平林雅芳の2歳戦回顧

トピックス

土曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.10.06


勝ち馬:インタレスティング(牝2、栗東・田所秀厩舎)

カシノストライカーが外枠発走となった18頭フルゲート。
一番のスタートは、同じくピンク帽のインタレスティング
中からカシノセバスチャン、内からマルシゲコマンドと、ダッシュがついてのトップグループだ。
最内のスーパーショットがちょっと置かれ気味となったが、他はそんなに差がなく一団となった。

3角へ向けて、最内から勢いを増したマルシゲコマンド、外にインタレスティングと、同じ父親を持つ2頭が先頭に立ち、その後ろがカシノセバスチャン、外にテイエムキバッド、その直後にスズノブレイヴクリノキンバリーといった顔ぶれが続いた。

4角へ向けて、前は外へ進路を取るインタレスティング、内目に進路を取るマルシゲコマンドと、はっきりふたつに別れてのコースどりとなった。
3番手に内からスズノブレイヴが上がってきて、やっと外にコウエイマーチが顔を覗かせてきた。

直線に入って外、それも馬場の7分目あたりの外目を通ってゴールを目指すインタレスティングの伸びが良かった。
やっとコウエイマーチがエンジンがかかって追い込んできたが、先に内から前に追いついていたスズノブレイヴの方が先んじてのゴール。
コウエイマーチは届かずの3着。 4着が先行したマルシゲコマンドであった。

初戦を一般新馬(牝馬限定戦)からのデビューとなったインタレスティングが、九州産限定に入ったらモノが違うとばかりの強い内容。
好発から外々の馬場のいい処を通っての勝ち方。
初戦で走ったタイムぐらいの勝ち時計になったのも良かったか。
前半33.8と相変わらず速い流れの千二戦で、馬場のいい外を通れたのも勝ちに繋がったようだ。
父同様に、芝で今後も活躍できる馬に成長して欲しいものだ・・。


土曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.11.3


勝ち馬:セイインディア(牝2、栗東・服部厩舎)

雨雲に覆われてしまった競馬場上空。
1頭取り消しての9頭立てで行われた新馬戦となった。
初戦を制したのはセイインディア
馬場のいい外々を通れたのも起因したか。
人気のトーコーブロンコをハナ差凌いで初陣を飾った。

圧倒的人気のトーコーブロンコは、そんなに悪い出ではなかったのだが、既に前には4頭ぐらいがいた。
内枠で、そのまま好位の内目で流れについていっている感じだった。
先手を取ったのはイッツオンリーラブで、外が一番ゲートの出の速かったナムラクレヴァ
そしてヤマニンガーゴイルと続き、その後ろが内トーコーブロンコ、外がセイインディアといった位置取りであった。

3角でも、そんなに前を行く馬の位置取りは殆ど変わらなかった。
そして4角へ向けて、各馬が少しずつ外目に進路を取って行った。
前の3頭を見る形で、トーコーブロンコセイインディアが並んだ。
直線に入って、外のセイインディアがいち早く動き前に出た。
内にいる分トーコーブロンコはスッと外に出せてない感じだった。
この4角で、前に外にいたセイインディアに先んじられて、ワンタイミング遅れをとったところがポイントであっただろうか。

残り1Fでは、馬場の真ん中を通り先頭に立ったヤマニンガーゴイルを、外から伸びのいいナムラクレヴァが交わして前に出た。
やっと外へ出せたトーコーブロンコも、鞍上がグイグイと押すのに併せて馬体を伸ばして行った。
クビ、そして交わすかと思ったが、最後ハナ差までセイインディアに迫った処がゴールであった。

ここも馬場のいい外目を通った馬の決着となった。
見た目以上に馬場が悪いようで、直線の伸びもハッキリ外が良かった。
トーコーブロンコは枠順も微妙に影響して、外へ出すのに時間がかかった分の負け。でも勝機は近いだろう。
好位からキッチリとした競馬をした勝ち馬。
仕上がりも良く初戦にいい仕事をした。


土曜小倉8R
フェニックス賞
芝1200m
勝ちタイム1.09.4


勝ち馬:カレンナホホエミ(牝2、栗東・橋口厩舎)

佐賀競馬から3頭の交流馬の参戦をみたフェニックス賞
小倉芝で勝ち上がった中央組5頭の中から、新馬戦を快勝したカレンナサクラが連勝で勝ち名乗りをあげた。
そしてこれが橋口師開業以来800勝の節目の勝利となり、大勢のファンから祝福を受けていた・・。

好発馬をしたのはオレンジティアラ
初戦も軽快な逃げで新馬勝ちをしたスピード馬。
その直ぐ後に、佐賀からのフレーザハクユウが2番手、外に一番人気のエーシンホワイティが、さらにその後にドリームフォワードコスモディエス等が続き、カレンナホホエミはこの集団の一番後ろとなった。

3角を過ぎても、各馬がそんなに外目を廻っている感じはなかった。
実力拮抗であろうから、距離損はあまりしたくないのだろう。
先頭は、変わらずオレンジティアラ
その後ろが地方のフレーザーハクユウ、その外に一番人気のエーシンホワイティが外へ出して来た。
ドリームフォワードがその内目、しかしさらに内ラチ沿いにカレンナホホエミがつけていた。

4角へ入る時は、やや外目に進路を取り出したオレンジティアラ
だが、一番内からカレンナホホエミが先頭に踊り出る勢いであった。

そして直線に入ってきた。
コーナーワークで先頭となったカレンナホホエミが、そのまま加速してゴールを目指した。
ただ馬場の悪い内を通っていたから、最後の最後で逆転されないかが心配だった。

直線残り1Fで、その馬場の真ん中を通ったオレンジティアラが最後の追い出しをかけたが、そんなに前を行くカレンナホホエミとの差が縮まらなかった。
むしろ、後ろでもたついていたエーシンホワイティがやっとエンジンがかかり出したようで、オレンジティアラとその内のドリームフォワードの間の空いているスペースに突っ込んできて前を追ったが、もうカレンナホホエミは安全圏へと入っていた。

前のレースでは外々を廻る競馬をした武豊Jだが、このレースでは迷いなく内々を狙っての競馬。
距離千二で枠も内、馬場も少し乾き気味になってきているのを見逃さない判断力で、最初から最後までキッパリと内ラチ沿いに徹してのレース。
千二ピッタリの競馬をして、カレンナホホエミに2勝目をもたらした。

橋口師も、前のレースで800勝に王手をかけていたが、すかさず同じコンビで次のレースで達成と、思惑どおりの快挙。
九州人だけに、小倉競馬は非常に大事にしている仕事場。
記念の800勝をテンシノキセキの子供で達成したのも、また思い出に残ることだろう。
でもこれはあくまで通過点。まだまだ1000勝へ向けてラストスパートである。


日曜小倉1R
2歳未勝利
ダ1000m
勝ちタイム59.3

勝ち馬:フェヴムービング(牡2、栗東・川村厩舎)

ポンと飛び出したのが、今日で5戦目のフェブムービング
結局は、後続に馬体を並びかけさせていない完全なる逃げ切り劇を演出した。
キャリアもさる事ながら、前走からのダート戦での適性の高さを物語っている強い勝ち方であった。
前半3Fが34.2でのスピードで押し切ったもので、2着にも3馬身近い差をつけての快勝であった。

2着には、スタートから好位の内につけたローズバレーが道中も内々を進み、直線では2番手を行くタムロガッツをゴール前で内から抜いての2着と、前走内容から一変の好走を見せた。
3着は、2番手を追走していたタムロガッツだったが、3コーナーから4コーナーにかけて外へもたれていたのが惜しまれる。
4着は、終始外々を廻らされた一番人気のエムオーゴールド
最後の追い合いでもそれほどに伸びず、3着にはクビ負けのもので、前走ほどに走れない形で終ってしまった。
ここらは枠順の影響も出たのかも知れない。

いずれにしろこのレースは勝ち馬の完勝劇となった。
どのレースでも先行していたレース内容であったが、今日は見事ゴールまで悠々と逃げ切ったものであった。
馬場が軽いダートとなっていたのも勝因だろうが、暑い夏場の体調維持もうまくいったようだ・・。


日曜小倉2R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.09.7

勝ち馬:サクラテンペスト(牡2、栗東・羽月厩舎)

今日はやや重からのスタートとなった芝。昨日よりは乾いている感じだった。
ほとんどが互角のゲートの出から、大きなストライドで前へ出て行ったが内枠のサクラテンペスト
1番人気のカルテブランシェも、その横に馬体を並べて行った。
その後ろにナンゴクトップガンテイエムファイヤーエイシンドットコムと続いた。
ケージーハナコも内から差のない好位置での競馬となった。

3コーナーを前の2頭が並んでの先行。
馬場の内目を通っているから、悪くなさそだった。
その2頭から1馬身以上離れてポツンと2番手にナンゴクトップガンがつけたが、大きく前の馬の位置取りが変わらないままに4コーナーへと向った。

4コーナーのコーナーリングで、外のカルテブランシェが遅れ気味に廻った。
廻りきった時には、内のサクラテンペストがちょっと前に出て、外のカルテブランシェとは1馬身から2馬身近い差が出た。
その後ろでは、ナンゴクトップガンの脚色が鈍り始めて、後続と一緒になってきた。

残り1Fあたりでは、完全に先頭はサクラテンペスト
しっかりした脚色でゴールへと向い、2番手で水を開けられたカルテブランシェが少しだけ差を詰めた感じがゴールの瞬間であった。
道中、先行グループの後ろの外目にいたアイファーハイカラが、4コーナーで内目に進路を取って追い上げ、やはりその前の内目にいたポールラッシュを抜いて3着に上がった。

結局、サクラテンペストの逃げ切り勝ち。
馬体を並ばせての先行ではあったが、無理して競って行っている訳ではないから息が十分に入っていたのだろう。
それでも、前半3Fの数字は33.9での先行。
それでいて上がり35.8で上がっているのだから、後続が詰め寄る隙はなかったようだ。
ストライドが大きくいいスピードがある馬だ。
2着となったカルテブランシェは、まだピリッとした脚を使えていない。
4コーナーのコーナーリングも、まだぎこちなさを感じるものだった。
まだまだ本領発揮とは行ってないようで、これからシャキッとしてくるのに期待したい。


日曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.3

勝ち馬:メイショウヘミング(牝2、栗東・南井厩舎)

好発馬を決めたのはメイショウヘミング
ゲートが開いた時は五分だったが、直ぐに1馬身前へ出た。
しかし、その後思わず躓くシーンもあったが、大事に至らず。
そのまま前へと出て行った。
内からダッシュ利かしてミニーバローズが出てきて、メイショウヘミングの内に馬体を並べかけに行った。
しかしメイショウヘミングの先行力が優り、半馬身から1馬身前を行った。
外にピカピカテッタが上がってきて2番手の外、その後ろがテイエムバイタルホープホーマンと、内へ続いた。

3コーナーを過ぎて、外から上がってきたのがマイネルガヴロシュ
直ぐ前を行くピカピカテッタに並びかける勢いで上がってきた。
4コーナー入り口では、先頭のメイショウヘミングの逃げもなお軽快さを増して、いい手応えで直線へと入って行った。

直線に入っても先頭を行くメイショウヘミングの逃げ脚は衰えず、鞍上もステッキも使わないでほとんど手綱もしごかないまま、流し気味のゴールとなった。
2番手にそのままピカピカテッタが入ったが、脚色は前とはだいぶ違う一杯一杯でのものだった。
そこからだいぶ置かれて、マイネルガヴロシュが3着に入った。
ほとんど3コーナー過ぎから前の態勢だったが、ゴールではだいぶ差が開いた感じであった。

勝ったメイショウヘミングは、そんなに大きくない馬体(438キロ)だが、ケイコでは相手を問題にしない動きを見せていた。
まだ実質はそんなに回数を追ってなくての登場だから、まだまだ奥のある馬と見ていいだろう。
前半34.2で行って終い35.1と、理想的な競馬内容で初陣を見事飾ったように、競馬のパターンが自在なタイプかと思える。