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騎手コラム

【ヴィクトリアM】過去10年・トレンドジャッジ

通例、Bコース替わり目に行われる上に、8週目で路盤も硬くなってきており、ここ2年は1分31秒台が出ている。スピード適性は重要だ。

波乱となっている年の多くは、前が止まらずに人気薄の先行伏兵が流れ込むというパターンになっている。

阪神牝馬Sがマイルになった去年は、この組でワンツー。ただし勝ったストレイトガールは阪神牝馬S9着馬で、実績があれば着順は問わないようだ。

意外とG1実績馬が安定して走っているレースで、それも「忘れられた」実績馬が巻き返すことが多い。アサヒライジング、デアリングハート、マルセリーナ、ホエールキャプチャ、ヴィルシーナ、去年のストレイトガールらが該当する。
反面、格下と見られるヒモ穴が激走する場合も多いが、該当馬の多くは過去2走以内に重賞での好走歴があった。過去2走のうち、好走できなかったもう1回が大敗で、人気を下げていることが多かった。

路盤も固くなり、スピード適性は重要
波乱の使者は人気薄の先行伏兵
実績があれば阪神牝馬Sの着順は不問
「忘れられた」G1実績馬の巻き返し
格下馬は過去2走の重賞での内容に注目

【ヴィクトリアM】過去10年・連対馬血統

今年のポイントは?

去年の2,4,5着馬が出走。勝ち馬ストレイトガールにはちぎられたが、2,3着はマイルが短いという見方もあった中距離G1馬だった。その2着馬ミッキークイーンがマイルでの経験を増して再度参戦。

忘れられたとまで苦戦が続いているG1実績馬の参戦は、今年はない。実績で見劣る馬のヒモ穴が出そうな気配がする。

【ヴィクトリアM】有力馬・血統MMチャート

ミッキークイーン 9点

(牝5、栗東・池江寿厩舎)


昨年はクイーンC2着以来のマイルとなった阪神牝馬Sで2着して臨んだが、反応がやはり遅れて離された2着。今回は阪神牝馬Sを勝ち切っての臨戦となる。去年1分31秒9で走破しており、スピード対応自体はベストではないにしてもクリアしている。今回は去年より相手が楽だと考えるし、馬場も不問。2着ならあるかもしれないが、崩れることは考えづらい。

レッツゴードンキ 7点

(牝5、栗東・梅田智厩舎)


戦績面はストレイトガールに似ている。ただしストレイトガールほど東京適性やスピード能力は高くない。底力勝負が向いており、ハイペースになってほしいところ。好走の可能性はかなりあるが、勝ち切るシーンがなかなか思い描けない。

クイーンズリング 5点

(牝5、栗東・吉村厩舎)


マイルは正直短いが、G1実績のある馬を軽視していけないのは過去のレースからも明らか。府中牝馬Sはかなりのスローペースなので前付けできた。今回はスロー濃厚と見ており、マイルでもソコソコの位置取りができるかもしれない。ただ使える脚が短く、仕掛けのタイミングが微妙。さらに1分31秒台はさすがに厳しいか。買うにしても押さえまでか。

ルージュバック 7点

(牝5、美浦・大竹厩舎)


スローからの高速上がり専用馬と見ていいだろう。軽いキレイな芝が得意で、その意味では今の芝は合っているはず。今回はペースがどうなるか読みにくいが、おそらくスローになりそうで、その分去年の5着より上積みはあるかもしれない。

スマートレイアー 7点

(牝7、栗東・大久龍厩舎)


去年は3番手から抜け出しかかっての4着。前付けで速い上がりを使えるのが武器だが、去年4着以降はずっと能力を維持している走りで、上積みは薄い。それでも今年の顔ぶれなら十分だ。上位必至で、まず崩れまい。

水上学が注目の伏兵馬・血統MMチャート

アドマイヤリード 5点

(牝4、栗東・須貝尚厩舎)


マイルでも下級条件や道悪なら対応して見せたが、血統的にはスピードの要素がかなり少なく、31秒台になったらかなり厳しいだろう。万一道悪になれば、といったところ。

ジュールポレール 8点

(牝4、栗東・西園厩舎)


先行して高速上がりを使えるという意味では、まだ重賞勝ちのない身でもこの馬はメンバー中屈指の存在といえる。母方にはリボーの血も入っており、大舞台向きの破壊力もある。半兄はマイルCS馬サダムパテックで、マイル適性は保証済みの一族。上がり馬の勢いに期待したい。ただし、1週前の捌きが今イチという話も一部報道にあり、最終追い切りには要注意。

ウキヨノカゼ 7点

(牝7、美浦・菊沢厩舎)


後ろからの競馬になってしまうのはマイナスだが、スプリント戦でやれるだけの瞬発力があり、もう少しでも前の位置取りにしたら馬券圏はあり得る。おばがクィーンズバーン、おじがダノンカモン、ワイルドソルジャーと、芝ダートを問わずマイル前後で重賞勝ち馬になっている優秀な一族で、前走は1800mでも重賞を制した。ゴール前もつれれば面白い。

フロンテアクイーン 4点

(牝4、美浦・国枝厩舎)


メイショウサムソン産駒では、この舞台ではスピードがかなり不足している。やはり1800mから2000mでこそだろう。前走2着で少し人気にはなるかもしれないが、厳しいと言わざるを得ない。

ソルヴェイグ 7点

(牝4、栗東・鮫島厩舎)


短距離にこだわって使ってきた。今回はこの馬でハナを切れそうで、折り合えればかなり粘りそう。血統的にはマイルでもなんら問題なく、兄姉は1200mから1800mまで重賞で広く活躍しており、一族にはマイルから1200mのG1で走りまくったシーキングザパールがいる。押さえは必要。

ヴィクトリアM

ミッキークイーンの優位は揺るがないだろう。ただし頭固定は危険かもしれない。逆転があるとすれば、レッツゴードンキよりは前に行けるスマートレイアーやジュールポレールのような馬だと思う。穴として必須はウキヨノカゼとソルヴェイグ。