3歳500万下など/平林雅芳の3歳戦(3/21)

トピックス

日曜阪神1R
3歳未勝利・牝
ダ1800m
勝ちタイム1.57.8

勝ち馬
ワンダースキー(牝3、栗東・松永幹厩舎)

勝って当然の相手関係だったが、王道の競馬内容で勝ち上がったワンダースキー。時計は参考にならないだろう・・・。

ここは相手に恵まれたのは確かだったワンダースキー。好位の外めを進み、直線1ハロンから追い出しての5馬身差と完璧な勝利。勝ち時計が1.57.8とかかったのも、流れが遅いのもあっただろう。
2着には、スタートで寄られ気味で位置が後ろとなったヤマニンピサージュで、4コーナーまでは後ろの内めで辛抱、そこから直線入り口で外へ出してからの追い上げで一気に上がってきたもの。
5馬身先に勝ち馬がいただけに、脅かすものではなかったが、なかなかの脚であった。

新馬戦、未勝利戦と2着続きのワンダースキー。順当に勝ち上がったが、クラス上がってからは時計面でも要求されるだけに、今日の内容だけでは何とも言えない。


日曜阪神2R
3歳未勝利
ダ1200m
勝ちタイム1.12.7

勝ち馬
プリサイストップ(牡3、栗東・崎山厩舎)

デビュー戦もいい逃げっぷりで惜しかったプリサイストップ。新人の高倉Jは、これで自厩舎で3勝のうち2勝が逃げ切り。なかなか積極的でいい勝ち方である。

ゲートの出はそんなに素早いものではないが、鞍上が押しておして行くと、プリサイストップはダッシュ力を利かせて先手となった。2番手にシゲルイエヤス。その2頭が2馬身ぐらいの等間隔で3コーナーを過ぎた。
4コーナー手前では、2番手の後ろに後続がだいぶ食いついてきていた。4コーナーを廻っても、先頭はまだプリサイストップのスピードは衰えない。やや内へもたれているのか、時折クビを外へ向けている走りで、真っ直ぐに走っている感じがない。しかし2番手グループとの差は縮まらなかった。
直線1ハロンで、やっと2番手にエーシンハダルが内めに進路を見出し、シゲルイエヤスを抜いて先に仕掛けたスマートアーサイトを追いかけて抜き、単独で2番手に上がった。

プリサイストップは、迷わず行く戦法がいいのだろう。直線での走りはまだ若さが抜け切らないものだが、スピードが落ちる訳でもなく、そのまま走り抜けた。鞍上高倉Jの逃げ戦法も悪くないものだ。
気の毒だったのが、エーシンハダル。2番手シゲルイエヤスがどちらにも動きそうで、後ろで進路を決めかねる動きがあった。待ち時間の多い競馬となっていたのは見逃せないし、これで2着3回だが、直ぐにでも勝ち上がる能力は十分に持ち合わせているとみた・・・。


日曜阪神3R
3歳未勝利
ダ1800m
勝ちタイム1.55.0

勝ち馬
サクラブライアンス(牡3、栗東・羽月厩舎)

スタートが良かったのはレッドスティング。しかし1コーナーで外から先にに出て行ったのがサクラブライアンス。その2頭のマッチ競馬となった。一旦2頭が並ぶ直線1ハロンだったがそこから2馬身もの差が出てしまった・・・。

勝負のポイントは最初のコーナーだったかも知れない。いいスタートを切って先頭気配のレッドスティング。そこを外からダッシュ利かせて行ったサクラブライアンス。最初のカーヴをどちらが先に入るかで決まっていたかも。内で抑えてくれたためにすっと外からサクラブライアンスが内へ入ってこれて先頭をとり後はユックリの逃げとなる。1000メートル1・03・8ながら単騎で十分に息の入る逃げが打てたサクラブライアンス。直線入り口から並びかけてきたレッドスティングとの追い合いだったが一旦直線1ハロン前で外のレッドスティングにクビぐらい前に出られるがそこからもうひと伸びをした。

3着にはウインベルカントが上がってきたが前からは3馬身近くも離されていた。サクラブライアンスとレッドスティングのマッチ競馬の様相だった。勝ち馬は東京で新馬戦をやはりダートで3着の内容。昇級してが真価を問われる処だろう。2着馬は初ダートも悪くはなさそうだ。まだまだ馬が若そうだし良くなってきそうだ・・。


日曜阪神5R
3歳未勝利
芝1800m
勝ちタイム1.49.2

勝ち馬
シルクアーネスト(牡3、栗東・池添厩舎)

前走が12月以来のレースで2着。一度使って当然上向いていたシルクアーネストが、直線も力強く抜けて順当に勝ち上がった。むしろ勝つのが遅すぎた感があるほどの能力の馬。昇級しても楽しみな馬の復活である。

ここも高倉Jが逃げた。マサノブルースで飛ばした。2番手が藤岡祐Jのユメノカケハシ。先頭が3馬身ぐらい離しての逃げ。1000メートル通過が59.2と、距離1800では速すぎるものだ。
案の定、直線入り口までで、その逃げも終わってしまった。
直線1ハロンで先頭に立った馬も、外から上がってきたシルクアーネストの勢いにはアッサリ交わされてしまった。
そのシルクアーネストは、残り300メートルを残すあたりからの仕掛けであった。先頭に立ってソラを使ったのか、鞍上池添Jがステッキを少し使っていたが、もう後続を離して十分なセーフティリードがあってのものだった。

2着争いは、先に出たマイネルガヴロシュを追いすがり交わして、スマートフォーカスが入った。道中で内へ入れて脚をタメて4コーナーまで内め、そこから外へ出しての追い上げであり、完全復調の気配である。
メジロジェニファーが後ろからジワジワと追い上げてきて4着と、新馬戦に続いての好内容を見せていた。

勝ったシルクアーネストは今日で9戦めであるが、一息入れて今回であり、これからジックリと使っていける。
だから狙ったところを使えるだろうし、持てる能力からも、昇級して直ぐのレースは面白いかも知れぬ。


日曜阪神6R
3歳新馬
ダ1400m
勝ちタイム1.26.8

勝ち馬
アンヴァルト(牡3、栗東・平田厩舎)

4コーナーで馬の外を廻らず、馬の中を平気で通ってくる精神力の強さを見せ付けての勝利。1番人気で順当ではあるが、勝ち方が着差以上の内容であったアンヴァルト。平田厩舎&秋山Jのコンビは快調である。

今年の3歳馬の最後の新馬戦を飾ったのはアンヴァルトだが、その内容は、新馬らしからぬ勝ち方であった。
速い流れだったのは確か。逃げたシップーナカヤマが飛ばし、2番手をホッコーイェーガーが付いて行く流れ。
そこへ、3コーナーからはエーシンアマテラスもついて来ていて、前半3ハロンが34.7、1000メートル通過が59.9とこの距離にしては速過ぎた。

一番いい位置はショウナンカラット。アンヴァルトの前半はそんなにいいスタートでもなかったが、向こう正面ではジワッと中団へとあがり、3コーナーでは好位グループの後ろ。
4コーナーで、ショウナンカラットの直ぐそばまで上がって来ていた。そこを外へと進路を取らず、馬群の後ろで待った。
すると、4コーナーを廻り切ると、パカっと目の前が開いた。難なくそこを通って先頭へと躍り出て、あとは楽走。
直線1ハロンから抜け出た後は、ステッキを使っていなかったと思う。
2着ショウナンカラットは、4コーナーを内めでいい手応えで来て待っている間に、外へアンヴァルトが来てしまい、最高のポジションを取られてしまった。
待っている間にワンテンポ仕掛けが遅れてしまうような感じであった。
アザマルは、直線1ハロンから内めをジワジワと伸びてきての3着であった。

何せ、勝ったアンヴァルトのレースぶりに、数字には出ない圧倒感を覚えるものであった。少なくとも次走を楽しみに待ちたい馬である。
秋山J平田厩舎の好相性・・・と思って調べてみたが、11勝中3勝でしかなかった。でも何かインパクトがある勝ち方が多いのは確かだ。


日曜阪神7R
3歳500万下
芝1400m
勝ちタイム1.21.6

勝ち馬
ツルマルジュピター(牡3、栗東・坂口則厩舎)

好発から綺麗に逃げ切ったツルマルジュピター。新馬勝ち以来の2勝めを挙げたのだが、後で見ると、ラップも33.7の前半3ハロンと、けっこう速いもの。やっと素質馬が2勝目を挙げた。

五分のスタートから、ダッシュを利かせてツルマルジュピターが出て行った。内からメイショウカンパククロワラモー、外からグリューネワルトと接近はしてきたが、先頭をキープして3コーナー、そして4コーナーへと近づいた。
4コーナーを廻る時が一番後続が接近した時であっただろう。エーシンウェズンも上がってきて、グリューネワルトの外へと馬体を並べた。ここがもっとも差が詰まった時。そしてコーナーリングでまた差を開けて、後はステッキでうながしての直線であった。

最後の1ハロンが12.9とややかかった。エーシンウェズンが迫って来ていたが、4コーナーでの差が貯金となって、1馬身半差で逃げ切った。
思わず前半3ハロンが34.7と計算し間違うほどに、単騎でゆったりと逃げていたが、終わってみると、1000メートルも56.9とけっこう速い流れを演出してのものだった。
3着には、外めを伸びたプリムールディオメデスが、今日は折り合いもついて、終いもなかなかの伸びを見せていた。
窮屈な内めのグループでは、トゥニーポートが詰まってまったく終えないシーンを見かけた。
次回はガラッと変わるかも知れないので、覚えておいて欲しい・・。

ツルマルジュピターは、ケイコでは抜群な動きを見せる馬。気になるところを強いて挙げるなら、今回マイナス体重で出てきた事であろう。
距離もこれぐらいが一番いいのかも知れない。もっともっとやれそうな馬である。