マイが聞く!ニシノブルームーン

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高橋摩衣のインタビュートピックス「マイが聞く!」。

府中牝馬ステークス(G3)に出走予定のニシノブルームーンを管理する鈴木伸尋調教師にお聞きしました。


高:先生よろしくお願いします。今日(水曜日)の追い切りは坂路で行われましたが、見た感じいかがでしたか?

鈴:はい、凄く良い動きを見せてくれていました。

高:今年の充実振りは凄いですね。

鈴:そうですね。以前は体に弱いところがあって、なかなか順調に行かない事もありましたけどね。500万クラスを勝つのに少し手間取って、中京へ馬を持って行ったりして。

高:(成績表を確認しながら)確かに500万を勝つのに苦労されていますね。

鈴:「なんでこの馬が500万を勝てないのかな?」って不思議に思っていたくらいでした。稽古の動きも良かったですからね。

高:それが今年になって快進撃を続けて。

鈴:やっぱり、一回思い切って休ませたのが良かったのかな、と思います。それで大分馬がしっかりとしてきましたから。4歳の、競走馬として脂の乗る良い時期に長期休養させるのはかなり迷いましたけどね。結果的に良い形になって良かったです。

高:本当ですね。その休養以外にも何か「これが良かったのかな」と思えるような要因はありますか?

鈴:そうですね、調整方法を変えた事も良かったんじゃないかな、と思います。今思うと、500万を勝ち切れなかった頃は調教がキツかったのかもしれません。レースの前からカッカしてしまって上手く力を発揮出来ない事もありましたから。

高:調教でテンションが上がってしまって。キツめだった調教を軽めに変えられたんですか?

鈴:そうです。調教を軽くして、良い具合の落ち着きも出てきましたね。それがレースに行って良い方向に出ているんでしょう。

高:調教過程を軽くするって、結構勇気がいりませんか?

鈴:いりますよ。強い追い切りをしないと人間の方は不安になりますからね。でも人間にとってどうかというよりも、優先しなければいけないのは馬にとってどうか、という事ですから。調整方法を変えてこれだけ結果が出たというのは、この子にとっては軽めの調整の方が合っているんでしょう。

高:3月に500万を勝って、そこから3連勝ですもんね。

鈴:この馬はクラスの壁が無いんですよね。昇級してもいきなり勝ち負けですから。また3連勝もクビ差、ハナ差、クビ差でね。

高:勝負強いですね。

鈴:ねえ。必要以上には走らなくてね(笑)。

高:ハナ差でも勝ちは勝ちですもんね(笑)。東京コースでは勝ち鞍もありますし、距離も問題ないですよね?

鈴:はい。輸送が短い時間で済みますし、馬の気性を考えるとプラス材料ですよ。

高:追い切りの動きも良かった、という事で楽しみです。

鈴:この秋は「この馬でエリザベス女王杯を!」と思っていますからね。もう、府中牝馬ステークスが終わったら、早めに栗東入りする予定もありますから。まずは今週、希望の持てる内容を見せて欲しいなと思っています。ぜひ応援してください。

高:はい!応援させていただきます。先生、お忙しいところありがとうございました。

鈴:ありがとうございました。


ニシノブルームーン
(牝5、美浦・鈴木伸厩舎)
父:タニノギムレット
母:カプリッチョーサ
母父:Alzao
通算成績:12戦5勝