平林雅芳の2歳戦回顧(10/3.4)

トピックス

土曜阪神1R
2歳未勝利
芝1200m
勝ちタイム1.09.4


勝ち馬:アドマイヤサーフ(牝2、栗東・須貝厩舎)

圧倒的1番人気のアドマイヤサーフ の独り舞台。
好発、それもジャストタイミングのゲート。
出た瞬間に1馬身は抜けている、そんなロケットスタートで、早々に勝負の結末を決めたシーンだった。

ゲートを凄いタイミングで出て行ったアドマイヤサーフ
結局ゲートで並んでいる時が、一番馬体が接近した瞬間だった。
2番手を進むケイエスケイトだったが、前を捕まえにいくどころか、3コーナーでは自身が外へ逃げ気味となった。その時点で、『勝負あった』である。
結局ひとり旅のアドマイヤサーフ
4コーナー手前でケイエスケイトが1馬身外まで来ていたが、余裕の手応えで直線に入り、残り1ハロン手前で、鞍上の岩田Jは馬場内のオーロラビジョンをちらっと見て、後続が来てないのを確認した感じ。
少し手綱をしゃくった程度で、ステッキは一発も使わずの楽勝劇となった。
2着テイエムファイヤーに5馬身差であった。
2着テイエムファイヤーは、内ピッタリを道中追走して、直線で外に出して前を行くマッシヴジェネラルを捕らえた。


土曜阪神2R
2歳未勝利
芝1800m
勝ちタイム1.47.9


勝ち馬:タニノエポレット(牡2、栗東・村山厩舎)

これで今年の100勝目となった武豊J。10番人気馬で達成はなかなかないもの。
大きなフットワークのタニノエポレットはあのリルダヴァル快勝の新馬戦の同期生。
今年のベストレースなのかもと思うのは私だけか・・。

前半1000メートル通過が59.7だから、そんなに遅くない流れとなった2歳戦。
中団の外目を、じっとしていたタニノエポレットが直線入り口でじわっと上がってきていて、前々でレースを進めていた人気のベストクルーズとシェーンヴァルトの弟グリューネワルトが凌ぎを削っている横を、大きなスライドで駆け抜けた。
着差はないが、内容は悪くないもの。
ステッキも交わすまでに、1、2発入れた程度で後は手綱を押してだけの勝利。まだまだ伸びそうな馬だろう。

出が悪かった⑧枠の2頭だったが、凄い脚を見せたのが大外デイズオブメモリー
前の3頭からは離された4着だったが、『おやっ』と思わせる脚を使っていたのが印象的であった・・。
武豊Jが乗って単勝で3500円もの配当。 武豊Jの単勝を買い続けている人にはちょっと美味しい還元だったかも。
これで今年も100勝達成。後は、目指すのは頂点。
厳しい道のりだが頑張りまっせ!


土曜阪神4R
2歳新馬
芝1800m
勝ちタイム1.49.9


勝ち馬:ブラックゼット(牡2、栗東・池添厩舎)

上位人気馬が500キロを越す巨漢馬ばかり。
ケイコ時計は出ているが、芝では何とも判らない感じを受けたパドック風景。
勝ったのはマンハッタンカフェ産駒のブラックゼットが、メンバー中一番重い体重524キロのティルスとの追い合いを制してデビュー勝ちとなった。

最後の3ハロンが11.6~11.5~11.6と、決め脚要求の新馬戦となった。
逃げたシゲルタダカツの1馬身後ろの2番手で進めていたティルス
4コーナー入り口で並びかけ、直線も楽な手応えで入ってきた。
その後ろを進んでいたブラックゼットが並びかけてきたのが、残り1ハロン棒のあたり。
そこから2頭のマッチレースとなった。
内で左ステッキで馬を叱咤激励する岩田J ティルス
外は手綱をしゃくるだけの池添J ブラックゼット
やや外が優勢でのゴールとなって、着差はクビ。
ブラックゼットが出ていた。
3着には、後方の内目から直線で外へ出して伸びてきたメイショウカンパクが、先に前に出た一番人気のダイヤモンドムーンをハナ差交わしてのゴールとなった。
4番人気のタツオーカンは、絶好の3番手の内を進めていたが、直線伸びきれなかった。

大型馬ばかりの新馬戦であり、初戦だけでは判断できない。
またケイコでは動いていても、それはダートやウッドチップでの話。
芝に上がってみないと、何とも言えないのは事実。
今日の一戦だけでは結論は出せないのは当然であろう・・。


土曜阪神8R
ききょうS
芝1400m
勝ちタイム1.22.4


勝ち馬:ダッシャーゴーゴー(牡2、栗東・安田隆厩舎)

小倉2歳S2着のダッシャーゴーゴーが、前々の4番手外目に位置していたが、直線では早めの抜け出しで快勝。1番人気に応えた。
2着は、北海道で新馬勝ちのニシノモレッタが、最内から伸びて確保した。

スタートは大外枠8枠の2頭があまり良くなかった。
一番いいスタートはニシノモレッタ
スッと出て、内へとジワッと入って行った。
その外からダッシュいいのがメイショウデイム
結局、メイショウデイムが先頭でペースを造っていった。
その外へコスモセンサー、その内目がニシノモレッタ
直後の内が、地方馬のタガノパンデミックで、その外目にダッシャーゴーゴー
そしてその外にパリスドール、さらに外にタガノエリザベートが、やや掛かり気味で上がってきている位置どりだ。

3コーナーを廻るあたりでは、後方ではサクラエクスプローの鞍上岩田Jが、右手綱をかなり絞っていた。
どうやら外へ逃げ気味な様子だ。
3コーナーを廻るあたりでは、外のタガノエリザベートが頭を左右に振ったりしていた。
かなりペースが遅いのだろう。
このクラスとしては遅い流れで、前半3ハロン通過が34.4であった。
4コーナーへ向うまでにも、外でジワッと乗られているタガノエリザベートは、頭を何度も振っているのが見られた。
4コーナー手前では、馬の中を進めていたダッシャーゴーゴーの行きっぷりが良すぎて、前の馬に乗っかかりそうなぐらいの勢いだった。
その前のニシノモレッタも、手応え抜群だ。
後方ではトーコーブロンコもじっとして、直線勝負にかけて待機していた。

4コーナーのカーブを先頭でメイショウデイムが廻った。
ダッシャーゴーゴーが、2番手コスモセンサーパリスドールの間に馬体を入れて抜け出しにかかった。

先に抜け出したダッシャーゴーゴーを追って、最内からメイショウデイムの外を抜けて上がっていったのがニシノモレッタ
1馬身ぐらい後を追いかけたが、ゴールではさらに離されてしまった。
前々で競馬して粘るコスモセンサーを交わして、3着に鋭い脚をつかってラブグランデーが追い込んで入った。
タガノエリザベートが5着。
道中かなりイヤイヤをしていたし、4コーナー手前では他馬と接触するような場面もあっただけに悪くない着順だろう。
逆にトーコーブロンコは、4コーナーではそのタガノエリザベートの外まで上がってきて追い出されたが、サッパリの伸び。
ちょっと、コーナーリングも何かスムーズな感じがなかった。
ここらはまだまだ若い2歳馬だけに、何が災いしているのか判らないといった感じか。
小倉2歳S2着のダッシャーゴーゴーが、ここでは貫禄が違った感じであった・・。


日曜阪神1R
2歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.56.2


勝ち馬:エイシンナナツボシ(牡2、栗東・坂口則厩舎)

この時期の2歳ダートの1800戦。
まだまだ自分自身を上手に表現出来てない時での戦いだけに、不安定な内容になってしまう。
逆に自分を最大限に発表できるといい結果が出る、そんな結果であった。

前走この距離で2、3着のウイントランザムメイショウエバモアだが、流れも違って今日はまったく違う結果となってしまった。

やはり中館Jが先手を主張。ペプチドルパンが出て行った。
その2番手を、初ダートのエイシンナナツボシががっちりとキープ。
前半1000メートルは1.04.2と、やはりゆったりな流れだ。
同じように初ダートのヴォイスメールは、1コーナーで頭をあげてしまって、流れにも乗れずじまい。
ウイントランザムは、今日はあまりダッシュもなく、後ろ目の内の位置。
メイショウエバモアは好位の内目と悪くない位置だが、段々とポジションも悪くなっていった。
最内枠を引いたサンライズクォリアは、ゆったり目のスタートで後方から。
ジワッとした位置で、3コーナー過ぎからじわっと上がっていった。

道中2番手を楽な手応えでついて廻っただけのエイシンナナツボシが、いい手応えで直線に入った。
4コーナー手前で外から追い上げてきたサンライズクォリアとのマッチレースとなった。
直線半ばからは、この2頭の追い合い。
一旦は外のサンライズクォリアが僅かに出たようだったが、ゴール前では逆に内のエイシンナナツボシがもう一度伸びてハナ差の勝利となった。
3着に7馬身。
後方から、外へ出して直線追い上げてきたナンヨースラッガーが突っ込んでいた。
クロフネ産駒のエイシンナナツボシが、ダートでさっそくの変わり身。
しかしサンライズクォリアも、もう安定した取り口で勝機は直ぐにでも訪れてきそうだ・・。


日曜阪神2R
2歳未勝利
芝1400m
勝ちタイム1.23.0


勝ち馬:ミヤジシェンロン(牡2、栗東・川村厩舎)

夏の阪神新馬戦でツルマルジュピターの2着したミヤジシェンロンが、小倉での前走は負けたが、今回はさっそく巻き返しての勝ち名乗りで、順当に次へと駒を進めた・・・。

今日もダッシュがいいのはトーワテレサ
初戦同様に、出た瞬間に前にいるといった感じ。
2戦目の今日は、そのまま先手を取って流れを自ら造っていった。
前半3Fが35.4で1000通過が59.7だから、この馬場、この距離だから速くはない。
いい感じで直線まで来たが、そこからが今ひとつ粘りきれてない。
2番手を進んだオリオンザカフェが、むしろ粘って4着。
勝ち負けしたのは、先行する2頭の後ろでレースを進めたミヤジシェンロンカルロスバローズ
先に出たミヤジシェンロンを追いかけたカルロスバローズが半馬身及ばずの2着だった。

3着にはクレバーサンデー
好位の外目にいたが、3コーナーあたりではちょっと外へ逃げ気味な感じで、手前も替えていないような走りとなっていた。
それでいての直線の伸びだから、もっとやれそう。

2、3着馬は、すぐにでも未勝利戦を勝ち上がっていくだろうと思える内容だった。
流れもゆったりしたもので、最初が速かったが道中はゆったり。
最後の2Fに決め脚が要求されるレース内容となっていたが、ここも道中は内々のコース利が大きく影響される結果となった。
勝ち時計も平凡だが、流れがゆったりだからこんなもの。
きっちりと力を出し切れた点を評価していい内容だった。


日曜阪神3R
2歳新馬
芝1200m
勝ちタイム1.09.8


勝ち馬:アーリーデイズ(牡2、栗東・中竹厩舎)

パドックでの周回からいい雰囲気のアーリーデイズ
馬体もなかなかいい感じだった。
トレーニングセールで時計を出している馬だなの印象どおりの結果だった。

圧倒的人気のダノンカスガだが、ゲートの出があんまり良くなかった。
好発馬はピエナスカイ
最初はジワッとだったが、それからどんどんと出て行った。
2番手にサダムキャラメル、3番手にアーリーデイズが続いた。
そこからまだ離れてダノンカスガであった。

3コーナーを過ぎて前の3頭はポツン、ポツンといった隊列。
先頭のピエナスカイは、ちょっと2番手を離す逃げとなった。
でも前半3Fが34.9だからマイペース。
1000通過も58.3と、まずまずのペースで最終コーナーを廻った。
ダノンカスガはと観ると、3コーナーでは外へ逃げ気味な感じ。
4コーナーでもフワフワした走りだった。

直線に入って、粘るピエナスカイをあっさりと交わしたのがアーリーデイズ
最後まで脚色も衰えず、しっかりした脚どりでゴールを駆け抜けた。
時計が1.09.8。流れからもこんなものだろう。
結果的に前の3頭が入れ替わったといった先行馬ペース。
ダノンカスガは、前へ進む気持ちより横への動きが気になる初戦であった。

タイムは1.09.8の平均ペース。
前半34.9で行って上がりも34.9。勝ち馬が34.3の脚を使った。
ダノンカスガが3番目の34.5の脚色。
一番いい脚を使ったのは、5着サクシード
34.1の強烈な脚だったが、乾いた砂で新馬戦でもあり、前半がゆったりしていたなかで脚を使っていた。
今日はゲートの出が今ひとつだっただけに、次走スムーズなら楽しみだ。
アーリーデイズは、馬体はいいだけにこの次の戦いが注目されるところだ・・・・。