着差以上の強さ、ガンジスがしっかり勝つ!

トピックス

土曜京都3R
3歳新馬
ダ1400m
勝ちタイム1.25.7

ガンジス(牡3、父ネオユニヴァース・栗東・矢作厩舎)

※※着差以上の強さ。ガンジスがしっかり勝つ!!

パドックで1.5倍のオッズに驚く。(最終的には1.8倍だった)他をグンと離した人気でもあった。馬体をしっかりと見る。なるほど、周回する雰囲気と返し馬の滑らかさを見て、これはやっぱり仕方ないのかもと思いだす。
ゲートが開いて直ぐに反応、終始楽な手応えで行ききり、直線で抜け出してからもオーロラビジョンを見ながら後ろを確認する藤岡祐J。やはり着差以上に相当強い馬の印象であった。楽しみな馬がまた矢作厩舎から出た・・そんな雰囲気の新馬戦であった。

返し馬の雰囲気のいいのが、関東から使いに来たオールドパサデナ。関西馬では、シナスタジアフーリンと、やはり人気している馬のキャンターはいい。
ゲートが開いた。まだ芝の上、しかしそこでオールドパサデナの出がよろしくない。外にも1頭遅い馬がいたが、こちらの方が目立つ出の悪さであり、ダッシュ力もない。
すっと内からフーリンとその内からガンジスが行く。ダートに入っても前はユッタリで、ガンジス先頭でフーリンが2番手、あまりの遅い流れに4番手にいたシナスタジアが先頭を伺うぐらいに上がってきている。その後ろにメイショウドルセーが1馬身ぐらい後ろ。しかし前は相変わらずマイペース。ここらでオールドパサデナは半分より後ろで、頭もやや高い行きっぷり。
3ハロン過ぎでは、ガンジスが1馬身前に出て、シナスタジアが今度は少し下げ気味。35.8とまずまずのラップだが、速くは見えない。その後もフーリンが少し前との差を詰めたり、またシナスタジアがそのフーリンの外へと上がってくる動きがあったが、グッと馬群は凝縮されて4コーナーへと入ってきた。

オールドパサデナは、前から11頭目だが差はだいぶ詰まっている。カーヴを廻って直線に入ってきたが、手応えのいいのはガンジスにシナスタジア。フーリンはやや押し気味である。オールドパサデナは一番外へは出さずに、外2頭の内を抜いて前にとりついてきた。
直線の1ハロンを過ぎるまで、ガンジスの藤岡裕Jは手綱を動かさない。その間にシナスタジアの脚があがり、逆にフーリンが内から盛り返す。内からメイショウドルセーも末脚を伸ばす。

しかし前は完全にガンジスの勢いが違う。そして2番手にオールドパサデナが前を捕える勢いとなってきた。先頭のガンジスは左ステッキを1発入れられただけ、後は流し気味のゴールで3馬身差のデビュー戦となった。勝ち時計も悪くないし、上がりも余裕で12.5である。
ダートは間違いなく走れる馬で同厩舎、同オーナー、ゲンテンの2勝目が同じ舞台で1.26.1。後日に師にどちらが上かを聞いてみたいものだ。
そして次走の狙い目は、関東馬のオールドパサデナ。府中あたりなら楽勝しそうだ。


土曜京都6R
3歳新馬・牝
芝1600m
勝ちタイム1.35.6

メイショウジェーン(牝3、父アグネスタキオン・栗東・河内厩舎)

※※ここも1番人気メイショウジェーンがデビュー戦勝ち!

ややパドックからテンションが高いメイショウジェーン。返し馬でもその雰囲気のまま。ソロっとしたウォーミングアップで臨んだ実戦はすっと出たが、ジャスティシアが来たのでそれを行かせての2番手。4コーナーに入ってくる時の手応え十分で、追えばかなり離しそうと見えていた。ところが意外に相手が渋太くて、最後はクビ差しか前には出れなかった。だがPVで見るとステッキは僅か2発。見ているよりも乗っている方はけっこう楽だった様子。

真っ先にゲートを飛び出したのがメイショウジェーン。出た瞬間に1馬身前にいたのではと思えるほど。そのまま何もしないで内の様子を伺っている感じ。そんな思いが内の馬に通じたのか、ジャスティシアが出て行った。後で鞍上の藤岡祐Jと話したら、《豊さんの馬がしっかり出来ている様だし、先に行かれたら捕まえられないと思って、先手をとってやろうと思ってました》と語る。サマーハピネスアドマイヤキュートレディメイアンアズマセブンガールと後ろを固めて付いてくる。

3ハロン手前では、外からマーメイドティアラが順位を上げる。それも当然、3ハロン36.2と、かなり流れは遅い。そのままの体勢が4コーナー手前まで続いた。
カーヴに入る少し前では前の列に5頭が並ぶ。その後ろも4頭が横並びになっている。先頭ジャスティシアにピッタリと並んだメイショウジェーン。その外にアドマイヤキュートでレディメイアン、マーメイドティアラである。その後が内からアズマセブンガール、サマーハピネス、ハッピーアビラミスハレクラニである。カーヴを廻るとやはり内有利で再びジャスティシアとメイショウジェーンが1馬身前で廻る。

残り300のオレンジ棒を通過するが、もう一度内のジャスティシアがリードを半馬身とする、メイショウジェーンも追い出している。さらに進むと、2頭の馬体が合わさる。少しずつ外のメイショウジェーンが前に出る。3番手にはサマーハピネスが抜け出してきて前を追うが、差が詰まらない。ゴールが近づいて、少しメイショウジェーンが前に出て先に入る。サマーハピネスも最後はかなり差を詰めたが3番手。4着に内からパトリオットであった。11.8~11.5~11.9がこのレースの上がり3ハロンのラップである。

ジャステイシアが造り、2番手のメイショウジェーンが追いかけた足跡である。完全に前残りの競馬となったこのレース。タイムは1.35.6とまずまず。メイショウジェーンの次走は、2月4日のエルフィンSとなる予定だ。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。