ラボが聞く!戸崎圭太騎手 ~天皇賞&JBCインタビュー~

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過去に競馬ラボ「オリジナルインタビュー」にも2度出演。地方競馬・大井競馬所属、現在、地方競馬全国リーディングNo.1の戸崎圭太騎手に、南関東の有力馬、今週末の天皇賞、来週3日に行われる交流JpnⅠ・JBC競走について、お話を伺ってきました。

-:まず、南関東で今後の活躍も期待ができる(注1)マグニフィカ(牡2、船橋・川島正厩舎)について、お伺いしたいのですが、これまでのレース振りはどうでしたか?

戸:最初に跨った時から、力はある馬だなぁという感じはしていましたね。まだ、精神的に幼い面があるところを感じていたので、その辺が成長してくれば、と感じでいたんですけれども、精神面も成長してきましたし、力もついてきたので、いい感触はありますね。

-:今後の秋も楽しみですね?

戸:そうですね。これからの2歳戦だけでなく、来年のクラシック路線でも名を連ねるんじゃないかと思います。

-:今まで乗った2歳馬と比較するのは難しいかもしれませんが、いかがですか?

戸:その馬のタイプもあるので、比較はし難いですけれども、成長している手応えはあるので、これから先も本当に楽しみですよ。

-:血統的にみると(父:ゼンノロブロイ)、ダート走っているのが不思議な気もするのですが、芝向きだったりとかは・・・?

戸:う~ん、まぁ、あんまりは気にならないですね(笑)。

-:12月の全日本2歳優駿(交流JpnⅠ)も楽しみですね。

戸:そうですね。楽しみにしています。

-:そして、先週25日は、東京競馬場で騎乗されましたが、いかがでしたか?

戸:ちょうど、京都の方で菊花賞があったので、上位の乗り役さんも向こうにいっていたので、いい馬も沢山乗せて貰って、気合入れていきました。
結果、2着3回で一つ勝たせて貰ったんですけれども・・・。もうちょっと結果を残したかったなあとは思いました。

-:確かにいつもより、質量共に騎乗馬が揃っていたなぁという感じは私もしました。

戸:本当にそう思いますねぇ。

-:芝のレースですと、(注2)ケイアイドウソジンなどは、「通った場所が良くなかった」というようなコメントもレース後におっしゃっていたようですが・・・?

戸:はっきりとした原因はわからないですけれども、やっぱり馬場が原因かな・・・と思いますね。状態は凄く良かったですし。

-:コースの内側が良くないんですか?

戸:そうですねぇ。内側はだいぶ荒れていましたね。やっぱり、雨も前半降っていて、湿っていたせいもあったのかなという気はしていますけど。

-:エイブルインレース(牝3、大井・栗田裕厩舎)(注3)もそうですか?

戸:そうですねぇ。枠順も内になったので、揉まれ弱いところもある気がしていましたし、スタートもよかったので、あそこから下げるのもなぁと、スタートからハナに立っていったんですけれども、わからない感じで・・・。芝のレースが全然結果を出せなかったので、残念ですし、悔しかったですね。

-:しかし、新馬戦は人気薄で2着でしたね?血統もいい馬で。

戸:そうですね。あれは、先生も期待していて。いい馬でしたね。

-:そして、今週は天皇賞にエイシンデピュティ騎乗されるようですが?

戸:やっぱり、宝塚勝ってるGⅠ馬ですからね。凄く楽しみです。

-:メンバーを見渡して、戦法などイメージはありますか?

戸:先生の指示とかもあるので、なんとも言えないですけれども、勝った時がハナを切っているので、どうゆう形になるかはわかりませんが、思い切った騎乗はしたいなと思っています。メンバーも有名な馬ばかりなので、一緒に乗せて貰えるのが本当にうれしいですね。

-:エイシンデピュティについての印象はどうお持ちですか?

戸:タフな馬だなという気はしていますね。力はあると思うので。勝った時(宝塚記念)も雨馬場だったので、雨でも降ってくれれば、チャンスも広がるかなという気はしています。

-:この日は地方馬でも来られると思うのですが?

戸:浦和の馬(注4)ですね。あの馬も一回芝を使ってみたいなと思っていたので、やっぱりこっちの馬で結果を残したいのは、一番願っていることなので。やっぱり、地方から行って、芝で勝ったら、凄く喜びがあるんじゃないかなという気がしていますし。

-:たまに人気薄で勝っちゃったりする馬もいますよね?

戸:そうですね。ただ、僕はいまのところは経験がないので。

-:戸崎騎手自身の思い出の天皇賞や、この天皇賞馬に乗ってみたいとかありますか?

戸:やっぱり、松永さんが勝ったヘヴンリーロマンスは印象的でしたねぇ。(注5)

-:意外なところがでてきましたね(笑)。

戸:ちょっと違ったところで、スタンドの前でお辞儀をしたシーンがかっこいいなぁって。

-:確かに、今となっては自然でしたけれども、色々な意味で意外性があったレースでしたよね。天皇賞の2日後には、JBCで騎乗されると思いますが、フリオーソの回避は何かアクシデントでもあったのですか?

戸:すみません。詳しくは聞いていないので、わからないです。

-:フジノウェーブに関しては?

戸:そうですね。乗せてもらうことが決まってから、攻め馬は何度か跨らせて貰っているんですけれども、やっぱり、凄くいい感触のある馬ですね。

-:今回は千四になりますが、これまでの実績では千二の方が結果が出ていますが、その点に関してはどうですか?

戸:スタッフの話では「コースを一周回るよりは、コーナーが2つのレースの方がいい」って、話していたんですけれども、跨った感じでは、そうゆう印象は受けず、いいイメージはできてきていますね。

-:では、一発狙いたいところですね。

戸:そうですね。JBCも一昨年に勝っていますし、力は持っていると思うので、チャンスはあると思いますね。

-:本当は2頭だったら何よりでしたが、楽しみですね。例えば、JBCでも記憶に残るレースなどはありますか?

戸:JBC・・・。フリオーソでも乗せて貰っているので・・・。でも、勝っていないので、あんまりイメージ湧かないかなぁ(笑)。

-:(笑)。勝ったら、やっぱりそれが一番ですよね。

戸:勝ちたいレースの一つでもありますけれどもね。

-:来年は船橋で開催されますからね。今後も、南関東・天皇賞・JBCと続くかと思いますが、楽しみにしております。今後もよろしくお願い致します!本日はありがとうございました。

戸:また、よろしくお願い致します。ありがとうございました!

(取材:10月27日大井競馬場)


(注1)社台ファームで生産。スクリーンヒーローなど幾多の名馬を抱えてきた吉田照哉氏が所有の期待馬。地方競馬の名伯楽・船橋の川島正行調教師が管理している。6月のデビューから(10/27時点で)4戦4勝。
(注2)25日、東京11R・テレビ静岡賞(1600万下、芝1,800m)で1番人気に支持されたものの、6着に終わった。
(注3)こちらも社台ファームで生産。吉田照哉氏所有。大井の栗田裕厩舎で、今年のクイーンC(GⅢ)でも3着に好走などの実績馬。東京9R・神奈川新聞杯(1000万下、芝1,600m)で7着。
(注4)11月1日東京8R・くるみ賞でフルサト(牝2、浦和・小久智厩舎)に騎乗予定
(注5)05年の天皇賞を14番人気ながら、ゼンノロブロイらを下し優勝。戦後初の天覧競馬の中、勝利騎手の松永幹夫騎手(現・調教師)は、ウイニングランのあと、馬上で敬礼。そのシーンが多くの競馬ファンの感動を呼んだ。


戸崎圭太
1980年栃木県生まれ。
1998年に大井・香取和孝厩舎からデビュー。
勝負服のデザインは「青、胴赤星散らし」
初騎乗・初勝利
1998年4月12日第3競走 ミヤサンヤシマ号
NAR通算成績は1240勝
JRA通算成績は21勝(09/10/27現在)

■主な重賞勝利
・08年帝王賞(フリオーソ号)
・09年羽田盃(ナイキハイグレード号)
・09年桜花賞(ネフェルメモリー号)
・09年東京プリンセス賞(ネフェルメモリー号)
・08年東京ダービー(ドリームスカイ号)
・07年東京ダービー(アンパサンド号)

なお、戸崎圭太騎手が所属する大井競馬は、11月2日(月)から7日(土)までが今年最後のナイター開催(トゥインクル)!
11月7日には、TW(トゥインクル)お客様感謝デーと題して、様々なイベントが予定されております!

詳しくはTOKYO CITY KEIBA公式サイト

でご確認ください!