に動きを上げていく段階。稽古はマズマズだし、これからもっと良くなりそう」と池江師。調教は(以降も調教は、主に1週前のもの)、CWで5F67秒、上り12秒後半の時計をマークし、先行していたプランドラーと併入、古馬1000万のフォイヤーヴェルクには1馬身先着している。師の話からは、将来に期待というイメージだが、この調教内容なら初戦から好レースを期待しても良さそうである。鞍上はルメール騎手。

サラミス(牡、ディープインパクト×サロミナ、栗東・池添学厩舎)
全姉はローズS2着のサラキア。「坂路ではそれほど動けないが、コースに入れるといい動きを見せた。いい状態に持っていけそうで、楽しみにしている」と池添学師。コメント通り、コース(CW)では、2週前に一杯に追われ6F66秒後半、1F12秒を切る時計をマーク。1週前は馬場が重く全体時計は5F69秒も、上りは12秒前半でまとめている。早くから評判になっていたが、期待通りの動きで、初戦から楽しみである。鞍上は川田騎手。

ゴータイミング(牡、ディープインパクト×サラフィナ、栗東・松永幹厩舎)
全兄は、フランスのG3を勝って話題になったジェニアル。調教は坂路で52秒7-13秒1(一杯)で新馬に遅れたが、大きく追走したもので、それほど心配はあるまい。上は折り合いに苦労したので、その点にも注目したい。

ブリッツアウェイ(牝、ディープインパクト×スウィフトデンバー、栗東・音無厩舎)
半兄はスウィフトレイド(現4勝)。調教は坂路53秒1-13秒3(一杯)で、併せた相手に先着している。時計自体は地味だが、音無厩舎はこのレベルの時計でも走る馬がいるので、レースでの変身に期待。

アールジオール(牡、ハーツクライ×キングスミール、栗東・中竹厩舎)
半兄にハクサンルドルフ(エプソムC2着)、ブルミラコロ(6勝)と、オープン馬が2頭いる。調教は上り重点でCW5F72秒台、1F12秒前半。古馬オープンのクイーンマンボ、2歳のトーセンカンビーナに先着している。そのトーセンカンビーナが1週前の未勝利戦で5馬身差の楽勝。この馬にも期待がかかるのは当然だ。

ジェンメオ(牝、ディープブリランテ×レンドフェリーチェ、栗東・西村厩舎)
半兄はリフトザウイングス(東スポ杯2着)。調教はCWで強めに追われ、5F71秒台、上り1F12秒を切る時計をマーク。強豪相手に、どこまで対抗できるか。

◆阪神ダート1800m

ルバクオーリ(牡、ヴァーミリアン×マチカネホレルナヨ、栗東・吉田厩舎)
8月12日の新潟ダート戦を予定も除外で回避し、ここまで待った。その時にもCWで好時計を連発していたほどなので、再仕上げは難しくなく、1週前も重いCWで5F68秒前半の時計を楽な手応えで出している。初戦から勝ち負けだ。

ノーヴァレンダ(牡、ダイワメジャー×モンプティクール、栗東・斉藤崇厩舎)
全姉はブランシェクール(交流G3・TCK女王盃2着)。CWで一杯に追われ、6F82秒台、5F67秒前半、1F12秒半ばの時計は、今の馬場なら上々だ。

◆中山芝1600m

パルスレート(牝、ジャスタウェイ×スルーレート、美浦・久保田厩舎)
母はフラワーC2着。調教はポリトラックで5F69秒、上り12秒前半の時計を余力十分にマーク。動きは良好だ。

9月30日(日)
◆中山芝1800m

ヴァイスカイザー(牡、ディープインパクト×ナイトマジック、美浦・木村厩舎)
全兄はPOGでも人気になったフォイヤーヴェルク(現3勝)。「フットワークのいい馬で、力のいるウッドチップコースでも楽に時計が出る。素質はかなり高そう」と太田助手。2週前には、美浦ウッドで6F82秒台を馬ナリでマーク。1週前は5F72秒台と控えめだが、3歳オープン馬ステルヴィオと併入している。兄姉を見ると新馬向きのイメージはないが、この馬は調教内容から初戦も行けそうな雰囲気がある。鞍上はルメール騎手。

エアジーン(牝、ルーラーシップ×ラスティングソング、美浦・堀厩舎)
半兄はクィーンズベスト(現4勝)。近親にヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスのGⅠ3きょうだいがいる。調教は、美浦ウッドで5F69秒、1F13秒を馬ナリでマーク。ここまで2歳馬は2頭デビュー(カウディーリョ、ミディオーサ)し、ともに勝ち上がっている堀厩舎。この流れに乗りたい。鞍上はモレイラ騎手。

◆中山芝1200m

フィルムフェスト(牝、スクリーンヒーロー×ユールフェスト、美浦・尾関厩舎)
母は2勝。2週前には美浦ウッドで5F68秒台、1F13秒を馬ナリ、1週前は美浦坂路で54秒1-12秒2を馬ナリと調教内容は上々。スプリンターズS出走の同厩レッドファルクスとともに勝利を目指す。鞍上はルメール騎手。

◆新規入厩

ライル(牡、ディープインパクト×ライラックスアンドレース、美浦・手塚厩舎)
半姉は、ラッキーライラック(阪神JF)。

馬名未定(牡、ブラックタイド×バイザキャット、栗東・矢作厩舎)
半姉アユサン(桜花賞)、マウレア(阪神JF3着)。

◆未出走馬の再入厩

サトノジェネシス(牡、ディープインパクト×マルペンサ、美浦・堀厩舎)
全兄はサトノダイヤモンド(G1を2勝)。順調に行けば、モレイラ騎手を背に東京でデビュー予定

プライドランド(牡、ディープインパクト×ザズー、栗東・高野厩舎)
10月14日新潟の芝1400m戦を目標に、調整は進められる。

エスポワール(牝、オルフェーヴル×スカーレット、栗東・中竹)
半兄はアドミラブル(青葉賞)。