【宝塚記念】1週前 菊花賞馬ジャッカル「だいぶ気持ちが入ってきた」

17日、宝塚記念(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。

昨年の菊花賞1着以来の復帰戦となるトーホウジャッカル(牡4、栗東・谷厩舎)は藤懸貴志騎手(レースでは酒井学騎手が騎乗予定)を背に坂路で一杯に追われ4F51.7-38.1-25.3-12.8秒をマーク。格下に遅れをとったものの、大きく追い掛けてのもので、時計、動きとも合格点。ひと追い毎に気配は良化している。

「併せ馬でしっかり追いました。だいぶ気持ちが入ってきたかな。回避した阪神大賞典の頃と比べても、今回の方が状態は間違いなくいいでしょう」とは動きを見届けた谷潔調教師。「ただ、休み明けでアクシデント明け。初めての古馬の超一線級との手合わせですから。そこはどうかな」と慎重な姿勢を見せつつも、菊花賞以来となる復帰戦を心待ちにしているようだ。

トーホウジャッカル

▲菊花賞以来の復帰戦となるトーホウジャッカル。世代交代に名乗りを上げるか


前走、豪・クイーンエリザベスS5着のトーセンスターダム(牡4、栗東・池江寿厩舎)は武豊騎手が騎乗して同じく宝塚記念に登録しているオーシャンブルーとCWコースで併せ馬。鞍上が気合を付けるとスッとパートナーを突き放し、5F69.5-53.1-38.9-11.6秒のタイムで1秒先着を果たした。

海外遠征からの帰国初戦となるが、疲れはすっかりと癒え、古馬になって逞しさが増した印象。鞍上も「ケイコは走る馬だけど、相変わらず動きますね。仕掛けての反応も良かったですよ。去年、乗った時よりも馬がしっかりしてきたかな。トモがいい感じに力をつけてきてる。もともと頼りないところがあったけど、いい方向に向いてきてるかも」と高く評価する。一方で「馬場が1番のポイントかな。 雨馬場はそんなに上手じゃない。この時季だけに心配ですね」と鋭い決め手を武器とする馬だけに、今後の馬場コンディションが気になるようだ。


前走、ヴィクトリアM8着のショウナンパンドラ(牝4、栗東・高野厩舎)は先週に続いて初コンビを組む池添謙一騎手とともに坂路入り。古馬準オープンのミリオンヴォルツを2馬身ほど追走し、鞍上がゴーサインを出すと弾けんばかりの伸びで2馬身先着。4F51.5-38.0-24.1-11.9秒を叩き出した。

「『終いまでしっかり』という指示でやりました。引っ掛かるかと思ったけど、うまく抑えも利いたし、いいイメージができました。これで来週はサラッとやる程度でいいんじゃないですか。あとは一線級の牡馬との対戦でどうか。そこでしょうね」と池添騎手もかなりの手応えを掴んだ模様。このレースとは抜群の好相性を誇るジョッキーで、同じ牝馬で穴を開けた2006年スイープトウショウの再現が期待される。

ショウナンパンドラ

▲宝塚記念で抜群の相性を誇る鞍上が不気味なショウナンパンドラ


前走、目黒記念8着のトウシンモンステラ(牡5、栗東・村山厩舎)は助手を背に古馬準オープンのジャイアントリープと坂路で併せて同入フィニッシュ。4F56.7-39.8-25.6-12.9秒を馬なりでマークした。

村山明調教師は「前走は絶好のポジションから伸び切れなかった。左回り、長い直線が合わなかったのかな。右回りに変わるし、条件は今回の方がいいでしょう」とコース替わりに期待を寄せるが、「ただ、相手が……」とトーンは冴えず。初のGⅠ挑戦でどこまで戦えるか。