【マイルCS】ワールドエース変わり身期待大「マイルはベスト」

19日、マイルCS(G1)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。ワールドエース(牡5、栗東・池江寿厩舎)は初コンビを組むP.ブドー騎手を背に、2歳未勝利馬の僚馬を目標に置く形で坂路での併せ馬。4F52.1-38.4-24.8-12.4秒をマークし、併走馬に楽々と先着すると、及第点の時計をマークしただけでなく、開門直後の馬場とはいえ、その軽やかな動きに良好なコンディションを感じさせた。

2週連続で追い切りに跨ったフランスのホープは「先週に跨った感じで具合は良いと思ったけど、今朝も良かったね。高いレベルで安定しているよ。理想的な調整ができていますね」と状態面に太鼓判。鞍上もそのフットワークをじっくりと噛みしめるように追い切りに跨ったが、前走大敗の不安の色はどこへやら、といった様子。むしろ人馬初G1制覇へ向けて、胸を躍らせているようだった。

前走の毎日王冠は不可解な凡走でまさかの13着。しかし、京都コースに変わるとなれば話は違うだろう。春に行われた同条件のマイラーズCでは積極策に出てレコードV(1分31秒4)。距離、高速馬場、そして、淀の坂はすでに攻略済みだ。「スピードがあって、力強い走りをする。マイルはベストだと思います」とコース適性を見込んでいる。

今年の古馬G1戦線を大きく賑わす5歳世代。その中でも早くから注目を浴びていたワールドエースだが、怪我にも泣き、いまだにG1のタイトルは手にしていない。しかし、キレ味抜群の末脚は十分に能力の高さを示している。舞台も整った今、世代を先導してきた不屈の大器として、是が非でもG1奪取を達成したいところだ。

ワールドエース

ブドー騎手が騎乗した1週前追い切りの様子


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