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若葉S・阪神大賞典/平林雅芳の目
2010/3/23(火)
土曜阪神11R
若葉S
芝2000m
勝ちタイム1.59.9
勝ち馬:ペルーサ(牡3、栗東・藤沢和厩舎)
ベストブルームが離して逃げる速い流れとなったが、3コーナーで2番手グループが急接近。そこから一気に馬群が凝縮した。
直線半ばで、ヒルノダムールと外ペルーサの叩き合いとなったが、脚勢も外ペルーサが優り、ゴールでは完全に決着が付く差を開けての勝利。
これで3戦無敗で次に駒を進めることとなった…。
前半は、ドンドンと飛ばすベストブルーム。
前半1000メートルが何と58.5と、べらぼうに速い。離れた中団の先頭にヒルノダムールで、ペルーサがその後ろで待機。ニシノマナザシもそこらで待機していた。ここらが、このペースでのベストポジションなのであろう。
3コーナーを過ぎてベストブルームのペースが落ち、代わって先頭はコスモエンペラーとなった。しかし後続の主力馬の動きはまだない。
直線に入ってもまだ後続馬は前との差を詰めにかからない。そして、ヒルノダムールの動きは、前回の弾むような4コーナーでの動きとは何となく違っており、むしろ外のペルーサの方が動きが良く見えた。
直線1ハロンを過ぎたあたりでやっと2頭の争いとなったが、それでもいつもの弾けるようなヒルノダムールの末脚は出ない。勢いも外ペルーサがいいままゴールへ近づき、差し返す気配もないままにゴールした。
むしろ、3着のマコトヴォイジャーの勢いが良く、だいぶ差を縮めていたのが目立っていた。
そこからだいぶ遅れてレッドバリオス。そして4コーナーで先頭のコスモエンペラーが続いた。
いつもの緩い競馬となる3歳戦と違って、前半からビュンビュン飛ばしてのレースとなった若葉S。
上がり3ハロンも、一度も11秒台をマークするような事はなかった。最後は末脚の持久戦となった感じで、長い脚を使ったペルーサに勝機があったようだ。
ヒルノダムールには、4コーナーでの少なからずのプレッシャーもあったのだろう。でもそれも勝負の流れの中での事。正月の若駒S時とはちょっと感じが違ってもいた。
ペルーサは渋い競馬が続く。終わっていれば相手をねじ伏せているといった印象だ。ダービーでどんなパフォーマンスを見せるものだろうか。
ヴィクトワールピサとローズキングダムを相手にどんな戦い方をするのか、今から興味津々である。
藤沢和厩舎、ゼンノロブロイ産駒と舞台設定も揃ってきてのダービー挑戦である。5月30日が実に待ち遠しくなってきた・・・。
日曜阪神11R
阪神大賞典(GⅡ)
芝3000m
勝ちタイム3.07.3
勝ち馬:トウカイトリック(牡8 栗東・野中厩舎)
■ゴール前でグイと出た8歳馬。トウカイトリックが勝利。
春の天皇賞へと通じるこの阪神大賞典。それぞれの思いを込めて、前哨戦らしい熱戦となった。黄砂がやっとおさまり、スッキリと青空がのぞく仁川競馬場。長~い、ながーい耐久戦を制したのは8歳馬。このレース5度目のチャレンジのトウカイトリックが、それこそ長い脚を使って勝利。
ゴール寸前にメイショウベルーガ、ジャミールの内から抜けた。でも、実は勝利はもっと前から約束されていたようなレース内容であった。
ホクトスルタンが、マイペースで5回目のカーヴへ、3コーナーへと向けて行っていた。ちょっとその前に、トウカイトリック藤田Jがステッキを入れて馬に叱咤激励をしているのをビデオで確認した。
かなり何度か促している。同じ位置で競馬しているジャミールは、まだ何もしていない。
そして3コーナーをまわり、ソロソロ各馬に動きがあった。
前では、ホクトスルタンの逃げをガッチリとマークするアサクサキングス岩田Jが、2番手の内からいつでもゴーサインを出す構え。完全に前が相手と睨んでいる様子だ。
メイショウベルーガはと観ると、かなり手綱をしごいている。まだ4コーナーに入る手前なのにである。
ジャミールはまだ内め、その外めトウカイトリックもかなり押していた。
そして、馬群は4コーナーをまわって直線へと入って来た。
直線に入って内で粘るホクトスルタンがもうひと伸びしようとするところを、アサクサキングスが早めに抜きにかかった。まだあと1ハロンを残している。
外ではメイショウベルーガが、押して上がって来た。
その後ろの外へトウカイトリックが並びかけようかとした時に、一瞬、後ろからジャミールが先にメイショウベルーガの外へと並んだ。
トウカイトリックが入って行く進路はもうなかった。
アサクサキングスが内で、ホクトスルタンを抜き前に出たかと思ったところへ、外メイショウベルーガとジャミールが一気に交わして前へ出た。その2頭の争いかと思えた時に、メイショウベルーガの内から進路をやっと見いだしたトウカイトリックが、アッという間に伸びて交わして、一番前に躍り出た。そこがゴールであった。
2着は、外のジャミールが優勢。メイショウベルーガが3着の気配だ。
少し離れた内側にアサクサキングス4着。そしてホクトスルタン5着であった。イコピコは思いがけなく伸びもみせなかった。
最後の1ハロンは13.1もかかっている。アサクサキングスの岩田Jが前が相手とばかり早めに交わしにかかった。そのアサクサキキングスで計測されて、最後はゴールで一番先着のトウカイトリックで計測されたはっずである。
その1ハロンの中で、実際にトウカイトリックが使った脚はもっともっと速いものだったはずだ。
直線1ハロンあたりでの攻防がポイントだった、安藤勝Jの仕事ぶり。
メイショウベルーガとの間をせばめて入れなくするのは、プロとして当然の事。そこへ入っていくのは危険でもあり、馬の闘志があっても難しいところ。藤田Jはすかさず内へ進路を取り、それから追っての伸び具合である。
トウカイトリックは8歳馬である。向こう正面では鞍上がステッキでうながしていた手応えである。それが直線は、もうステッキなんか要らないと言わんばかりの伸びを見せ、切れもあった。
着差はクビであったが、実際にはもっと着差は開いたはずと思わせる内容であった。
スタミナ抜群のトウカイトリック。この阪神大賞典は、5年連続の挑戦。2着、3着、4着、昨年5着、そして今回の勝利である。
春の天皇賞へ向けていい仕事をした、そんな感じを思わせるレースであった・・。
若葉S
芝2000m
勝ちタイム1.59.9
勝ち馬:ペルーサ(牡3、栗東・藤沢和厩舎)
ベストブルームが離して逃げる速い流れとなったが、3コーナーで2番手グループが急接近。そこから一気に馬群が凝縮した。
直線半ばで、ヒルノダムールと外ペルーサの叩き合いとなったが、脚勢も外ペルーサが優り、ゴールでは完全に決着が付く差を開けての勝利。
これで3戦無敗で次に駒を進めることとなった…。
前半は、ドンドンと飛ばすベストブルーム。
前半1000メートルが何と58.5と、べらぼうに速い。離れた中団の先頭にヒルノダムールで、ペルーサがその後ろで待機。ニシノマナザシもそこらで待機していた。ここらが、このペースでのベストポジションなのであろう。
3コーナーを過ぎてベストブルームのペースが落ち、代わって先頭はコスモエンペラーとなった。しかし後続の主力馬の動きはまだない。
直線に入ってもまだ後続馬は前との差を詰めにかからない。そして、ヒルノダムールの動きは、前回の弾むような4コーナーでの動きとは何となく違っており、むしろ外のペルーサの方が動きが良く見えた。
直線1ハロンを過ぎたあたりでやっと2頭の争いとなったが、それでもいつもの弾けるようなヒルノダムールの末脚は出ない。勢いも外ペルーサがいいままゴールへ近づき、差し返す気配もないままにゴールした。
むしろ、3着のマコトヴォイジャーの勢いが良く、だいぶ差を縮めていたのが目立っていた。
そこからだいぶ遅れてレッドバリオス。そして4コーナーで先頭のコスモエンペラーが続いた。
いつもの緩い競馬となる3歳戦と違って、前半からビュンビュン飛ばしてのレースとなった若葉S。
上がり3ハロンも、一度も11秒台をマークするような事はなかった。最後は末脚の持久戦となった感じで、長い脚を使ったペルーサに勝機があったようだ。
ヒルノダムールには、4コーナーでの少なからずのプレッシャーもあったのだろう。でもそれも勝負の流れの中での事。正月の若駒S時とはちょっと感じが違ってもいた。
ペルーサは渋い競馬が続く。終わっていれば相手をねじ伏せているといった印象だ。ダービーでどんなパフォーマンスを見せるものだろうか。
ヴィクトワールピサとローズキングダムを相手にどんな戦い方をするのか、今から興味津々である。
藤沢和厩舎、ゼンノロブロイ産駒と舞台設定も揃ってきてのダービー挑戦である。5月30日が実に待ち遠しくなってきた・・・。
日曜阪神11R
阪神大賞典(GⅡ)
芝3000m
勝ちタイム3.07.3
勝ち馬:トウカイトリック(牡8 栗東・野中厩舎)
■ゴール前でグイと出た8歳馬。トウカイトリックが勝利。
春の天皇賞へと通じるこの阪神大賞典。それぞれの思いを込めて、前哨戦らしい熱戦となった。黄砂がやっとおさまり、スッキリと青空がのぞく仁川競馬場。長~い、ながーい耐久戦を制したのは8歳馬。このレース5度目のチャレンジのトウカイトリックが、それこそ長い脚を使って勝利。
ゴール寸前にメイショウベルーガ、ジャミールの内から抜けた。でも、実は勝利はもっと前から約束されていたようなレース内容であった。
ホクトスルタンが、マイペースで5回目のカーヴへ、3コーナーへと向けて行っていた。ちょっとその前に、トウカイトリック藤田Jがステッキを入れて馬に叱咤激励をしているのをビデオで確認した。
かなり何度か促している。同じ位置で競馬しているジャミールは、まだ何もしていない。
そして3コーナーをまわり、ソロソロ各馬に動きがあった。
前では、ホクトスルタンの逃げをガッチリとマークするアサクサキングス岩田Jが、2番手の内からいつでもゴーサインを出す構え。完全に前が相手と睨んでいる様子だ。
メイショウベルーガはと観ると、かなり手綱をしごいている。まだ4コーナーに入る手前なのにである。
ジャミールはまだ内め、その外めトウカイトリックもかなり押していた。
そして、馬群は4コーナーをまわって直線へと入って来た。
直線に入って内で粘るホクトスルタンがもうひと伸びしようとするところを、アサクサキングスが早めに抜きにかかった。まだあと1ハロンを残している。
外ではメイショウベルーガが、押して上がって来た。
その後ろの外へトウカイトリックが並びかけようかとした時に、一瞬、後ろからジャミールが先にメイショウベルーガの外へと並んだ。
トウカイトリックが入って行く進路はもうなかった。
アサクサキングスが内で、ホクトスルタンを抜き前に出たかと思ったところへ、外メイショウベルーガとジャミールが一気に交わして前へ出た。その2頭の争いかと思えた時に、メイショウベルーガの内から進路をやっと見いだしたトウカイトリックが、アッという間に伸びて交わして、一番前に躍り出た。そこがゴールであった。
2着は、外のジャミールが優勢。メイショウベルーガが3着の気配だ。
少し離れた内側にアサクサキングス4着。そしてホクトスルタン5着であった。イコピコは思いがけなく伸びもみせなかった。
最後の1ハロンは13.1もかかっている。アサクサキングスの岩田Jが前が相手とばかり早めに交わしにかかった。そのアサクサキキングスで計測されて、最後はゴールで一番先着のトウカイトリックで計測されたはっずである。
その1ハロンの中で、実際にトウカイトリックが使った脚はもっともっと速いものだったはずだ。
直線1ハロンあたりでの攻防がポイントだった、安藤勝Jの仕事ぶり。
メイショウベルーガとの間をせばめて入れなくするのは、プロとして当然の事。そこへ入っていくのは危険でもあり、馬の闘志があっても難しいところ。藤田Jはすかさず内へ進路を取り、それから追っての伸び具合である。
トウカイトリックは8歳馬である。向こう正面では鞍上がステッキでうながしていた手応えである。それが直線は、もうステッキなんか要らないと言わんばかりの伸びを見せ、切れもあった。
着差はクビであったが、実際にはもっと着差は開いたはずと思わせる内容であった。
スタミナ抜群のトウカイトリック。この阪神大賞典は、5年連続の挑戦。2着、3着、4着、昨年5着、そして今回の勝利である。
春の天皇賞へ向けていい仕事をした、そんな感じを思わせるレースであった・・。
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