アルメリア賞など/平林雅芳の3歳戦(3/7)

トピックス

日曜阪神1R
3歳未勝利・牝
ダ1800m
勝ちタイム1.55.9

勝ち馬
メイショウコブシ(牝3、栗東・安田隆厩舎)

あまりスタートは速くはなく押して押して行ったメイショウコブシだが、1.04.5と理想的なペースにして直線に入って来て、脚色も衰えず。むしろしっかりと伸びて、2着馬に3馬身差をつけてそのまま押し切った。

結局は前へ行った馬が、そのまま上位を占める結果となった。
逃げたメイショウコブシが勝ち、2番手の内めを進んだデルマプロティナが3着に粘った。2着ワンダースキーは、3コーナーから4番手から2番手に上がっていったもの。4コーナーの手応えは持ったままで前を捕らえられる雰囲気だったのに、直線半ばではもう脚色が一緒になっていった。
4着5着に終い追い上げて来たラガーチェイスアスカノイオンが来ていたが、前には影響なしであった。

積極策が功を奏したメイショウコブシ。今までとは違った内容で結果も出せた事は大きい。しかし、牝馬限定戦で時計は自分で造ったものだけに、何とも言えないもの。比較は難しい。


日曜阪神2R
3歳未勝利
ダ1200m
勝ちタイム1.12.9

勝ち馬
ピサライコネン(牡3、栗東・藤原英厩舎)

3ヶ月の休み明けとなったピサライコネン。4コーナーから抜けてくる脚が速かった。デビュー戦で負けたローレルレヴァータが土曜に2勝めを挙げている事からも順当な勝ち上がり。10キロ増の体も理想的なものと思える。

逃げたヒシビビットの前半3ハロン35.3は、いかにこの馬場でもちょっと速かったようだ。いい感じで直線に入って来たが、残り1ハロンあたりから止まり出した。
3番手を追走のピサライコネンが、直線に入ってスッと楽に伸びて行った。もっと差が開いたかと思っていたが、2馬身しか離していなかったのが意外なぐらい。
その2着には、好発から下げて内でじっと脚を貯める競馬をしていたキセキ。4コーナーの入り口も手応えは十分。しっかりと伸びてきた。近走がいい感じである。
大外から凄い伸びを見せたのがメイショウテキーラ。ゲートが今ひとつで後方からのレースとなったが、内容は良かった。

勝ったピサライコネンだが、タイムも13秒を切っているのだから、勝ち方からして悪くなくはない。休み明けの次走はもっとやれていいはずだから、次走は昇級緒戦でも眼を離せないだろう。


日曜阪神3R
3歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.55.4

勝ち馬
ランブリングローズ(牝3、栗東・藤岡健厩舎)

何で牝馬限定戦に行かないのか?と思っていたが、相手関係を読んでの行動か。
終えてみて、狙い打ちだったようなこのレースへの意気込みだったかと思える。
着差はクビ差だったが、キッチリと捕らえた。

確かに前走2着馬がいない組み合わせのここ。1番人気は前走も東京で同じ支持を受けたバックトゥジエース。そのバックトゥジエースが逃げて、2番手にランブリングローズ。
1.04.8の完璧な逃げを打つバックトゥジエースの岩田J。それをぴったりとマークして行ったランブリングローズ福永J
最後はクビ差だが、危なげない勝ち方であった。
3着には、今日も終い良い脚を使ってサーノが突っ込んできていた。
ダート戦が2回で、共に内容がいいので近い将来に何とかなりそうだ。

最近よく勝つ藤岡健厩舎である。今日は相手関係にも恵まれたものであろうが、キッチリと狙ったところを勝ったのに意義があろうか。


日曜阪神4R
3歳未勝利
ダ1400m
勝ちタイム1.25.9

勝ち馬
シゲルタダカツ(牡3、栗東・川村厩舎)

2着続きのシゲルタダカツだが、今日はその長い旅にも終わりを告げるものとなった。36.0とこれ以上ない逃げを打って、ゴール前でクビ差まで迫られはしたが何とか粘りきった。

スッと前へと出て行ったシゲルタダカツ。外からコックスパザールも出てきたが、並ぶまでも行かず。結局先手を獲って、そのまま4コーナーまで来た。
4コーナを廻る時には、外へコックスパザール。シンコープリンスゴールドレインボー、さらにディープハントと5頭が並んだ。そこで追い上げて来るぐらいに流れが遅いという事だろう。
1000メートル通過が1.00.5だから、前には理想的な流れだ。だから当然、先手が有利で、シゲルタダカツは直線に入っても軽快に末脚を伸ばして行った。
4コーナーで大外まで取り付いてきたディープハントが、そこからも伸びが良くジワジワとシゲルタダカツに迫って行った。ギリギリ残ったシゲルタダカツと、惜しかったディープハント。そこから2馬身遅れてシンコープリンスが3着に入った。
4コーナーで横並びの3頭が、そのまま上位となる結末であった。

今日で11戦目のシゲルタダカツだったが、むしろ最近の内容の方が粘っこい競馬である。使い込んでいるが、むしろ気配は上昇中といった感じである。
ディープハントは、ダート2戦目、距離短縮で見違える内容であった。次走は注目か。
3着シンコープリンスも、ダートのこの距離を使い出して2、3着と、これも近い将来何とかなりそうだ。


日曜阪神5R
3歳新馬
芝2000m
勝ちタイム2.08.2

勝ち馬
ネオポラリス(牡3、栗東・松元茂厩舎)

注目は、牝馬3冠馬スティルインラブの子供ジューダ。やはり競馬ファンには期待の星で、1番人気の支持を受けていた。しかし、勝負では同厩舎のネオポラリスが勝利と、厳しい現実を示した。
でもジューダも4着と内容は決して悪くなく、次走あたりは大きく期待できそうだ。

長い距離の新馬戦で、当然スローな流れ。出て行ったのはミッキーバラードで、ゴッドマジックが続き、さらに外からナスノロアールと続いた。しかしペースはやはり遅く、1000メートルが1.04.9とゆったりと進んでいった。
そんな中を、向こう正面でネオポラリスが少し上がって行くのが見えた。ジューダはまだ後ろの組だ。
3コーナーを過ぎても、そんなにペースは上がらない。外を上がって来ていたネオポラリスが、やや外へ逃げ気味な感じに見えた。
でも4コーナーが近づいても、著しく速いペースではレース流れていなく、外を追い上げて来て、直線ではスッと反応して伸びて行った。

前へ行った馬が直線で伸びあぐねているのに比べて、ネオポラリスはなかなかの脚色で伸びて行った。
混戦の中から、2着はエターナルシチーがしっかりと伸びてきて確保。
3着は、4コーナーでやや外へ振られ気味となってしまったタガノイノセンス。そして内めをついてジューダが伸びてきて、4着であった。
上がり3ハロンだけが速くなる競馬。そんな中でも終いしっかりと伸びてきた上位馬。馬場も緩くて、比較参考にしづらい一戦ではある。
でも勝ったネオポラリスはしっかりと入念に乗り込んで時計を出してきてのデビュー戦で、さっそくと答えを出した様子であった。


日曜阪神6R
3歳500万下・牝
ダ1200m
勝ちタイム1.12.6

勝ち馬
アグネススペクトル(牝3、栗東・清水久厩舎)

牝馬限定の1勝クラス。混戦は必至だったが、案の定、一転二転する直線で、最後に出て来たのが今日が2戦目のアスネススペクトル。
着差はクビ差だったが、もっと差のある勝ち方と思える程の伸びであった。

未勝利時代から逃げて競馬しているクールジャズ。今日も内から速かった。3頭が雁行に近い形で前を行くがペースは速い。
3ハロンが34.9であり、1000メートル通過が59.3とかなりいいペースだ。
そこへ、4コーナーでは外へエーシンスポールスズカローゼも加わり、さらに、内めではエーシンリジルが機を伺っていた。
直線に入って粘るクールジャズの外へ、スズカローゼが内へもたれながら並びかけた。
内から伸びそうなエーシンリジル。という間もなく、外からアグネススペクトルがもの凄い脚で一気に駆け抜けて行った。
勢い的には外のアグネススペクトル。ゴール過ぎは確かに勢いからも代わっているのは判ったが、ゴールの瞬間がどうか、際どい勝負となった。

結局、外からの脚が優り、アグネススペクトルが中山での新馬勝ちと同じような内容で、デビュー2連勝を果たした。
そして未勝利、こことこの距離で好内容を見せるスズカローゼ。完全に短距離があっているのだろう。
エーシンリジルが際どい3着。この馬も力がある。そしてクールジャズ。ここに入って自分の競馬を貫き4着は立派であった。


日曜阪神9R
アルメリア賞
芝1800m
勝ちタイム1.51.2

勝ち馬
ルーラーシップ(牡3、栗東・角居厩舎)

若駒Sでは、4コーナーの入り方ひとつで負けを覚悟しなければならなかったルーラーシップ。相手ヒルノダムールの気迫に負けた内容であった。
一頓挫あったようだが、出てきた以上は泣き言は言えない。
直線入り口でちょっと危なっかしいシーンがあったが、何とか2勝目は確保。これからどこかで権利を獲って東へと向かっていく事だろう。

逃げたのがアジェンダ。最初の1000メートルが1.04.0とかなりゆったりなペース。一時は2番手ミヤジシェンロンをかなり離す場面もあったが、直線入り口まで。
代わって先頭に踊り出たのがミヤジシェンロンで、5ヶ月ぶりの実戦ながらいい足取りで直線に入って来た。
圧倒的人気のルーラーシップは、中団の位置取り。2番人気セイルラージは、スタートが今ひとつながら、その後もグーンと上がっていく気配がないままの道中。
ルーラーシップは、直線入り口でもあまり外へ出さずに廻って来た。後方から、4コーナーで上がってきたタムロスカイの脚色が良く、直線に入って数頭が横並びになった。
しかし、一番外に居たタムロスカイが内へとヨレてしまった。
ルーラーシップも多少左右にふらついている時で、外から内へと寄る格好となりルーラーシップへ。そのルーラーシップが、内で並んでいたタガノガルーダに寄ってしまうアクシデントとなってしまった。

結果、2着に入ったタムロスカイが降着となってしまい、3着のミヤジシェンロンが2着に繰り上がった。
ルーラーシップは、直線入り口でそんなアクシデントがありながらも、ひるまずに伸びて勝利。いい根性の持ち主であるのが改めて判ったような結果だ。
これで、待望の2勝めを挙げた。ここへ使ってきた役目は果たした格好で、さらに前へと進めることとなるはずだ。