【京成杯】ベストディール「余裕を持って本番に向かえる」

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一昨年はのちのダービー馬・エイシンフラッシュを輩出した京成杯。今年もクラシックを目指すフルゲート16頭が集結。2番人気・ベストディールが鮮やかな差し切り勝ちで、見事、重賞初勝利を挙げた。

レースはレッドシャンクス、コスモアンドロメダが引っ張る展開。ベストディールは慌てることなく、中団に待機すると、最終コーナーでマクリ進出。先行勢が馬群に沈む中、早目に抜け出しを図った1番人気のアドマイヤブルーを競り落とすと、追い込んだマイネルロブストの追撃も封じ、1/2馬身差をつけて1着でゴールを駆け抜けた。

「今日はゲートを出たなりのポジションでレースをしようと思っていました。終いはいい脚をつかう馬ですが、ちょっとモタつく面もあったものの、最後はしっかり伸びてくれました。強かったですね」とは蛯名正義騎手。
昨年も年間95勝をマークして、関東リーディングに輝いた蛯名騎手だが、これが早くも今年の10勝目。更に重賞は中山金杯に続いて2勝目。2012年を最高の形で切っている。

そして、ベストディールの父であるディープインパクト産駒の活躍も目覚ましい。同じくこの日に行われた日経新春杯ではダノンバラードが2着に好走したが、昨年も初年度から2年連続となる2歳サイヤーランキングでリーディングを獲得。
現3歳世代では阪神ジュベナイルFの勝ち馬・ジョワドヴィーヴルは勿論のこと、先日のシンザン記念を制したジェンティルドンナ、ラジオNIKKEI杯の勝ち馬・アダムスピーク、大物の予感を感じさせるディープブリランテなど、初年度産駒を上回る勢いで大舞台で活躍をみせている。

また、“西高東低”が危惧される競馬界の現状。蛯名騎手も「関西に負けない馬をつくらないといけない」と力を込めていたが、この京成杯も関東勢がワンツーフィニッシュ。
関東の3歳牡馬の大将格であるアルフレードに続けとばかりに、関東からの重賞ウィナーの出現は明るいニュースだ。

現時点でも混戦模様漂う牡馬クラシック戦線だが、関東勢が関西の牙城を崩すことが出来るのか?ディープ産駒の快進撃は続くのか?
ベストディールの台頭は今後の期待が更に膨らむ結果だったといえる。

1着 ベストディール
(国枝栄調教師のコメント)
「2戦目で臨んだ札幌2歳S当時は、まだひ弱だったからね。2勝目を挙げた後の休養で、馬体面も精神的にもたくましくなったね。皐月賞と同じ舞台で重賞に勝て、余裕を持って本番に向かえる。次は弥生賞が有力。これまで牡馬クラシックとは無縁だったからね。力が入りますよ」