【2回京都】オレンジブーケ…小平奈由木の注目新馬レポート

オレンジブーケ
(牝3、栗東・今野厩舎)
父:チチカステナンゴ
母:オレンジブロッサム
母父:サンデーサイレンス

父はチチカステナンゴ。数少ない産駒からヴィジオンデタ(仏ダービー)らを送り出したフランス時代の種牡馬成績が評価され、社台グループが約7億円で導入した期待の血筋である。日本では3シーズンしか供用できずに急逝したのが惜しまれるが、キングズオブザサン(京成杯2着、NHKマイルC3着)などが存在感を示している。ケツァルテナンゴ(中京2歳S)をはじめ、ラストクロップの勝ち上がりは好調。優秀な繁殖に配合されているだけに、まだまだスター候補が潜んでいるはず。

母オレンジブロッサム(その父サンデーサイレンス、2勝)は、メローフルーツ(札幌3歳S)やオレンジピール(4歳牝馬特別など重賞を3勝)の妹。同馬の半姉にオレンジシュプール(2勝)、レッドリップス(3勝)、オレンジティアラ(4勝、小倉2歳Sを3着)がいる。グリーンファーム愛馬会の所属。募集総額は1000万円だった。

社台ファームで順調に乗り込まれ、6月21日、栗東へ移動したが、右前に疲れが感じられたため、牧場に戻って回復を待つ。秋よりペースが上げられ、12月26日、帰厩を果たした。1月16日のゲート試験をパス。丹念に時計を出し、ひと追いごとに反応が上向いてきた。

しっかりした馬格を誇り、パワーも兼備。2月14日(土)、京都のダート1400mでデビューする。クリスチャン・デムーロ騎手が手綱を取る。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。