平林雅芳の2歳戦回顧

トピックス

土曜小倉1R
2歳未勝利
ダ1000m
勝ちタイム58.8

勝ち馬:コスモディエス(牡2、栗東・飯田雄厩舎)

1週目の小倉を使って連闘で臨んできた馬が2頭、それ以外の7頭が阪神で新馬や未勝利戦を使った馬。
前日の九州北部、山口県あたりにかなりの雨量。
小倉競馬も不良からのスタートとなった。
スッと逃げたのが連闘のフェブムービング
芝でも先行している馬だが、ダートでも素早く先手を主張しての競馬となった。
最初の2Fが22秒台だから遅くはないが、水分をかなり含んだ脚抜きのいい走りやすい馬場コンディションだから、格別速いというわけでもない。
2番手に減量騎手起用のコスモディエス
3番手グループに、エーシンリジルテーオーウィナー、その後ろぐらいに圧倒的1番人気のトミケンパルテイである。
大外枠を引いたので、スタートが良くなくてもダッシュ利かして飛び出していけると思われていたのだが、二の脚もさして速くなく、他馬がスピードに乗って前へと上がっていくのに、こちらは今ひとつスピードに乗り切れなかった。
そんなにスタート後のポジションが変わらないまま、4角まで来た。
トミケンパルテイも、少しは行き脚がついてそのグループの後ろぐらいまで上がって来てはいた。
しかし、前を行くフェブムービングが、軽快に逃げ足を伸ばしてゴールへと向かって、もう少しで勝利と思えたが、2番手を進んでいたコスモディエスの伸びが良く、半馬身ぐらい前に出てゴール。
2番手はフェブムービングが粘って、猛追した3番手グループのテーオーウィナーエーシンリジルが頭の上げ下げでのゴール。
トミケンパルテイはそこから2馬身ぐらい離れてのゴールとなった。

勝ったコスモディエスは、新馬初戦もトミケンパルテイと同じダート戦デビューだったが、ゲートが今ひとつで中団から終いバテていた競馬内容だった。
その後のケイコでかなり変わり身を見せていたようで、坂路の時計に大きく変化があった。
2番手から前を行くフェブムービングを交わしての勝利。 前半3Fが34.7と速い流れにも乗り、最後は51キロの斤量も味方したようだ。
人気のトミケンパルテイは、ソエでも気にしたのだろうか?
最初から行きっぷりも悪く、終いもそんなに伸びていない。
初戦より良化したとは思えない内容だった。


土曜小倉4R
2歳新馬・牝
芝1200m
勝ちタイム1.08.9

勝ち馬:オレンジティアラ(牝2、栗東・鶴留厩舎)

ゲートをスッと出て行ったオレンジティアラ
内枠のマースキッスもいいゲートの出だっただけに、この2頭が並行しての先頭争い。
結局そのまま押し切る形となって、オレンジティアラが力強く抜け出したレースであった。
424キロと小さい体だが、それ以上に大きく見せる馬。
前半3Fを33.6でのスピードでの先行で終いも35.3と、しっかりした脚勢で完勝だった。
2着は、ゲートで少しモッサリと出てしまったが、その後に行き脚がついて3番手を進んだトゥニーポートが、直線内目から伸びて来た。
3着がゲートの出は悪くなかったのに、それからが他馬を気にしたようなレースぶりとなってしまったカルテブランシェ
3角からは内目に進路をとって、直線入り口で外に出してきたが、エンジンのかかりが一気といった感じでなく、ジワジワとしたもので2着に上がったトゥニーポートを捕まえきれないままであった。
そこから水を開けられて、アイラインボタンクイーンフラワーが、掲示板に上がった馬である。
並走して逃げたマースキッスが6着であった。

勝ったオレンジティアラは、結局千通過が56.6とけっこうなペースで行っての勝利。
最後の1Fも12.3と乱れてない。
最後は手綱を抑えてのもの。
サクラバクシンオーにサンデーサイレンスの肌と、スピード感タップリな馬。
この後も注目される馬だろう。
カルテブランシェは、他馬を気にするような素振りも見せていたし、全体に幼さが残っている感じ。
使われた次走はかなり変身が見込めるものだろう。


日曜小倉4R
2歳新馬
ダ1000m
勝ちタイム59.2

勝ち馬:ダッシャーゴーゴー(牡2、栗東・安田隆厩舎)

1頭の取り消しがあって、10頭立てでのデビュー戦となった。
勝ったのは、厩舎先輩と併せて脚色が非常に良かったダッシャーゴーゴー
期待どおりに初陣をものにした。
どうやら道中は外へもたれてもいたようだが、直線は先頭に並びかけてのもの。
着差は少ないが、内容はそれ以上の楽勝と言えよう。
2着は先行争いから抜け出して行ったエムオーゴールドだったが、ダッシャーゴーゴーが速めに並びかけてきての厳しい競馬だった。
最後はチョイ負けとなったが、相手悪しの感であり、勝利は近い馬だろう。
3着には、前2頭から3馬身ほど離されたマイネルラディウス
前半の位置が悪く、かなり長い脚を使って追い上げてきてのもの。
ケイコが全体に少なかっただけに、変わってくる余地は十分ありそうだ。

ダッシャーゴーゴーは、500キロを越す雄大な馬体。
でもスピード感たっぷりで、やはりこの馬もサクラバクシンオー産駒。
着差以上の楽勝劇だったし、芝でもおおいに楽しみな馬の出現だろう。
安田隆厩舎の2歳馬はなかなか良さそうである。
注目だ・・。


日曜小倉5R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.11.6

勝ち馬:メイショウガルソン(牡2、栗東・藤岡健厩舎)

朝から雨が横なぐりに吹き付けていて、芝も不良。
時計を要す馬場コンディションとなってしまった。
スタートして、内からサダムトウコンが出て行き、レッドアンバーもいいゲートの出でスッと前へ出ていった。
3角手前では、内がサダムトウコンで外にサクラテンペストが並び、その直ぐ後ろにレッドアンバーと行った位置取りとなった。
その後にメイショウガルソンが前で、後ろにエリモクイーンが外目と行った位置関係であった。
3角を過ぎて、内からサダムトウコンが出て2番手がサクラテンペスト、その後ろにいい感じでメイショウガルソンが追走。
4角手前では、外からエリモクイーンも手応え十分で上がってきて、メイショウガルソンの外に並んできた。
外2頭の脚色がよく直線はこの2頭の追い合いかと思われた。
しかし、エリモクイーンは手応えの割りに伸びがない。
むしろゴールが近づくにつれて脚色がなくなり、次々と抜かれてしまった。
直線でしっかり伸びたのがメイショウガルソンで、最後は2馬身以上の着差をつけての完勝であった。
前へ行っていた2頭が2、3着に粘って入り、4着にはバテたエリモクイーンを交わしてペガサスキングビーが入りエリモは5着のデビュー戦となってしまった。

エリモクイーンは、牝馬の中では一番先に入線したが、この時期には牡牝の差はないはず。
むしろ仕上がり早の感じからも、性別は関係ないだろう。
こんな馬場も影響したのかも知れないし、初戦だけでは何とも言えないはずである。
この馬場で前半3Fが34.4であり、千通過が58.7とけっこう速い流れだった。 レースの上がりが37.2もかかったように、直線も脚が上がってしまった馬場でのデビュー戦は可愛そうであった。
メイショウガルソンは、直前のこの2週にシッカリと追ってあり、能力を十分に発揮できた。
やはりここらが新馬戦では違いが出てくる材料でもある。