もちの木賞など/平林雅芳の2歳戦(11/24)

トピックス

土曜京都1R
2歳未勝利・牝
ダ1400m
勝ちタイム1.26.1

勝ち馬:ディガジェ
(牡2、栗東・浅見厩舎)

前走がハナ差負けの惜敗だったディガジェ。
今日も勝ったけれども、着差がまたもやハナ差の際どいもの。
鞍上の武豊Jが苦笑しながら上がってきて、『どうにも止まるね』の言葉。
終い甘いのが現時点での悩みだろう。
でも距離を短くすればと希望は捨てない。
何よりもオーナー吉田正志氏の記念すべき初勝利だったのだから・・。

やはり速い。
今日もゲートが開いたら先頭に経っていて、最初の芝の部分からダートに入ってもスピードは衰えず。
前走時35.2の速いペースで負けたが、今日はもっと速い前半で34.9で行った。
前半は後ろ目だったが、内ラチ沿いを上がってきて、4コーナーでは3番手に位置していたシゲルタダカツの手応えがやけにいいのが気になった。

ディガジェは直線で独走かと思いきや、ジワジワ詰めて来たのはやはりシゲルタダカツ。
何とかディガジェが我慢したと思ってはいたが、着差はハナ差のギリギリ逃げ切り劇であった。
3着には、馬込みから離れた位置をポツンと追走していたランドタカラが、直線で外へ出してから良く伸びた。
最後に内にもたれた分がちょっと惜しまれた。


土曜京都2R
2歳未勝利
芝1400m
勝ちタイム1.21.8

勝ち馬:プリムール
(牝2、栗東・荒川厩舎)

今日はスタートが決まったプリムール。
好位置の3番手から先に抜け出したクレバーサンデーを、ゴール前であっさりと抜き去って初勝利を挙げた。

先にダッシュ良く出て行ったのはクレバーサンデー。
近走スタートが今ひとつだったが、今日はうまく出れた。
しかしその動きを外から封じるように叩いて出て行ったのが、テイエムハクリュウ。今日もブリンカーを着用で、何が何でも先手の気迫だ。
それを先にやる感じでクレバーサンデー。
そしてその2頭を観る形でプリムールが続いた。
そのプリムールを前において、1番人気のバンダムクラウスがいで、ペンネアラビアータも直ぐそばにいた。
やはり前半3Fを34.4と少し速い流れとなった。
3コーナーからは、また内枠の分でクレバーサンデーが前に出る形。
2番手テイエムハクリュウの手応えが、段々と怪しくなっても来た。

直線に向いてクレバーサンデーがいいタイミングで後ろを離した。
外からプリオール。
一瞬だけ離れた感じはあったが、すぐに差を詰めて前を追った。
バンダムクラウスは内ラチ沿いでもがいていた。
替わってタムロスカイがいい脚で追い上げてきた。
前の決着は、追うプリムールがクレバーサンデーを捕らえてのゴール。
2着は、クレバーサンデーが何とかタムロスカイの猛追を凌いでこらえた。
テイエムハクリュウ以外の先行馬が全部前残りの決着。
1000メートル通過57.8と速いが、馬場がいいから内々で前の馬が有利なようだ。


土曜京都3R
2歳未勝利
芝2000m
勝ちタイム2.04.0

勝ち馬:マストハブ
(牡2、栗東・笹田厩舎)

今までの自分自身の中でも最高の配当を提供しましたと語るのは、マストバブの四位Jだ。
14番人気で17000円を超える単勝払い戻しであった。
1番人気ジャポニズムをゴール前でグイっと交わしての鮮やかな勝利であった。

逃げたニシノメルモが造った流れは、1000メートルが1.03.2で、1200メートル通過が、何と1.16.2の遅いもの。
2番手に、圧倒的人気のジャポニズムがいて、直ぐ後ろにこれまた人気のバンコジーロが続く位置取り。
自然に流れが遅くなるのも当然か。
そこを向う正面過ぎたあたりから早めに動いたマストハブが、4番手まで上がり坂を下ってきた。
4コーナーは、ほぼ4頭が横一列に並ぶ位置。
直線1Fでは、前に行っている馬がやはり楽なのだろう、ジャポニズムとニシノメルモが一歩抜け出た。
一旦1、2馬身差が開いたマストハブだが、バンコジーロと並びながら、鞍上四位Jの左ステッキが続けて動いた。
先に抜けたジャポニズムだったが、外からマストハブに差し切られてしまった。
3着は大接戦で、後続がドドッと詰め寄ったゴール前だが、大外から凄い脚でハードダダンダン。
さらにその外から、パントクラトールも目立つ脚で来ていた。
この距離、このクラスは、いつでも直ぐに荒れ模様となりうる混戦ゲームである。
前にいる馬がビッシリと固まっているだけに、内目や馬ごみの中にいる馬は動きたくても動けず。
逆に外からの攻勢の方が戦いやすい結果となっていた。
ここらも多頭数競馬の実にこわい部分でもあろうか。
いつでも荒れる準備は出来てますといった感じだ・・。


土曜京都5R
2歳新馬
ダ1400m
勝ちタイム1.26.4

勝ち馬:ローレルレヴァータ
(セン2、栗東・加用厩舎)

先行争いの外、3番手を並んで進んでいたローレルレヴァータが、追い上げてきた1番人気のピサライコネンを凌いでの勝利。
減量騎手起用が、ゴール前の粘りに功を奏した勝利だったか。

トップアテンションにプリティスターが先行。
その外目にローレルレヴァータが並んだ。
直後にビジュアルショック、内にピサライコネンと続く先行集団。
前半3Fこそ35.8と、新馬戦のこの距離にしては少し速いかなといったペース。
4コーナー手前で、外からセイウンホルスが顔を出すぐらいで、流れに変動はなし。
1000メートル通過1.01.4と、まずまずのペースとなった。
直線に入って、2番手のプリティスター前に出たが、すかさず外からローレルレヴァータがステッキを使って追い出すと、粘るプリティスターを抜き差って行った。
何とか粘ろうとするプリティスターを交わして並んで、クビ差交わしたのがピサライコネンだった。
そこから少し離れたところに、1番人気のセイウンホルスが、ジワジワした伸びで4着。
最後、グランブリーズがいい脚を使って伸びてきてはいたが、大方は前々の決着。
3番手からスムーズな競馬で伸びたローレルレヴァータ。
兄弟馬に活躍馬が多く見られるこのローレルレヴァータ。
危なげない勝利で上へと駒を進めた。


土曜京都6R
2歳新馬・牝
芝1600m
勝ちタイム1.35.7

勝ち馬:マシュケナーダ
(牝2、栗東・安田隆厩舎)

馬ごみの真っ只中。
7、8番手からレースを進めていたマシュケナーダが、4コーナーで外へ出してからの伸び鋭く、デビュー戦を勝利で飾った。

逃げたのはレディアルパローザ。
ムーンライトペスカにエリモレインボーと、後続からもプレッシャーをかけられての先行だったが、上手く流れを1000メートル59.8と平均ペースに持ち込んだ。
しかし、先行馬の直後で脚を貯めていたマシュケナーダ、坂の下りからその外目に上がって来ていたラフェクールの伸びが良く、直線残り1ハロンからはこの2頭の猛烈な叩き合いとなった。
クビ差マシュケナーダが先んじたものだが、なかなか見ごたえのある追い合いであった。
逃げたレディアルパローザが少し離されながらも3着に粘り、前に行っていた馬では4番手を進めたアンフィルージュも5着と粘った。
4コーナーで勝ち馬と2着馬の外に並んでいたドリームレディが、直線で大外から伸びかけてはいたが、最後は内にもたれたか伸びあぐねていた。

混戦の牝馬限定戦。
勝ち時計も1.35.7。フィニッシュの切れも、最後1ハロンだけが11.6といった内容。
確かに、前2頭の追い合いだけはなかなか迫力あるものだったが、全体に平凡な内容な感じだった。
まだ今日の段階ではどうこうは言えない感じだ・・。


土曜京都7R
2歳500万下
芝1400m
勝ちタイム1.21.7

勝ち馬:メイショウデイム
(牝2、栗東・佐山厩舎)

スズカベラミーの待ちに待った2戦目で、注目の1勝クラス戦。
しかし結果は思いもしない敗北。
火曜朝に聞くと、どうやらソエが出てしまった様子。
阪神ジュベナイルFは夢となってしまい、やり直しとの事だ。

やはり出て行ったのはエーシンダックマン。
でもそんなにガムシャラではないが、やはり速いのは速い。
2番手にフェブスカイ。
その後ろに、内にドリームバレンチノ、外にダノンカスガと並び、スズカベラミーはその後ろで今日は好位で抑えるレースとなっていた。
内のダノンカスガがかなり行きたがっている感じで、鞍上のルメールJがかなり手綱を締めている感じだった。
3コーナーを下ってきたが、スズカベラミーが少し外へ行くかのような仕草を見せ、ちょっと鞍上が下げ気味となった。
4コーナーを廻るあたりでは、スズカベラミーは内へ外へとふらつく感じさえも見せていた。
その開いたスペースから、スッと右後ろにいたメイショウデイムが、内から外に出て前を追った。
残り1ハロンまで粘っていたエイシンダックマンだったが、フェブスカイとダノンカスガが追い抜いて行った。
しかしその後ろから来たメイショウデイムの伸びが一番良かった。

ゴール寸前には、メイショウデイムが半馬身ほど前に出てゴール。
先に抜け出したダノンカスガが惜しくも2着。
3着には、フェブスカイが粘るエーシンダックマンを交わし入線。
エーシンダックマンは、最後にドリームバレンチノにも抜かれて5着となっていた。
馬群から離れたかなり後ろに、スズカベラミーが最後に入った。

メイショウデイムは、前走のかえで賞で控えるレースを試みてある程度の伸びを見せていたもの。
早くも脚質転換2戦目で勝利を掴んだように、学習能力がある。
牝馬で今現在の毛艶がパッとしない見栄えではあるが、内容は決して悪くないもの。
この後には、阪神ジュベナイルFに駒を進めて行くものだろう・・



日曜京都1R
2歳未勝利・牝
ダ1200m
勝ちタイム1.12.9

勝ち馬:ヴェリタスローズ
(牝2、栗東・佐藤正厩舎)

デビュー戦で1000メートルを59.2で逃げたマストバイアイテムが行くと思えたのだが、先手を主張したのはダート戦に矛先を替えてきたサウンドバリアー。
マストが2番手。
そして3番手を、外目で前を見据えるヴェリタスローズといった先行馬の位置取り。
前半3Fでは35.1のゆったりした流れ。
1000メートル通過も59.9だから、まずまず前残りの流れとなった。

最後の1Fが13.0もかかった事もあろうが、逃げたサウンドバリアーを何なく捕らえたヴェリタスローズ。4馬身差の完勝であった。
マストバイアイテムが、2番手から、結局前を行くサウンドを交わせずに3着。
ハートフルボディがジワジワと伸びて4着といった決着だった。

ヴェリタスローズは今日がダート2回目。
最初のダート戦の時は、勝ったと思った瞬間に勝ち馬トシギャングスターにウソのような脚を使われたもの。
前走芝で3着だったが、ダートは確実に走りそうだ。
マストバイアイテムは、やはりスピードを生かす戦法の方が良さそうだ。


日曜京都2R
2歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.54.3

勝ち馬:ブルーライトニング
(牡2、栗東・松田博厩舎)

3コーナーから4コーナーにかけて、内ラチから離れない格好のブルーライトニング。
何とか最後のカーヴを2番手で前が開いている処を抜けての勝利。
上がり1Fが13.5と、終いかかった流れも味方した。

デビュー戦でゲートがいまひとつだったシルクターンベリーが、今日はいいスタート。
先手かと思ったら、外からテーオーガンダムがどんどんと前を行った。
2コーナーを廻って先頭テーオーガンダム、内がシルクターンベリーだったが、向う正面に入ると、外へ出したシルクターンベリーが先頭を主張して、けっこう速い流れとなった。
5番手を進んだブルーライトニングだったが、3コーナーから4コーナーにかけて好位を進んでいた馬がバテて下がっていく中を、内ラチ沿いからどんどんと上がっていった。
4コーナーを廻る時には、前にはシルクターンベリーだけがいる形。
直線入り口で外へ出して前を追い、ジリジリとシルクターンベリーを追い詰めて交わしてのゴール。
シルクターンベリーが何とか粘るところを、ドンジリ追走のマージービートは大外を廻って追い上げてきたが、かなり際どく迫ったところがゴールだった。


日曜京都3R
2歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.36.1

勝ち馬:セレスロンディー
(牡2、栗東・松永幹厩舎)

17頭もの多頭数競馬。やはり先行馬が有利だ。
内の好枠から先手を取ったセレスロンディーが、どんどんと前へ行った。
2番手クニフォフィア、3番手スプリングヴォイスだが、絡まれずに先行した。
結局は、前半3Fを35.3とかなり緩いペースで、1000メートル通過でも1.00.4とこのうえない逃げペースを演出。
最後まで脚色はしっかりしており、ラスト2Fを11.7~11.7で、追いすがったカネトシディオスに1馬身差の完勝であった。
4コーナーで先行集団の後ろのグループの大外へ上がってきていたカネトシディオスだが、かなりのいい脚を使って追い上げてきたが、前が楽すぎて止まらず。
3着は、好位の内目を追走していたフラッパーウィングが、内から外へ出して伸びてきた。
その後にいい脚を見せたのがシャイニーナイト。
ゴール前で外からかなり目立つ脚を見せていた。
5着に久々ジョーヴァリアント。次には変わりそうな感じだ。


日曜京都4R
2歳新馬
芝1400m
勝ちタイム1.22.1

勝ち馬:エアラフォン
(牡2、栗東・池江寿厩舎)

数週間前から、ポリトラックで超抜の動きを見せていたエアラフォンのデビュー戦。
どんなパフォーマンスで勝ち上がるのかと言った興味であった・・。

スッと逃げたのがヒダカタイザン。
2番手にピンクジャスミンが続き、最初の3Fを35.0で通過。
好位の外目にショウリュウムーンがいて、馬群が切れたあたりにエアラフォンがじっと追走。
その後ろにスタートでややあおり気味だった2番人気ユメミルテーラーが続く流れで、ここもそんなに速くはなかった。
坂の下りで内ラチ沿いの中団を進んでいたエアラフォンだが、ちょっと鞍上が気合をつけるような感じ。
しかし4コーナー手前では、外へ出して直線へと入って来た。

やはり注目はエアラフォンの動きである。
直線で外目から追い上げたエアラフォンだが、直線半ばでもう一度スミヨンJのステッキが飛んだ。
そしてもう一度しっかりと伸びだして、先に抜け出したショウリュウムーンをキッチリと捕らえた。着差以上の強い勝ち方だった。
3着には、やっと伸びだしたユメミルテーラーが追い上げて来ていた。

ケイコの動きほど鋭い感じではなく、ちょっと渋目の勝ち方だったが、鞍上の指示に従う感じで重厚な勝ち方といった感じか。
もっともっと内に秘めたものがある馬だと思える


日曜京都5R
2歳新馬
芝1800m
勝ちタイム1.52.5

勝ち馬:ダノンシャンティ
(牡2、栗東・松田国厩舎)

どうも関西の新馬戦は、1800以上となると異常に遅い流れとなって完全に上がり勝負となってしまう。
ここもそんな流れとなってしまった。

スタートから長い直線で、最初のカーヴの3コーナーまでだいぶあるから仕方ないのだろうが、ここも超がつくほどの遅いペースとなってしまった。
逃げたテイエムキャンドル、2番手トウショウフリーク。
3番手グループの大外にダノンシャンティが続くゆったりしたペースで進んだ。
前半3F37.6で1000メートル通過が1.05.2と本当に遅い。
中にいる馬が、窮屈で身動きがとれない程に密集しての競馬となってしまい、外目からの方が動きやすい感じだった。
結局は、動きのないまま直線に向かい、外からスッと脚をのばしたダノンシャンティが軽快に伸びて快勝。
最後はステッキも使っていなかった様子。

2着は、4コーナーで内から外へ出して来るのに時間がかかったセイルラージ。
かなりいい脚で迫ったが、相手はもう流し気味。
ゴールまでの最後2ハロンが11.0~10.9では仕方ない切れだった。
3着は、2番手に行っていたトウショウフリーク。
1番人気のバルトーロは、位置どりが悪くなってしまい動けず。
終いも思っていたほどに弾けずだったか。
それにしても、道中13秒台が3回もあるほどの緩い流れで、上がり勝負での決着。
好位にいる馬でないと勝負になってない。
何とも言えないレースであろうか。


日曜京都8R
もちの木賞
ダ1800m
勝ちタイム1.53.4

勝ち馬:サンライズクォリア
(牡2、栗東・石坂厩舎)

スタートでトウシンボルトは著しく遅れてしまった。
3馬身ぐらいはハンデがついてしまった感じだ。
その隣りのエースインザホールも、あまりダッシュがつかない様子。
エイシンナナツボシが好発を切ったが、外から猛ダッシュでエベレストオーが出て行った。
2番手にバルーンが続くが、前はドンドンと進んで行った。
けっこう縦長の隊列となって、ドンジリにトウシンボルト、その前にサンライズクォリア。
3コーナーまで離して逃げていたエベレストオーは、1000メートル通過が1.00.3と、一息で行ってしまっていた。
バルーン、エイシンナナツボシ、そしてエースインザホールとの差がみるみる縮まってしまった。
4コーナーを廻る時には、エイシンナナツボシが先頭に立ち、2番手にエースインザホール。
その2頭の決着かと思えたほど。

しかしエイシンナナツボシに迫るはずのエースインザホールは、直線1F手前あたりで内へ一瞬もたれてしまい、前を追いかけられず。
その時、外からサンライズクォリアの脚色良く、前に迫る勢いだった。
そして、粘るエイシンナナツボシに迫って交わして、1馬身前に出たのがサンライズクォリア。
レースの上がりが40.0もかかるもの。
自身の上がり3Fの脚は37.7。
長くいい脚を使ってのもので、メンバー中で抜けた最速の脚であった。
エースインザホールは、12キロ増の馬体よりも、直線で内へ一瞬もたれてしまう処をみせていたように、若さが出た感じ。

サンライズクォリアは、エイシンナナツボシにハナ差負けた3戦前の借りを返した格好。
共にキャリアがタップリのライバル。まだまだ今後も続く戦いになるだろう。
惜しまれるのがトウシンボルト。
出遅れた分におつりが来る着差で4着で、直ぐにでも現級脱出の馬だろう。