平林雅芳の2歳戦回顧

トピックス

土曜小倉1R
2歳未勝利
ダ1000m
勝ちタイム59.9


勝ち馬:イサミダンス(牝2、栗東・領家厩舎)

芝デビューしたイサミダンスが、ダート替わりで真価を発揮したレースであった。
今回もこの父スウェプトオーヴァーボード。
芝であれダートであれ、フォーティナイナーのスピードを受け継いでいる。
ゲートが開いた瞬間は外のグルーヴィーコマチが一番先であったが、ほぼ横一線、その中から僅かに一歩前へと出たのがイサミダンス
すぐにローズバレー、そして外からシゲルイエヤスが出て行った。
ここらは全部3キロ減騎手ばかり。やはり軽いと動きが違う。
一番内へエムオーゴールドも顔を覗かせた。

3コーナー過ぎて真ん中のローズバレーが少し引く形、前2頭が並んでの先行だ。
4コーナーへと向うが、並んだ2頭は互角の勢い、一旦下げたローズバレーも上がりかけてきていた。
その後ろにエムオーゴールド
前は、コーナーリングで内のイサミダンスが先にカーヴを曲がって直線に入ってきた。
再び一歩先んじたイサミダンスが、鞍上のステッキに呼応してシュンと伸び出した。
少しずつ後続との差が開き始めていった。
2番手には、内からローズバレーが再び上がり前を追うが、ちょっと水を開けられた格好だ。
むしろ、後ろからエムオーゴールドマイネルセラーノスが追いかけてきた。
イサミダンスは、最後はもう流し気味のゴールであった。
乾いたダートで1分切れだし、悪くない時計。
ダートで見事な変身をとげたものであった。


土曜小倉2R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.09.0


勝ち馬:ラブグランデー(牝2、栗東・須貝尚厩舎)

8頭立ての競馬。その一番外のラブグランデーが一番先にゲートを出た。
内から脚を伸ばすスイートエスケープ
さらにアリエナイも行き脚をつけて前へと出た。

3コーナー手前では、内から半馬身ずつ外が遅れる格好で3頭が続いた。
だが一番外のラブグランデーが、馬なりで持ったままの、余裕たっぷりの手応えだった。
3コーナーを過ぎて、前は内がスイートエスケープ、外がラブグランデーであるが、外の行きっぷりが断然に良かった。

4コーナーに向うが、内のスイートエスケープがやや外へ膨れ気味となり、鞍上が手綱で態勢を修正していた。
外で壁を造るような形でラブグランデ
ややこの2頭が外目に進路を取ってしまっているのは仕方ない処か。

直線に入って、何とか外へ行くのを防いだスイートエスケープが我慢して先頭だが、外ラブグランデーの脚はまだまだ残っていた。
4コーナーまでの持ったままの手応えとは違うが、一杯に追い出されるとジワジワと伸びだして、最後は2馬身の差でゴール。
2着もそのままスイートエスケープが粘り、さらに3馬身差、道中内目を通っていたチキリパンドラが3着。
最後にいい脚を使ったのがテイエムバゴオーで、ゴール前の脚はまずまず目立ったもの。でも前には届きようのない脚だったが・・。
前半3を34.1での、前半3F3頭が雁行。
後半は2頭での、ほぼ並走のレース内容。
ほとんどマッチレースのようであった。
終始勝ち馬ラブグランデーの手応えが優ったもので、スピード勝ちであった。


土曜小倉8R
ひまわり賞
芝1200m
勝ちタイム1.10.3


勝ち馬:パリスドール(牝2、栗東・川村厩舎)

1勝馬が3頭、後の14頭は未勝利の身の上。
九州産限定の一戦だけに仕方ない構成だが、下馬評はデビュー戦で一般馬に混じって2着、そして九州産の未勝利では楽勝したパリスドールが人気を集めたのは当然。
そして着差こそクビ差だったが、一応完勝と言える内容で勝ち上がった。 次走、小倉2歳Sでどこまで戦えるかだろう・・。

ゲートが開いてすぐに一番前にいたのがパリスドール
レースの主導権をしっかりと握っていた。
内からリバーレッドキリシマウイングがダッシュ利かせて前に出て行こうとするが、手応え良く行けてるのはパリスドールだった。
3コーナーでは、最内にリバーレッドでその外へパリスドール、さらにその外へスズノブレイヴ、そして一番外がテイエムキバッドと広がっていた。
その後ろのグループにインタレスティングがいた。
さらに後ろは馬群がごった返している感じだった。

3コーナーを過ぎて4コーナーへ向うあたりでも、内のリバーレットは我慢して先頭。
その外では中のスズノブレイヴが脱落したが、パリスドールテイエムキバットは十分な手応え。
中でもパリスドールは持ったままであった。
前が3、4頭並んでいる後ろで、インタレスティングがなかなかにいい手応えで上がって、前が開くのを待っている感じだった。
そして4コーナーを廻って直線へと向うと、少し外目に進路を取ったパリスドールが素早く先頭に踊り出て、一歩抜け出してゴールを目指した。
その後ろをテイエムキバットが追いかけているが、4角で馬場の中から少し外へ出して進路を見つけたインタレスティングが交わして、前を追った。
大外から凄い脚で猛追してきている馬の勢いが良かった。

4角ではまだ中団ぐらいだったカシノピストンが、直線に入ってからの伸び脚がケタ違いに良く、前にいる馬をグイグイと交わして、ゴール寸前のパリスドールにまで迫る勢い。
その後ろから、やはり同じような勢いでテイエムハエゲナが上がって来ていたが、いかにもゴールが遠かった。

パリスドールは結果的にはクビ差の着差ではあったが、自分からレースを造っていっての勝ち。
前半3Fが34.1と、やはりこの多頭数では速くなるのも当然。
そこを凌いでの上がり36.2だから、一応完勝と言っていいだろう。
2着のカシノピストンは、メンバー中一番の脚35.4を使っての猛追。
もう少し前が乱れた競馬なら判らなかったかも知れないが、好走であった。
3着インテレスティングも味な競馬っぷりを見せたし、悪くない内容だ。
勝ち時計1.10.3が一般馬に混じってどうか。そこらが課題か・・。


日曜小倉1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.09.2


勝ち馬:シャイン(牡2、栗東・川村厩舎)

やや外の⑧枠2頭の出が良かったようだが、スッと前へ出たのはシャイン
そのまま行き脚がついて先頭に踊り出た。 内からレッドアンバーもダッシュがついて上がって行った。
マイネルアクアが、外から2番手に上がった。
その後ろに、ポールラッシュが外、内にウイントランザムと追走の態勢だ。

3コーナーを過ぎて、軽快に前を行くシャインが、いい手応えで後続を引き連れて先頭をキープした。
4コーナー手前で、2番手のマイネルアクアがちょっと外へもたれ気味となった。
その後ろへ上がってきていたポールラッシュが、それを気にしたのかちょっとフラれ気味となった。
3番手の内にレッドアンバー
しかし今日は各馬が外を廻っていなかった。
そんなに昨日ほどは内を開けない進路の取り方である。

直線に入ってもシャインの脚勢は衰えずに、ゴールへと向った。
2番手は、内のレッドアンバーと外のマイネルアクアの追い比べとなっているが、ここも2番手のマイネルアクアの脚色が良く、そのままキープでゴール。
3着にレッドアンバーで、その後ろから追走していたウイントランザムが4着に入った。
シャインが、結局他馬に影を踏ませずの逃げ切り。
前半3Fが33.8での先行、それでいて上がりも35.4では、他馬のつけいる隙がない完勝劇。
阪神で新馬戦、未勝利戦と2着続き、ひと息入れた今回だが、まったく危なげない競馬で初勝利をあげた。
ケイコで併せ馬をしたパリスドールが勝ち進み、遅れじとこちらも勝ち名乗りをあげた。


日曜小倉4R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.5


勝ち馬:タガノエリザベート(牝2、栗東・松田博厩舎)

9頭立ての新馬戦。やや大外のアキノフライがいいスタート。
そのまま主導権を主張して、内へと進路を取って行った。
2番手が、内メイショウタフ、外スーパーレディーが進むも、やや内が前に出た。
その後に後続グループが続く流れとなった。
3コーナー過ぎでは、先頭のアキノフライの外へ半馬身差でメイショウタフ
またその半馬身外へとスーパーレディーが並ぶ格好となり、その後ろへコウエイロブロイが控える並びであった。
3コーナーからコーナーの中間では、後続もだいぶ後ろに接近してきており、ケージドルバコが最内、それと並ぶようにオフェンシヴライン、その外にやっとタガノエリザベートが顔を出してきていた。

4コーナーのカーヴで、一番内のアキノフライはあまりいいコーナーリングとは言えなく沈んで行った。
2、3番手のメイショウタフスーパーレディーが先頭に踊り出た。
外のスーパーレディーの伸び脚が良く先頭に立ったと思った瞬間に、直線で外から追い上げてきていたタガノエリザベートが、アッと言う間に並びかけてゴール。
態勢的には内のスーパーレディーが優勢かと思ったが、スローでアップされた映像では、外タガノエリザベートが僅かに先んじているように見えた。
やはりハナ差で外タガノエリザベートの初陣勝ちであった。

前半3Fが34.5であるから、前がそんなに速い流れとは言えないもの。
3番手から抜けてスーパーレディーが押し切ったかと思われたが、猛追したタガノエリザベスの脚が凄かった。
前半はダッシュがつかなかったのか後方に置かれていたが、3コーナー過ぎから追い上げ態勢に入り、直線も馬場の外目を34.2の強烈な脚を使っての勝利となった。