初めての個人所有馬ジャスタウェイがレーティング世界No.1の評価を獲得し、種牡馬に。
人並み外れた馬運の持ち主が脚本家という本業のキャリアを活かし、馬主ライフを書き下ろします。
『整いました』
2019/2/8(金)
皆さんこんにちはライター大和屋です。突然ですが我が愛馬カリボール(牡3、栗東・須貝尚厩舎)の出走態勢が整ったそうです。先週と今週、坂路で時計を出していて、なかなかの時計です。NFしがらきで随分と乗り込んでいたようで、今週から出走登録を行っていくとのこと。とはいえこの時期の新馬戦、出走すること自体が極めて難しい状況です。
2016年のセレクトセールにて落札したカリボールと大和屋オーナー
ちなみに今週の東京のダート1600mの新馬戦は43頭が出走意思を示しているようで、除外による優先出走権がなければなかなか出走することができないとのこと。現在のところカリボールは京都の芝2000mの新馬戦に登録していこうとのことですが、出走できるかどうかは不明です。
実際除外の優先権狙いで登録している馬もいるのでしょうが、やはり新馬なら新馬戦を使いたいと思うのは人情です。来週は小倉、その次の週にも阪神に2000mの新馬戦があるのでそのどれかで使えればとのことでした。馬の体型を見る限り、2000mが的距離ではないかとのコメントもいただいております。母父がサクラバクシンオーなので短いところなのかなと漠然と思っておりましたが、デビュー戦でこの距離というのはもし距離を普通にこなしてくれるようでしたら先々楽しみになったりしたりしますね。
とはいえ、またしてもいつ出られるかわからない状態に陥りました。過去にも沢山の出られるか出られないか問題に直面してきましたが、出走初戦でいきなりこの問題に直面するとは思ってもいませんでした。京都か小倉か阪神か?どこでもいいのですが、最近の京都は宿泊費がバカ高くて泊まる気がまったくおきません。久しぶりに小倉に行くというのもありかなあと思ってみましたが、その日は福岡ドームで防弾少年団のライブがあって宿が全滅しています。恐ろしいことに福岡のみならず小倉やその近辺の宿もありません。
残っているのはアホみたいに高額な設定です。おそるべし防弾少年団。というわけで小倉での出走が決まったらどこに泊まればいいのかと戦々恐々な現状です。最悪阪神や京都でしたら日帰りが可能ということもありますが、恐るべし防弾少年団なことには変わりありません。
と、ここまで書いて今週の除外が確認されましたので、出走は来週以降ということになりました。とりあえず除外されて優先出走権を得ようということなのでしょう。来週出走が確定した場合、僕はどこに泊まればいいのか今から不安で仕方ありません。
まあ宿はなんとかするとして、何より出走してくれることが一番です。本当に馬主をやっていて困るのは、出走が確定しないと旅行の計画が立てられないところです。今回はもろもろキャンセルすると手数料が各カテゴリーで発生するものが多いので、出走しなくても博多方面に遊びにいこうかと思っているのでいいといえばいいのですが、せっかくならばしっかり抽選を突破して出走にこぎつけてくれるといいなあと思っております。
肺炎を乗り越えようやく出走直前まで駒を進めたカリボール君。父の将来のためにも、僕や応援してくれるイクシオンサーガのファンの皆さんの為にも、頑張って欲しいと思っております。
父であるジャスタウェイも先日、元気にスタリオンパレードに参加しておりました。今年は種付け料もアップしましたが、それにも関わらず早々にブックフルとのこと。初年度である今年の産駒達も何頭もクラシック戦線をにぎわしてくれそうな逸材がデビューしてくれました。
あとはいまだ達成されていない重賞制覇、そしてその際にあるG1制覇を実現してくれることを願いつつ。毎週ジャス君の子供達の応援馬券を握り締めている今日この頃。久しぶりに自分の馬の応援馬券を買えることが何よりうれしいです。来週になるか再来週になるか、その先の未勝利戦になるかはわかりませんが、デビューのその日には応援に駆け付けようと鼻息の荒い大和屋なのでした。
了
プロフィール
大和屋 暁 - Akatsuki Yamatoya
脚本家・作詞家・ライター。若くして一口馬主に出資を始め、クラブ馬主歴2年目にハーツクライと運命的な出会いを果たすと、有馬記念、ドバイシーマクラシックを制す大活躍。しかし、ノド鳴りによるアクシデントに見まわれ、突如として引退したことに一念発起、馬主になる決心を固めた。個人馬主としては、初めてデビューを果たした所有馬ジャスタウェイが大活躍の強運ぶりを発揮。遂には、目標であったドバイ遠征を実現させ、ドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)を圧勝。「自らの馬でドバイを勝つという」夢を実現させたばかりでなく、そのパフォーマンスが評価され、2014年度のワールドベストレースホースランキングでは、日本馬史上初の1位を獲得している。
現在の現役所有馬はカリボール、マジカルステージ、ジャスコ、キングロコマイカイ。一口馬主や共有馬ではアウィルアウェイ、ルーツドール、イストワールファムなどに出資している。
本業ではアニメ版「銀魂」、「スーパー戦隊シリーズ」などの脚本を手がけ、2020年公開の映画「デジモンアドベンチャー」も担当。愛馬との数年間に及ぶ足跡を綿密に綴った『ジャスタウェイな本』などの執筆も手がけた。