好素材のミラアイトーン、夏の小倉で初陣を飾る!

ミラアイトーン

16年8/7(日)2回小倉4日目5R 2歳新馬(芝1800m)

ミラアイトーン
(牡2、栗東・池江厩舎)
父:Lonhro
母:タイタンクイーン
母父:Tiznow

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1.7倍と、新馬戦としては圧倒的な支持を受けたミラアイトーン。先手を取ってマイペースな逃げ。2番手を進んだシシオウとの叩き合いを制して、人気に応えた。
最終追い切りも小倉記念で人気するサトノラーゼンをもアオる動きを見せ素質の良さを伺えるものではあったが、実戦でもその力を発揮できた。
まずは安心の1勝であっただろうミラアイトーン。小倉からデビューしたメイショウサムソンがダービー馬まで昇りつめたこともあるだけに、大きな期待をしたい馬であろう…。


実は、この新馬戦ではデュパルクカズマに注目していた。稽古で僚馬を問題にしない動きを見てしまっていた。新潟競馬場でパドックの気配から、単勝が10倍近くつくのを見てニンマリ。馬単の折り返しとその他を買ってTV観戦とした。ところがスタートして少しして、デュパルクカズマはドンジリにいるではないか。新馬戦で、いくらなんでも最後方から一番前まで来た馬は、よほどの事でないかぎりいない、はずである。
まぶしいほどのいい馬、ミラアイトーンは先手を取って逃げていく。幸四郎Jも、兄同様にペースを造っていくのが本当に巧い。逃がしたらこの男はやりますよ~と、世間に知らしめたいジョッキーなんである。
1000mを1.02.0と完璧なペースを造っていく。一方、幸Jはと言うと向こう正面で最後方からスルスルと上がっていく。3歳未勝利戦とか500万下ではこんな乗り方をよく見かける昨今であるが、新馬戦ではなかなかない。またこんな場合は、逃げている馬を交わして先頭になるぐらいが功を奏しているが…。

4コーナー手前で3番手まで来たデュパルクカズマ。だが、そこが一番ペースが上がった11.5である。シシオウの外へと並びかけに行きたいところだが、そこは前も楽をしている前半だけに無理があった。やや内へもたれたりして、ジワジワとは伸びて行ったが、クビ差シシオウに迫った3着。結局は、前へ行った2頭のワンツーであった。

ミラアイトーンは、トーセンの冠をつけていた島川さんの馬である。父ロンロを知らなくて、iPadで調べた。オーストラリアの著名な血である。池江厩舎は2歳も相当なる数がいるだろう。以前なら小倉デビューは考えられなかった馬でもドンドンと使っていく流れとなっているのだろうと推測する。
正直、ここらに出てくる馬とは違うのかも知れない。そんな素質を感じる一戦かと思える。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。