勝ち馬のコメント&研究員の目【5/16・東京】

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勝利コメント&研究員の目【5/16・東京】
写真は10Rの勝ち馬アムールマルルー

●東京1R 3歳未勝利(ダ1300m)

1着 アラヴォートル(小笠調教師)

「想定どおりの逃げで、うまく力を温存できました。並ばれてから勝負根性を出してくれましたし、満足いく内容です。(初勝利目前だった新人、菅原騎手の関係者に)大人気ないと怒られましたけど。この条件なら、昇級後も安定して走ってくれそうです」

2着 ナムラトリトン(菅原騎手)
「勝てずにすみません。1枠だったので、いつもと違って前へ行きました。逃げ馬をマークして、イメージどおりの競馬ができ、交わしたと思ったのですが。併せてから盛り返され、あと一歩でしたね。東京のほうがレースがしやすい馬ですし、次はがんばります」

3着 アポロプレシャス(勝浦騎手)
「レース内容はこれまでで一番。スムーズな競馬ができた。でも、上位2頭とは差を感じたね」

・勝った馬は脚をタメながら逃げて勝つという当舞台でのお手本のような競馬。文句なし。しかし、「鯉太郎」ことルーキーの菅原騎手があと一歩というところで初勝利を逃してしまったのは非常に残念!先行競馬を身に付けたことから考えても、次走は確勝級


●東京2R 3歳未勝利(ダ1600m)

1着 アポカリプス(安藤勝騎手)
「押してハナへ。勝ったとはいえ、ずっとフワフワ走っていて、全然本気じゃない。もっと脚があるはずなんだ。そんな面が解消すれば、かなり走れる。いいものがあるよ」

2着 キョウエイナゲット(木幡騎手)
「もうちょっと根性があれば。よくがんばっているが、勝った馬には余裕があった」

3着 トラストイチゲキ(三浦騎手)

「前で粘りこませようという作戦。最後までがんばっているし、能力はある。あとは気持ちの問題」

4着 レッドガルーダ(藤沢和調教師)
「意外とパワーがないので、次は芝1800mくらいを使いたい」

・鞍上こそ違うが、1Rと同じような戦法で最後まで逃げ粘った。展開・馬場が向いたとも言えるが、鞍上の好判断の賜物と言える。さすがアンカツ!


●東京3R 3歳未勝利(ダ1400m)


1着 イチエイクリッパー(吉田豊騎手)

「好スタートが決まり、いい競馬ができた。並ばれると行きたがるが、道中はきちんとハミを受け、リズム良く走っていたね。上へ行ったら、折り合いが鍵になる」

2着 トーセンヤッテキタ(三浦騎手)
「ゲートが速かった。勝った馬が強く、今日はかなわなかったけど1400mはいいですね」

3着 ゴールインマーク(内田博騎手)
「力は上位なのに、ゲートが課題だね。寄りかかり、出ようとしない。最後は来るんだけど、使える脚も短いし、悩ましい馬だよ」

・前走、いきなりの脚質転換で速い逃げをうち、好タイムで2着に粘ったことから、今回は断然の一番人気に。ハナに立つか迷ったそうだが、1R、2Rともに逃げ切りだったことを考えると、ハナに行ったのは正解。走破時計も5Rの500万戦よりも速く、レベルは高い。2着のトーセンヤッテキタは次走勝ち負けできそうだ。


●東京4R 3歳未勝利(芝2000m)


1着 ユメユメユメ(松岡騎手)

「レースのペースよりも、自分のペースで行こうと決めていました。それでハナに立ってペースを握れたのは大きかったですね。キレる脚よりも長くいい脚を使うタイプなので今日の騎乗はうまくいった」

2着 マキシミンルール(伊藤工騎手)
「外枠だったけどゲートをうまく出て前に行けた。上がる時に意外と反応が良くなかったですが、直線はよく伸びてくれました」

・今回は前の止まらない速い馬場で、行く馬もいない中、うまく自分のペースでレースをさせた鞍上の好騎乗。松岡騎手はここ1年ほどで本当にメキメキと腕を上げている。


●東京5R 3歳500万下(ダ1400m)

1着 スターボード(矢野英調教師)

「ゲートのタイミングが合わず、予定外の後方待機策に。スローな流れを差し切ってしまうんだから、改めて能力の高さを実感しました。ジョッキー(横山典騎手)も『まだゆるいし、もっと良くなる』って話していましたよ。今後はユニコーンSを目標に調整します」

2着 スマイルタイム(福永騎手)
「一瞬、やったと思ったけどね。いいかたちに持ち込めたし、この馬だって走るが、勝った馬が強かったね」

3着 プロスペラスマム(吉田豊騎手)
「これまでも手応えほど伸びなかったタイプ。気が良く、1400mくらいが合う」

5着 ニシノフェミニン(佐藤哲騎手)

「未勝利勝ちのときにも乗ったが、ちょっと背中が硬くなっている。ひと息入れれば、良くなるよ。距離は1600mくらいまで大丈夫」

・圧巻の追い込み。スタートで後手になったときは大荒れの予感がしたが、持っている力をフルに発揮して、不利な追い込み競馬をもモノにした。力の抜け方はやはりすごい。次走はユニコーンSということだが、距離延長でも差す競馬ができるようなら大きな割引は必要ない。


●東京6R 3歳500万下(芝1600m)

1着 サトノジューオー(横山典騎手)

「返し馬までは落ち着いているが、レースだと気持ちが入りすぎ、行きたがる。頭数が揃えば、こんなふうにはならないだろうが、ペースも遅かったから、抑えることができなかったよ。これで押し切るんだから、力が違う」

2着 カシマストロング(藤田騎手)
「もっと流れてくれれば」

3着 ニシノマナザシ(松岡騎手)
「乗り味は硬いが、真面目な馬。このクラスならチャンスも近い。マイルから2000mくらいがいいね」

4着 マイネルナタリス(三浦騎手)

「3コーナーで流れが落ち着き、内枠だけに窮屈なところへ。長くいい脚が使える馬なのに、持ち味を引き出せなかった」

・前走の未勝利突破時も相当のパフォーマンスだったが、今回もすごかった!鞍上が引っ張られるくらいの気合いの入り様で、レース中もスムーズにコーナーが回れなかったほど。それでも直線でさらに脚を使って伸びたように持っているモノが明らかに違う。これは相当に強い馬だ!


●東京7R 4歳上500万下(ダ1400m)

1着 レッツゴーヒチョリ(柴田善騎手)
「前回乗った時にこの馬の感じをきちんとつかんでいたので、今日もその感じをうまく出していけるよう意識した。そのおかげでいい脚が使えたね。上に行っても楽しめる素材だよ」

2着 ノボレインボー(大庭騎手)
「いいスタートが切れ、道中もうまく運べたが。少し動くのか早かったかもしれない」

3着 パープルマジック(三浦騎手)
「うまくさばけていたら、もっと際どかった。終いは確実だから、東京がいい」

・直線で持ち味の差し脚を繰り出し、最後は先頭でゴール。もともと1000万戦でも好勝負していた馬だけに、ここは早くに通過できると思っていたが、ようやく再昇級。ただ、今までは相手が悪かったことは間違いない。東京コースなら、この安定した差し脚は上のクラスでもさらに威力を増すだろう。

●東京8R 4歳上500万下(芝1600m)

1着 クリールトルネード(横山典騎手)
「行きたがると聞いていたが、道中はいい感じ。操縦が楽だったよ。初めて乗ったが、能力がある馬だよ。ペースが速くなる上のクラスならば、もっとレースがしやすいだろう」

2着 ラルケット(安藤勝騎手)

「厩舎サイドから『行ってもいい』との指示。流れに乗れ、よく粘っている。体が伸び切った感じのフォームだから、ためるよりもこんな戦法がいいのかもしれない」

3着 ショウナンアルディ(三浦騎手)
「乗り難しいところがあるが、前走で後ろでためる競馬をしたことが生きた。前が止まらないことはわかっていたけど、きょうは展開が不向き。こんな競馬が板に付けば、いずれチャンスはある」

4着 エクスプレスワン(福永騎手)
「ゲートをうまく出してあげられなかったし、いい感じで直線に向いたのに、追い出したときにふわっとして。能力はかなりあり、次が楽しみ」

6着 サクラルーラー(内田博騎手)
「じりじり伸びているが。この距離は少し忙しい」

・昨春に同じ舞台で原級勝ちしていたが、ようやく復活。東京は本当に水を得た魚のように走る。


●東京9R テレビ埼玉杯(芝2000m)


1着 レンディル(北村宏騎手)
「最後まで脚を残せるかがポイントとなる馬。初めての距離に不安もあったが、スムーズにインを利用。展開が向き、うまくためることができた」

2着 マツリダガッツ(内田博騎手)

「よく走っている。これで負けたんだから仕方がない」

3着 ハギノバロンドール(和田道調教師)

「狭いところに入ったぶんの負け。プラス体重も戻っただけで、状態は良かった。次走こそ」

4着 テーオーストーム(安藤勝騎手)

「展開に泣いたよ。もっと早めに動けば良かったが、エンジンがかかると一気に行ってしまい、一頭になったら止めてしまうからね。乗り難しいタイプなんだ。ちょっと左にもたれたのも響いた」

・休養での立て直し、そしてここにきての距離延長でさらに良さが出た。鞍上の好騎乗、今の馬場もこの馬に向いたと言える。


●東京10R 是政特別(ダート2100m)

1着 アムールマルルー(北村宏騎手)
「上手にスタートでき、スムーズに先手を取れた。マイペースでの持続力には自信があり、うまく持ち味を引き出せたね。最後まで力をゆるめずに走り切ってくれ、強い内容だった」

2着 トーセンルーチェ(伊藤工騎手)

「好状態を維持し、走りが安定してきました。東京もいいですが、他場の1800mでも走れます」

3着 スパークルシチー(蛯名騎手)
「いい競馬ができた。力を付けているよ」

5着 プレゼピオ(後藤浩騎手)
「距離を考え、大事に乗ったからね。これから伸びる馬」

7着 マチカネヒヨドリ(藤岡佑騎手)
「出負けが響いた。終いは伸びているし、このクラスでもやれる」

北村宏司&藤澤和雄コンビが人気薄で連勝!なんといってもダンスインザムードメモリアルがあるだけに、今日の藤澤厩舎騎乗馬にはいつも以上の気合が入っていたことだろう。この馬はモンジュー産駒で、長い距離になればなるほど良さを出しそうだ。この条件はかなり合うようで、昇級して即通用はどうかだが、また忘れたころに穴をあけそうな予感。


●東京12R 東京ロイヤルP(芝1800m)

1着 ルールプロスパー(三浦騎手)
「以前も乗ったことのある馬でスムーズに行ければ強い馬だと認識していました。今日は内容的にも上々で、状態的にはまだ完全ではないのに、それでもこれだけのパフォーマンスを見せられるのだから先が楽しみです」

4着 レッドシューター(北村宏騎手)

「少しハミをとったところがあったが、絶好位から競馬ができて、道中はこれならと思っていたが・・・結局直線では追いだしてからいつもの伸びが見られませんでした」

・前残り馬場と馬の特性をうまく利用した好騎乗。この馬は、札幌でのパフォーマンスが強烈だったため、軽い馬場適性がないと思う人もいたかもしれないが、実は中京1800mで好時計勝ちをしているように、真の適性は速い時計の出る軽い芝にある。こういう馬場が続くなら上でも思い切って狙っていきたい1頭だ。


by 研究員サトナカ