トレセンレポート【高松宮記念】ビービーガルダン

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元来、鉄砲駆けするタイプでありながら、連覇を期待された前走の阪急杯は1番人気ながら不可解な失速をみせて7着に終わったビービーガルダン(牡6、栗東・領家厩舎)が雪辱を期す。
戦前の段階では、中9週以上の鉄砲実績で2勝も挙げていただけに、まさかの敗戦と言っていい前走だが、目一杯走っていない事を考えれば、ダメージもなくデキ落ちはない。

「乗り込みも十分だったし、馬場(良馬場発表だったが、雨の影響で午前は稍重スタート)か距離か?敗因はわからないところもありますが、もともと早目に抜け出すと、ソラを使うところはありますし、(直線)各馬にドっと来られてハミを取らなかった事もあるかもしれません。」と宇佐見眞調教助手

取材時にも飼葉桶を大きな頭で揺する癖を度々見せながら、モリモリと飼葉を食べている光景は見るからにパワフル。宇佐見助手の話では、飼葉桶を揺すって周りにぶつけ過ぎて、飼葉桶を壊した事もあるそうだ。

しかし、一番の課題と言えば、昨年も懸念された経験の浅い左回りだろう(左回りは今回で2度目)。昨年の高松宮記念では外枠も堪えたが、終始、外に逃げ気味で、16着に惨敗してしまった。

「昔、左手前を骨折した事もあってか、右手前を出そうとしないんですよね。左回りになる日の調教でも(栗東トレセンでは日曜・火曜のコース調教は左回りで行われる)、左手前のままで走りきってしまうんですよ。本当に左回りがダメかどうかは今回でハッキリするはずです。」と、同助手。

ただし、重賞2勝、昨年のスプリンターズSでもローレルゲレイロに僅か1cmのハナ差負けと、実績はここでも随一といっていい本馬。また、奇しくも鞍上の安藤勝己騎手はこの日が50歳の誕生日。自身の手で花を添えることがあっても、不思議ではない。

★気になる馬体重・・・
高松宮記念特集「GⅠ機密データファイル」でも紹介させていただいたが、高松宮記念は500キロ以上の巨漢馬が不振のレース。「480~499キロ」は(4-3-4-46)に対し、「500キロ以上」は(0-2-3-52)と苦戦。
ビービーガルダンの前走馬体重は498キロで、概ね500キロ前後で推移しているだけにデータ的に気になるポイントだ。

ビービーガルダン
(牡6、栗東・領家厩舎)
父:チーフベアハート
:オールザチャット
母父:Westminster
近親:Wahid
通算成績:23戦7勝
重賞勝利:
09年キーンランドカップ(G3)
09年阪急杯(G3)