【有馬記念】シュヴァルグランでG1連勝を狙う友道師「中山の小回りでも大丈夫」

友道康夫調教師

シュヴァルグランの母、きょうだいも管理している友道康夫調教師

20日、有馬記念(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

追い切り後、シュヴァルグラン(牡5、栗東・友道厩舎)を管理する友道康夫調教師の一問一答は以下の通り。

●ジャパンCと比べて「上積みはあると思います」

-:G1馬となったシュヴァルグランが挑む有馬記念、まずは今の気持ちをお聞かせください。

友:前走のダメージもほとんどなくて、こちらが思っている通り順調に来たと思います。

-:今朝の坂路での追い切りの動きからどのような状態だと感じていますか?

友:助手と相談をして、54秒か55秒くらいで、終い2ハロンくらいはちょっと伸ばすようにという感じで乗って、こちらが思っていた通りの動きで、動きも良かったですし、息の入りも問題なかったと思います。

-:先週はCWでかなり精力的に追い切られていましたね。

友:1週前はしっかりやりました。もともと調教では動く馬じゃないんですけど、この馬なりには動いたと思います。

-:先週と比べて状態は更に上向いていると見てよろしいですか?

友:そうですね。先週のひと追いでワンランク上のスイッチが入ったと思います。

-:ジャパンCの時よりも上の状態と期待してもよろしいですか?

友:ジャパンCの後もきっちりと調教をやっていますし、上積みはあると思います。

-:そのジャパンCのレースを振り返っていただけますか?

友:競馬の前にボウマン騎手と色々と競馬のシミュレーションをしたんですけど、僕らが話していた通りの内容で、本当にジョッキーが上手く乗ったと思います。

-:ボウマン騎手の素晴らしいところ、あるいはシュヴァルグランのどういうところを引き出してくれているのか、どのようにお考えですか?

友:ボウマン騎手が競馬で乗っている姿を見ていると、馬にやる気を起こさせて、尚且つ馬を上手くコントロールしているなというのが伝わってきます。シュヴァルグランはどちらかというと自分から行こうとするタイプではないので、人馬が上手く噛み合って、ボウマン騎手が馬のいい所を引き出してくれていると思います。

-:見事に好位から抜け出してキタサンブラックを破り、この馬にG1タイトルをと思っていた友道調教師の想いが結実しました。

友:何とかこの馬にと思っていたので、ようやくG1馬になれたなというのが一番の思いでした。

シュヴァルグラン

有馬記念に向けて調整を行うシュヴァルグラン

●去年6着の舞台も「中山が不得意ということはない」

-:ジャパンCに向かうローテーションも去年とは違いましたが、その辺りもいい方向に働いたのでしょうか?

友:去年とは全然違い、いい感じで秋初戦を迎えられて、去年とは違ったゆったりとした間隔で使えていることがこの成績に残っていると思います。

-:4歳から重賞を勝ち始めて、5歳秋でG1を勝って、この馬のピーク、充実度というのはいかがですか?

友:調教の内容も競馬の内容も去年の秋から右肩上がりで良くなってきているんですけど、まだまだ良くなっていきそうな感じはありますし、明らかにジャパンCより今回の方がいい感じで行けると思います。

-:有馬記念は中山の芝2500mが舞台となります。シュヴァルグランにとってこのコースはいかがでしょう。

友:正直、東京の広い競馬場の方が良いと思いますけど、今は瞬発力も出てきていますし、一瞬の脚も使えるようになってきたので、中山の小回りでも大丈夫だと思います。

-:去年は6着という結果でしたが、当時と比べていかがですか?

友:6着は6着なんですけど、時計的にもそんなに負けていないですし、3,4コーナーで外を回らされた感じもあったので、中山が不得意ということはないと思います。

-:厩舎縁の血統で有馬記念制覇へということになります。

友:一番思い入れのある血統で年末の一番大きなレースを獲れたらいいなと思っています。

-:佐々木オーナーからは有馬記念に向けて何かお話はあったのでしょうか?

友:実際にあれからはお会いしていなくて、そういう話は具体的にはしていないんですけど、いつもそういう気持ちは伝わっています(笑)。

-:ファン投票5位での出走となりました。G1馬となったシュヴァルグランと臨む有馬記念、ファンに向けてメッセージをお願いします。

友:前走でようやくG1馬の仲間入りができました。これも皆さんの応援があったからだと思います。次はG1連覇を目指して頑張りたいと思いますので、引き続き応援をよろしくお願いします。